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堺市校長が教育委員会を提訴「弁護士は適切と言ったのに…」なぜ謝罪を強要されたのか

「子供が恥をかかされた」——。

たったこの一言から始まった保護者の要求は、やがて「教員を懲戒処分にしろ」にまでエスカレートした。

2025年12月2日、堺市立中学校の現職校長が堺市を相手取り、330万円の損害賠償を求めて提訴。

校長が訴えたのは、保護者でも生徒でもない。

自分を守るはずの「教育委員会」だった。

弁護士が「指導は適切」と判断したのに、なぜ教育委員会は保護者への謝罪を命じたのか。

この記事では、事件の経緯から教育現場が抱える構造的な問題まで、わかりやすく解説する。

堺市校長が教育委員会を提訴「弁護士は適切と言ったのに…」なぜ謝罪を強要されたのか

堺市校長が教育委員会を提訴「弁護士は適切と言ったのに…」なぜ謝罪を強要されたのか

 

 

 

 

堺市校長がパワハラで提訴、何があったのか【事件の経緯】

💡 結論:生徒の買い物を注意した教員を守ろうとした校長が、教育委員会から約1年間パワハラを受け、うつ病を発症して提訴した。

きっかけは、拍子抜けするほど些細な出来事だった。

ABCニュースの報道によると、2024年7月、堺市立中学校の生徒3人が昼休みに無断で校外へ出て、近所のスーパーで昼食を買いに行った。

担任教員がこれを注意指導したところ、生徒のうち1人の保護者から学校にクレームが入る。

「教師の指導は不適切だった」

「子供が恥をかかされた」

そして要求はエスカレートしていく。

「教員を懲戒処分にしてほしい」

「担任から外してほしい」

校長は対応に困り、市教委から紹介された「スクールロイヤー」(学校問題に対応する弁護士)に相談した。

弁護士の判断は明確だった。

「指導は適切。要求に応じる必要はない」

校長はこの判断に基づき、保護者に対して「処分や担任を外すことだけが解決策ではない。生徒に対して継続して指導や見守りを行う」と説明した。

しかし保護者は納得しなかった。

 

 

 

ここからが問題の核心だ。

市教委は、スクールロイヤーの判断を無視し、校長に対して保護者への謝罪を執拗に指示したという。

校長は2024年12月に適応障害、2025年5月にうつ病と診断される。

そして2025年12月2日、校長は「市教委の対応はパワハラにあたる」として、堺市に330万円の損害賠償を求め大阪地裁堺支部に提訴した。

提訴後、校長は報道陣に対しこう語っている。

「市教委にこちらの対応について理解していただけずに、結局本意ではない方向に進められた」

一方、堺市教委の渡邊耕太・学校教育部長は「校長先生に対して適切に対応していると今も認識している。提訴されたことについては驚き」とコメントした。

 

では、校長が頼りにした「スクールロイヤー」とは何なのか。

そしてなぜ、その判断は無視されたのか。

 

スクールロイヤーとは?「適切」判断はなぜ無視された

💡 結論:スクールロイヤーは学校問題に法的アドバイスをする弁護士だが、その判断に教育委員会が従う義務はない。ここに今回の問題の本質がある。

日本弁護士連合会の定義によると、スクールロイヤーは「子どもの最善の利益を念頭に、法的な観点から学校に助言を行う弁護士」だ。

2020年度から、都道府県や政令指定都市の教育委員会がスクールロイヤーに相談する費用は、地方交付税(国から地方自治体に配られるお金)で負担されるようになった。

つまり、全国の学校が弁護士に相談しやすい仕組みが整っている。

 

 

 

実は大阪府は、この制度を全国に先駆けて2013年度から導入している先進地域だ。年間100件前後の相談が寄せられ、「担任を代えろ」といった保護者からの要求への対応など、さまざまな問題に弁護士がアドバイスしてきた実績がある。

では、スクールロイヤーは具体的に何をするのか。

主な役割は3つある。

 

1. いじめや不登校への対応アドバイス

法的にどう対処すべきか、学校に助言する。

2. 保護者対応のサポート

理不尽な要求に対して、法的根拠に基づいた対応方法を教える。

3. 予防教育

いじめが法的にどんな罪になりうるか、生徒に授業で教えることもある。

 

今回の堺市のケースでは、スクールロイヤーは「指導は適切。要求に応じる必要はない」と明確に判断した。

法的には、校長と担任教員に落ち度はなかったということだ。

しかし、ここで重要な事実がある。

⚠️ スクールロイヤーの判断に、教育委員会が従う法的義務はない。

スクールロイヤーはあくまで「アドバイザー」であり、最終的な判断は教育委員会や学校が下す。

今回、市教委はスクールロイヤーの判断より、保護者への謝罪を優先した。

 

なぜ教育委員会は、法的に「適切」とされた校長ではなく、保護者の側についたのか。

 

教育委員会はなぜ保護者の味方をするのか

💡 結論:教育委員会は法的には「中立」の立場だが、「事態を収める」ことを優先するため、結果として声の大きい保護者の要求を受け入れる傾向がある。

「教育委員会は教師の味方」と思っている人は多いかもしれない。

実はこれは誤解だ。

教育委員会の役割は、政治的中立性の確保、教育行政の継続性・安定性、地域住民の意見の反映の3つとされている。

つまり、学校の味方でも保護者の味方でもなく、あくまで「中立」なのだ。

 

 

 

しかし現実はどうか。

今回の提訴を報じたYahoo!ニュースには、300件近いコメントが寄せられた。

その多くが、教育委員会の姿勢を批判している。

ある投稿は2,000以上の「共感」を集めた。

「教育委員会の適切とは、保護者の言いなりになって、教師に謝罪させることなのでしょうね」

「過去にも同じような記事を読んだことがあります。教師側が保護者と事実関係を争うとした時に、教育委員会が認めたので今更争う事実は無いと、裁判所に一蹴されていました」

現役教員を名乗る投稿も目立つ。

「教員しています。こういう保護者、普通にいます」

「自分の子どもが間違った言動をして注意されたら『学校の教育が悪い』と。いやいや、誰の子ども?」

「こんなんだから、教師も注意をしなくなります。注意をしたら、こちらがバカを見るから」

さらに衝撃的な体験談もあった。

「友人で小学校教員がいますが、授業中に教室を抜け出して遊ぶ生徒がいるそうです。叱るとパワハラだ、教育委員会にチクるぞと言って態度は変わらない」

「ある時、授業が成り立たないので強めに叱ったら両親が校長と友人に土下座して

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