
実は6度の右肘手術を乗り越え、169cmという小さな体でプロ野球15年間を戦い抜いた美馬学投手が、ついに現役引退を決断しました。
19日が39歳の誕生日となる169センチ右腕。楽天とロッテの2球団で計15年間プレーを続けてきた中、38歳最後の日にプロ野球人生に区切りをつけました。
小さな体で度重なる怪我を乗り越えてきた原動力は、誰にも負けない「反骨心」でした。
なぜ美馬学投手は引退を決意したのでしょうか?そして、どのような野球人生を歩んできたのでしょうか?
6度もの手術を乗り越えた感動的なストーリーを、詳しく見ていきましょう。
📋 この記事でわかること
⚾ 美馬学投手が引退を決断した理由〜「もう痛みと戦わなくていい安堵感」
美馬学投手が引退を決断した理由は何だったのでしょうか?
🎯 引退の核心理由
「この2年間、肘や膝の故障が続き、思うように野球ができないことに毎日苦しさを感じていました」と美馬投手はコメント。
最も印象的だったのは「もう痛みと戦わなくていいという、安堵の思いが1番はじめに感じた」という率直な心境でした。
美馬投手は球団を通じて、このようにコメントしています:
「長年たくさんの故障に耐え続けてくれた自分の身体にも、限界を感じる痛みが続き、自分としても辞め時を意識し、現役引退という現実を受け入れる整理がつきました」
意外にも、美馬投手が最初に感じたのは「安堵感」でした。
📅 引退決断の経緯
引退を決めたのは8月末から9月頭にかけて。リハビリを続けても状態が好転しない中、球団から引退試合の提案を受けて「気持ちの整理がついた」と語っています。
驚くことに、妻のアンナさんには相談ではなく「報告」という形で伝えたそうです。アンナさんからは「よく頑張ったね」とねぎらいの言葉があったといいます。
👨👩👧👦 家族の反応
2人の子どもたちの反応は「僕と長い時間一緒にいられるならなんでもいい」というもので、家族全員が美馬投手の決断を温かく受け入れました。
つまり、美馬学投手の引退理由は「長年の怪我による身体の限界」と「痛みとの戦いからの解放への願い」だったということです。
🏥 6度の右肘手術歴〜高校時代から続いた満身創痍の15年間
美馬学投手は一体何度手術を受けたのでしょうか?その詳細を時系列で見てみましょう。
参考:ロッテ・美馬学、今季限り引退 2013年楽天日本一のMVP右腕(サンケイスポーツ)
🔢 手術歴の全貌
📝 6度の手術詳細
- 1回目:高校3年夏 - 右肘の靱帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を実施
- 2回目:中央大学2年春 - 右肘を疲労骨折、骨移植の手術を実施
- 3回目:中央大学4年春 - 再び右肘を疲労骨折、1本のボルトを埋め込む手術
- 4回目:プロ入り後2012年オフ - ボルトにひびが入ったため、さらに2本のボルトを追加
- 5回目:2015年9月 - 右肘のクリーニング手術
- 6回目:2018年8月 - 再度、右肘のクリーニング手術
✋ 手術の傷跡
美馬投手の右肘には、20センチほどの複数の縫い跡が残っていました。
本人は「手術前は不安になったり、怖さはなかった。強がっているわけではないけど、また野球ができるという喜びの方が強かった」と当時を振り返っています。
💪 満身創痍の野球人生
実は、美馬投手の野球人生は「満身創痍(そうい)の野球人生」と形容されるほど、怪我との戦いの連続でした。
それでも諦めずに手術とリハビリを繰り返し、マウンドに戻り続けた姿勢は、まさに「反骨心」の象徴でした。
つまり、美馬学投手は15年間のプロ生活の中で、右肘だけで6度もの手術を受けながら現役を続けた、まれに見る不屈の投手だったということです。
🏆 169cm右腕が成し遂げた奇跡〜2013年日本シリーズMVPへの軌跡
なぜ169cmという小柄な美馬投手が、日本シリーズMVPを獲得できたのでしょうか?
