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山形・尾花沢市で玉掛け作業中に1500kg鋼材落下、40歳作業員死亡|実は防げた事故だった?

2025年11月21日夕方、山形県尾花沢市の鉄工所で、悲劇が起きました。

建築鉄骨の製造加工を行うミツワ鐵工の工場で、40歳の作業員・野﨑正昭さんが、1人で作業中に1500kgのH型鋼の下敷きになり、翌朝、帰らぬ人となったのです。

ネット上では「プロでも防げない事故だったのか」「安全対策に問題があったのでは」と様々な憶測が飛び交っています。

実は、玉掛け作業には絶対に守るべき鉄則があります。それは「吊り荷の下に絶対入らない」こと。

この基本ルールが守られていれば、今回の悲劇は防げたかもしれません。

この記事では、事故の詳細から、玉掛け作業の安全ルール、そして同じ悲劇を繰り返さないための教訓まで、詳しく解説します。


山形・尾花沢市で玉掛け作業中に1500kg鋼材落下、40歳作業員死亡|実は防げた事故だった?

山形・尾花沢市で玉掛け作業中に1500kg鋼材落下、40歳作業員死亡|実は防げた事故だった?

 

 

 

山形・尾花沢市の工場で重さ1500kgのH型鋼が落下、作業員が死亡

結論から言うと、2025年11月21日午後6時前、山形県尾花沢市の工場で、1人で作業中の40歳男性が1500kgのH型鋼の下敷きになり、翌朝死亡しました。

テレビユー山形の報道によると、事故が起きたのは尾花沢市荻袋にある株式会社ミツワ鐵工の本社工場です。

亡くなったのは、新庄市十日町に住む同社社員の野﨑正昭さん(40歳)。

野﨑さんは工場内で1人でH型鋼(長さ5.58メートル、重さ1500キロ)を工場設置のつり具で持ち上げ、コンベアに乗せる作業をしていました。

そのとき、H型鋼がつり具から外れて落下。野﨑さんの身体に衝突したのです。

野﨑さんは病院に搬送されましたが、翌22日午前4時23分、外傷性出血性ショックで死亡が確認されました。


実は、この会社は山形県内でも有数の技術力を持つ企業です。

ミツワ鐵工は、国土交通省が認定する「Hグレード」という最高水準の鉄骨工場で、山形県内ではわずか3社しか認定されていません。

高層ビルなど大規模建築の骨組みを作れる高い技術を持つ会社で、こうした事故が起きたことに、業界関係者も衝撃を受けています。

警察は現在、事故の詳しい原因を調査しています。



では、野﨑さんの身体を直撃した「1500kg」という重さは、どれほど危険なものなのでしょうか。次のセクションで詳しく見ていきましょう。


 

 

 

H型鋼とは?1500kgがどれだけ重いかを身近なもので例えると

結論から言うと、H型鋼は建物の骨組みに使うH字型の鋼材で、1500kgは軽自動車約1.5台分の重さです。高さ1メートルから落ちるだけで人命を奪う重さなんです。

まず、H型鋼について説明しましょう。

ヤマトスチールの説明によると、H型鋼とは、断面がアルファベットの「H」の形をした鋼材のこと。

主にビル・工場・スタジアム・ショッピングモールなど、大型建築物の柱や梁として使われています。

私たちが普段目にする高いビルや広い建物、その骨組みを支えているのが、このH型鋼なんです。


では、1500kgという重さを実感してみましょう。

軽自動車の重さは、だいたい700kg〜1000kg程度。つまり、今回落下したH型鋼は軽自動車1.5台分の重さです。

別の例えをすると:

  • 大人(体重75kg)が約20人分
  • 500mlペットボトル(500g)が3000本分

 

さらに、このH型鋼は長さが5.58メートルもありました。これは教室の横幅くらいの長さです。


実は、1500kgの物体は、わずか1メートルの高さから落ちるだけで致命的な衝撃を与えます。

物理学的に言えば、1500kgの物体が1メートル落下すると、地面に衝突する瞬間には約15,000ニュートン(約1.5トン)の力がかかります。

これは、人間の身体を一瞬で押しつぶすのに十分な力です。

今回の事故では、この巨大で重い鋼材が、作業中の野﨑さんに直撃してしまったわけです。



では、こんな危険な重量物を扱う作業は、どのように行われるのでしょうか。次は「玉掛け作業」について見ていきます。


 

 

 

玉掛け作業とは?クレーンで重い物を吊り上げる専門技術

結論から言うと、玉掛けとは、クレーンのフックに荷物を掛けたり外したりする作業です。掛け方を間違えると今回のように落下する危険があり、高度な専門技術が必要な作業なんです。

「玉掛け(たまかけ)」という言葉を初めて聞いた人も多いかもしれません。

コベルコ教習所の説明によると、玉掛け作業とは、工場や建設現場でクレーンを使って重い荷物を移動させるとき、クレーンのフック部分に荷物を掛けたり外したりする作業のことです。

具体的な作業の流れはこうです:

