2025年9月18日、ドジャースが電撃発表した衝撃のニュース。
ドジャース一筋18年のレジェンド、クレイトン・カーショー投手(37)の現役引退。
でも、なぜ今なのでしょうか?
実は、カーショーの引退には「怪我で辞めたくない」という、一人のアスリートとしての強い美学がありました。
そして、あの大谷翔平との心温まる関係も、引退を決断する大きな要因だったのです。

📋 この記事でわかること
この記事では、カーショーが語った本当の引退理由から、大谷翔平との知られざるエピソード、そして涙の引退会見まで、詳しく解説していきます。
🏆 カーショーが引退を決めた本当の理由「怪我で辞めたくない」の美学
多くの選手が怪我や体力の衰えを理由に引退する中、カーショーは違いました。
「怪我を理由にして辞めたくない。『痛いからできない』なんて言いたくないんだ」
これは、今季再契約時にカーショー自身が語った言葉です。
参考:中日スポーツ
実は、カーショーは昨年、左足親指の故障でワールドシリーズに満足な形で貢献できませんでした。
チームは世界一になったものの、本人にとっては「描いていたシナリオ通りではなかった」のです。
そこで今季、彼が選んだのは「自分の納得できる形で引退する」という道でした。
💫 理想の引き際への強いこだわり
カーショーにとっての理想の引退とは何だったのでしょうか?
5月のインタビューで、彼はこう答えています:
「もし僕がマウンド上で打ち込まれて、『もうダメだ』ってなった時、もし自分のベストを出して他の選手に打ち負かされたならその時だ。
でも絶対に自分で自分の気持ちを折りたくはないんだ」
参考:THE DIGEST
つまり、カーショーは「全力を尽くした上での敗北」は受け入れるが、「怪我や体調不良による妥協」は絶対に嫌だったのです。
🔥 今季の充実したパフォーマンス
そんなカーショーの美学が結実したのが、今季の成績でした:
- 20試合登板:10勝2敗、防御率3.53
- 史上20人目の3000奪三振達成(左腕では4人目)
- 中4日登板も敢行し、チームを支える
37歳とは思えないタフネスさで、最後まで先発ローテーションの一角を担いました。
参考:中日スポーツ
つまり、カーショーは「まだやれる」状態で引退を決断したのです。
これこそが、彼の言う「納得できる形」だったのでしょう。
📈 37歳レジェンドの圧巻キャリア|史上20人目の3000奪三振と驚異の成績
カーショーがどれほど凄い選手だったのか、数字で見てみましょう。
🏅 圧倒的な通算成績
メジャー18年間の成績:
- 222勝96敗(勝率.698)
- 防御率2.54
- 3039奪三振
- 452試合登板
特に注目すべきは勝率.698です。
実は、これは200勝以上の投手の中でトップクラスの数字なんです。
どのくらい凄いかというと、年平均で12勝以上を18年間続けたということ。
普通の投手なら10勝できれば「良いシーズン」と言われる中での、この安定感は異次元です。
🏆 獲得タイトルの凄さ
- サイ・ヤング賞:3回(2011年、2013年、2014年)
- リーグMVP:1回(2014年)
- オールスター選出:11回
- 最優秀防御率:5回
- 最多勝:3回
- 最多奪三振:3回
サイ・ヤング賞というのは、各リーグの最優秀投手に贈られる賞です。
これを3回も獲得するということは、「その年の最高の投手」に3回もなったということ。
さらに2014年には、投手としては異例のリーグMVPも受賞。この年の成績は:
- 21勝3敗、防御率1.77
- ノーヒットノーラン達成
- 完投6試合、完封2試合
まさに「完璧」と呼ぶにふさわしいシーズンでした。
参考:パワプロ再現選手
⭐ 史上20人目の3000奪三振クラブ
今年7月2日、カーショーはついに通算3000奪三振を達成しました。
この記録がどれほど凄いかというと:
- MLB史上20人目(119年の歴史の中で)
- 左腕では4人目
- 1球団一筋では3人目
参考:MLB公式
3000奪三振というのは、野球界では「殿堂入り確実」を意味する金字塔です。
年間200奪三振を15年続けても届かない記録を、カーショーは18年かけて達成したのです。
🤝 大谷翔平との心温まる関係性|「興味ない」から「尊敬」への変化
実は、カーショーと大谷翔平の関係は、最初から良好だったわけではありません。
😐 2018年:冷たかった最初の対面
2018年、大谷翔平がメジャー挑戦を決断した際、争奪戦の末にエンゼルスに入団しました。
その時、カーショーはこう発言していました:
「もう興味がない。僕らのチームに入らなかったのだからね、まあ頑張って」
かなり冷たい反応でしたね。
参考:日刊スポーツ
😍 2024年:チームメートとして真価を実感
しかし、2024年に大谷がドジャースに加入してから、カーショーの見方は180度変わります。
「二刀流って言葉を聞いても、側で見ていないとどれだけ大変かがわからないだろうね。
毎日、彼が投手としても打者としても努力している姿を見るのは本当に驚くべきことだよ」
そして、こう続けました:
「今後、もしかしたらまた二刀流の選手が出てくるかもしれないけど、彼ほどのレベルには及ばないだろうね。明らかに規格外の才能だよ。誰も彼にはなれないだろう」
参考:日刊スポーツ
💝 心温まるベンチでのエピソード
2人の関係を象徴する、感動的なエピソードがあります。
7月20日のブルワーズ戦でのこと。
カーショーが味方の失策をきっかけに降板し、ベンチで一人怒りを露わにしていました。
その時、大谷翔平が近づいてきて、少し距離を置いてカーショーの隣に座ったのです。