参考:日本シリーズMVPは美馬学選手! - 東北楽天ゴールデンイーグルス
⚾ 2013年日本シリーズでの活躍
美馬投手の野球人生で最も輝かしい瞬間は、間違いなく2013年の日本シリーズでした。
🎯 驚異的な投球成績
楽天対巨人の第3戦と第7戦に先発した美馬投手は:
- 11回2/3を無失点
- 10奪三振を記録
- 2勝を挙げてチームを日本一に導く
この活躍により、美馬投手は日本シリーズMVPに選出されました。
📏 身長169cmの意味
実は、美馬投手の身長169cmという数字は、日本シリーズMVPを獲得した投手としては非常に珍しいものでした。
「日本シリーズ史上、身長160センチ台の投手が白星を挙げたのは二人目」という記録も達成しています。
投球に角度がつかない分、球威や変化球、制球を磨いてきた美馬投手。小柄な体格をハンデではなく、自分なりの武器に変えていったのです。
🤼 稀勢の里との意外な関係
🏆 驚きのエピソード
驚くことに、美馬投手には大相撲の稀勢の里(元横綱)との意外なエピソードがあります。
同県出身で同い年の2人は中学時代に対戦経験があり、稀勢の里は美馬の才能を目の当たりにして野球に見切りをつけたという逸話が残っています。
もし美馬投手がいなければ、稀勢の里は野球選手になっていたかもしれません。そう考えると、美馬投手の才能の凄さがよくわかりますね。
🔢 背番号15に込められた思い
美馬投手が2017年オフに背番号を31から15に変更した理由にも、感動的なストーリーがありました。
15番は闘病中だった母親の誕生日である1月5日に由来し、美馬投手からの母親への最後の恩返しでした。母親は同年12月8日に61歳で亡くなられています。
つまり、美馬学投手は小柄な体格というハンデを乗り越え、技術と精神力で日本一の投手になった、まさに奇跡の右腕だったということです。
👨👩👧👦 妻アンナと先天性欠損症の息子〜家族が支えた現役生活
美馬投手の妻や家族はどのような人たちなのでしょうか?
参考:「右手がない?」生まれたばかりの我が子を抱いて目の前が真っ暗に…(たまひよ)
🎤 妻・美馬アンナのプロフィール
美馬投手の妻は、美馬アンナ(旧芸名:サントス・アンナ)さん。実は、多くの人が知る有名な楽曲を歌っていた経歴があります。
🎵 アンナさんの経歴
- 神奈川県出身、アメリカ国籍
- ラテンパーカッションバンドBON-BON BLANCOの元メンバー
- 国民的アニメの主題歌を歌った経験あり
- 現在は女優・タレントとして活動
2014年1月に美馬投手と結婚し、現在2人の子どもがいます。
🤚 長男の先天性四肢欠損症
2019年10月に生まれた長男は、先天性四肢欠損症により右手首から先がありません。
出産直後、アンナさんは大きなショックを受けました:
「えっ?」と発するのが精いっぱいで、頭の中では「どうなってるの?」「おなかの中で圧迫されて取れちゃったの?」など、疑問と不安、何よりもその衝撃は、今でもハッキリと覚えています。
💪 美馬投手の言葉が救いに
落ち込むアンナさんを救ったのは、美馬投手の言葉でした:
👨 美馬投手の感動的な言葉
「もしおなかの中で右手がないとわかっていたら生まなかったの?」という問いに答えられないアンナさんに、美馬投手はこう言いました:
「俺はおなかの中で障害がわかっていても、生んでほしいって言っていたよ。この子が俺たちを親にできてすごい幸せだって言わせる自信がある。この子を幸せにしてあげられる自信がある。俺はこの子がよかった。この子は俺らがよかった」
この言葉で、アンナさんは覚悟を決めることができました。
🤝 同じ境遇の家族との交流
美馬夫妻は息子の障害を公表し、同じ境遇の家族との交流も深めています。
実際に右手に欠損がある高校生の野球選手との交流もあり、美馬投手自身が練習に参加することもありました。
「当事者である私たちがやることに意味がある」とアンナさんは語り、息子が大きくなった時の環境づくりに積極的に取り組んでいます。
つまり、美馬投手の現役生活は、妻アンナさんと障害を持つ息子を含む家族全体の支えがあってこそ成り立っていたということです。
📊 美馬学の通算成績・年俸と今後〜9月30日古巣楽天戦で引退試合
美馬投手の成績や年俸はどれくらいだったのでしょうか?
📈 通算成績
参考:【ロッテ】美馬学の現役引退を発表(パ・リーグ.com)
🎯 美馬投手の通算成績
- 266試合に登板
- 80勝88敗
- 防御率3.94
- 5ホールド
特筆すべきは、プロ入り後13年連続で勝利を記録していたことです。しかし、2024年は怪我の影響で0勝に終わり、この記録が途絶えました。
💰 年俸の推移
参考:美馬学の年俸・年収推移
💰 年俸詳細
- 生涯年俸推定:9億5100万円
- 最高年俸:1億4000万円
- 平均年俸:6792万円
- 契約金:7000万円(2010年楽天入団時)
2024年は前年の成績不振を受けて、減額制限を超える1億円減の4000万円で契約更改していました。
⚾ 引退試合の詳細
🎫 引退試合情報
- 日時:2025年9月30日(火)18:00開始
- 場所:ZOZOマリンスタジアム
- 対戦相手:古巣・東北楽天ゴールデンイーグルス
美馬投手は「いい舞台を用意してもらえる。お世話になった両チームの前で最後に投げている姿を見せられたらいいと思います」とコメントしています。
🔮 引退後の予定
現在のところ、引退後の具体的な予定は決まっていません。
美馬投手は「何も決まっていない。15年間お世話になったプロ野球界に何か恩返しできることがあればやっていきたいし、何か携われたらいい」と語っています。
多くの手術を乗り越えた経験を活かし、同じような境遇の若い選手を指導する立場になる可能性も考えられます。
つまり、美馬学投手は15年間で約10億円近い年俸を得ながら、最後は古巣楽天との試合で現役生活を終える予定だということです。
🌟 まとめ:169cm右腕が15年間貫いた「反骨心」の軌跡
美馬学投手の引退について、重要なポイントをまとめてみましょう:
📝 美馬学投手 引退まとめ
- 引退理由:長年の怪我による身体の限界と痛みからの解放への願い
- 手術歴:高校時代から6度の右肘手術を経験した満身創痍の15年間
- 最大の栄光:2013年日本シリーズで169cmの小柄な体でMVPを獲得
- 家族の支え:妻アンナと先天性欠損症の息子を含む家族全体の絆
- 通算成績:266試合80勝88敗、生涯年俸約10億円の実績
9月30日にはZOZOマリンスタジアムで古巣楽天との引退試合が予定されています。小さな体を目いっぱい使ったダイナミックなフォームをもう一度見せる美馬投手。
169cmの右腕が15年間貫いた「反骨心」は、多くの後輩たちの心に刻まれることでしょう。
6度の手術を乗り越え、家族の支えを受けながら戦い続けた美馬学投手の物語は、「諦めずに戦うことの大切さ」を私たちに教えてくれる、感動的なストーリーでした。
あなたは美馬学投手の「反骨心」について、どう思いますか?
🙋♀️ よくある質問
美馬学投手はなぜ引退を決めたのですか?
美馬投手は「この2年間、肘や膝の故障が続き、思うように野球ができないことに毎日苦しさを感じていた」と語り、長年の怪我による身体の限界と痛みからの解放を理由に引退を決断しました。
美馬学投手は何度手術を受けたのですか?
美馬投手は高校時代から右肘だけで6度の手術を受けています。高校時代のトミー・ジョン手術から始まり、大学時代2回、プロ入り後3回の手術を経験しました。
美馬学投手の最大の功績は何ですか?
2013年楽天対巨人の日本シリーズで11回2/3を無失点に抑え、2勝を挙げてチームを球団初の日本一に導き、日本シリーズMVPを獲得したことが最大の功績です。
美馬学投手の引退試合はいつ開催されますか?
2025年9月30日(火)18:00からZOZOマリンスタジアムで、古巣・東北楽天ゴールデンイーグルス戦で引退試合が開催される予定です。