声をかけるわけでもなく、ただそっと寄り添う。
このさりげない気遣いに、ファンからは「さすが大谷」「優しいね」と感動の声が上がりました。
参考:THE ANSWER
⚾ 試合後の「お決まり」になった練習
さらに微笑ましいのは、勝利した試合後の光景です。
大谷とカーショーは一緒にマウンドに向かい、2人でシャドーピッチングをするのが「お決まり」になりました。
これを見た海外ファンからは:
- 「これこそが彼らが史上最高である理由だ。勝利の後でさえも、更に向上したいと思っている」
- 「とても可愛い!GOATと将来のGOAT」
という声が寄せられました。
参考:THE ANSWER
2人の関係は、野球への真摯な姿勢で結ばれた、美しい師弟関係だったのです。
💬 涙の引退会見「心は穏やか、その時が来た」チームメート15人が見守る
9月18日午後、ドジャースタジアムで行われた引退会見。
そこには感動的な光景がありました。
👥 15人以上のチームメートが見守る中で
会見場には、フリーマンやロハスをはじめ、15人以上のチームメートが姿を現しました。
これは異例のことです。
普通の引退会見では、家族や球団関係者が参列することはあっても、これほど多くの現役選手が集まることはありません。
それだけカーショーがチームメートから愛され、尊敬されていた証拠でしょう。
参考:Full-Count
❤️ 「気まずくしないで」の優しさ
カーショーは涙を流しながらも、こう語りました:
「本当に悲しくない。本当だ。本当にこれ(引退の決断)について心は穏やかだ。ただ感極まっていて、持ちこたえようとしている」
そして、チームメートへの配慮も忘れませんでした:
「仲間たちには今日を気まずくにしないでくれと伝えた。
彼らが気まずくしてしまったら、自分も気まずくなってしまうから。それが自分で今、気まずくしてしまっている」
この言葉に、カーショーの人柄がよく表れています。
参考:Full-Count
✨ 「その時が来た」という確信
引退の理由について、カーショーはこう表現しました:
「現役を引退する。とても穏やかな心境だ。その時が来たと感じている」
「楽しいシーズンだった。このグループみんなとプレーできたことは幸せだった」
参考:日刊スポーツ
37歳の男性が、人生の大きな決断を下す時の、静かな覚悟。
そこには迷いはありませんでした。
🏆 最も誇りに思うこと
「メジャー18年間で最も誇りに思うことは何ですか?」
この質問に、カーショーは一瞬言葉を詰まらせ、そして涙で語りました:
「僕らチーム全員が、互いにリスペクトしながらプレーしたこと。ここにいるチームメート全員、本当に特別だ。それを誇りに思う」
勝利数でも記録でもなく、「仲間との関係性」を最も大切にしていた。
それがカーショーという人間の本質でした。
👨👩👧👦 引退後の人生プラン|家族優先「しばらくコーチ業は考えない」
カーショーは引退後、どんな人生を歩むのでしょうか?
❤️ 家族との時間を最優先
カーショーは妻のエレンさんと子供たちとの時間を最優先に考えています。
「毎オフシーズン、(妻の)エレンと話し合って翌年の計画を立てているんだ。
ここ数年はシーズンを終えてから家族の状況を確認してから計画を立てている」
そして、こう続けます:
「少なくとも引退して数年間は家にいて子供たちと過ごす必要がある」
参考:東スポWEB
18年間、家族と離ればなれで過ごすことが多かった分、今度は「父親業」に集中したいということでしょう。
🚫 コーチ業には当面興味なし
多くのファンが期待する指導者としての道について、カーショーは意外な答えを示しています:
「コーチ業は移動スケジュールが(現役生活と)ほぼ変わらないのでとても厳しい」
確かに、MLBのコーチは選手と同様に全米を転戦し続けます。
これでは家族との時間は確保できません。
🔮 数年後の可能性は残る
ただし、完全にコーチ業を否定しているわけではありません。
「数年間は」という表現からは、子供たちがもう少し成長したら、指導者としての道も考えているのかもしれません。
カーショーほどの実績と人格を持った指導者が現れれば、多くの若手投手にとって最高の師となることでしょう。
🏛️ 殿堂入りは確実
2029年(引退から5年後)には、カーショーの殿堂入り投票が行われます。
これまでの実績を考えれば、殿堂入りは確実。
ドジャース一筋18年のレジェンドとして、永遠に語り継がれることでしょう。
💫 まとめ:真のレジェンドの美しい引き際
カーショーの引退は、現代スポーツ界における「理想的な引き際」を示してくれました。
この記事のポイント
- 美学に基づく引退決断:「怪我で辞めたくない」という強い信念を貫いた
- 圧倒的な実績:222勝、3000奪三振、サイ・ヤング賞3回の殿堂入り確実レベル
- 人間性の成長:大谷翔平への評価変化が示す、真のリーダーとしての器量
- 感動的な最後:15人のチームメートに見守られた涙の引退会見
- 家族第一の価値観:引退後は「父親業」を優先する人生設計
37歳でまだ第一線で活躍できるタイミングでの引退。
多くの選手が「もう少し」と現役に執着する中、カーショーは「その時が来た」と静かに決断しました。
大谷翔平との関係が示すように、真のレジェンドは技術だけでなく人間性でも後進を導きます。
カーショーの引退は、一つの時代の終わりであると同時に、次世代への大きなメッセージでもあるのです。
「生涯ドジャー」として18年間を駆け抜けた男の、美しすぎる幕引き。
きっと多くの野球ファンの心に、永遠に刻まれることでしょう。