  1. 掛ける:ワイヤーロープやスリングを使って、荷物をクレーンのフックに取り付ける
  2. 吊り上げる:クレーンオペレーターと連携して、荷物を持ち上げる
  3. 移動する:荷物を目的の場所まで運ぶ
  4. 降ろす:目的地で荷物をゆっくり下ろす
  5. 外す:ワイヤーロープやスリングをクレーンのフックから外す

 

実は、この作業は見た目以上に難しいんです。

なぜなら、荷物の掛け方を少しでも間違えると:

  • バランスが崩れて荷物が傾く
  • ワイヤーロープがずれて荷物が落ちる
  • ワイヤーロープが切れて荷物が落下する

 

といった事故につながるからです。

今回の事故でも、H型鋼が「つり具から外れて落下」しています。

玉掛けの方法が不適切だったか、つり具に問題があったか、何らかの理由で荷が外れてしまったのです。


さらに重要なのは、玉掛け作業者とクレーン運転者との連携です。

玉掛け作業者は、手や合図で「上げる」「下げる」「止める」などをクレーン運転者に伝えます。この連携がうまくいかないと、予期しない動きで事故につながります。



それほど重要で危険な作業だからこそ、玉掛けには特別な資格が必要なんです。次のセクションで、その資格について詳しく見ていきましょう。


 

 

 

玉掛け作業には国家資格が必須!無資格作業は違法

結論から言うと、1トン以上の荷を扱う玉掛け作業には「玉掛け技能講習」という国家資格の修了が法律で義務付けられています。今回の1500kgの荷では確実に必要で、無資格で作業すると労働安全衛生法違反になります。

実は、玉掛け作業は誰でもできるわけではありません。

コベルコ教習所の資料によると、労働安全衛生法という法律で、玉掛け作業を行う人の資格が厳格に決められています。


資格の種類は2つ:

1. 玉掛け技能講習(つり上げ荷重1トン以上のクレーン)

  • 学科・実技合わせて19時間の講習
  • 修了試験に合格する必要がある
  • 今回の1500kgの作業では確実に必要

2. 玉掛け特別教育(つり上げ荷重1トン未満のクレーン)

  • 学科・実技合わせて9時間の教育
  • 1トン未満の軽い荷物のみ扱える

 

重要なのは、これは「荷物の重さ」ではなく「クレーンのつり上げ能力」で判断されることです。

今回の事故で使われていた工場設置のつり具は、1500kgの荷を持ち上げられるものですから、確実に「1トン以上」のクレーンに該当します。

つまり、野﨑さんは「玉掛け技能講習」を修了している必要がありました。


では、無資格で作業するとどうなるのか?

事業者(会社)が無資格者に玉掛け作業をさせた場合:

  • 労働安全衛生法違反
  • 6か月以下の懲役または50万円以下の罰金

 

さらに、事故が起きた場合は業務上過失致死傷罪にも問われる可能性があります。

ネット上のコメントでは「無資格だったのでは」という推測も見られますが、警察の調査結果が出ていない現時点では断定できません。


しかし、仮に資格を持っていたとしても、安全ルールを守らなければ事故は起きます。



実は、玉掛け作業には「絶対に破ってはいけない鉄則」があるんです。次のセクションで、その鉄則について詳しく見ていきましょう。


 

 

 

「吊り荷の下に入るな」は鉄則!今回の事故で守られていたか

結論から言うと、玉掛け作業の絶対ルールは「吊り荷の下に絶対入らない」ことです。今回、作業員が1人で作業中にH型鋼がつり具から外れており、立ち位置に問題があった可能性が指摘されています。

玉掛け作業には、命を守るための基本中の基本ルールがあります。

それが「吊り荷の下には絶対に入らない」という鉄則です。

 

安全教育センターの資料によると、クレーン作業中に最も危険な場所は「吊り荷の下」です。


では、「吊り荷の下」とは、具体的にどの範囲でしょうか?

実は、吊り荷の真下だけではありません:

  • 荷物の真下
  • 荷物が回転する可能性がある範囲
  • 荷物が転倒する可能性がある範囲

 

これら全てが「吊り荷の下」に含まれます。

一般的には、吊り荷から3メートル以上離れることが必要とされています。


なぜこのルールが絶対なのか?

理由は単純明快です:

  • ワイヤーロープが切れるかもしれない
  • 玉掛けが外れるかもしれない
  • クレーンの操作ミスがあるかもしれない
  • 予期しない衝撃で荷が落ちるかもしれない

 

どんなにベテランでも、どんなに完璧な玉掛けをしても、100%安全とは言い切れません。

だから、万が一に備えて「吊り荷の下には絶対に入らない」のです。


では、今回の事故ではどうだったのでしょうか?

報道によると、野﨑さんは「1人でH型鋼を持ち上げ、コンベアに乗せる作業」をしていました。

ネット上のコメントでも、こんな指摘があります:

  • 「つり具が外れる想定の立ち位置で作業してなかったんだろう」
  • 「資格があるなら吊り荷の下に入りません」

 

H型鋼が「つり具から外れて落下」したということは、その瞬間、野﨑さんが吊り荷の近くにいた可能性が高いのです。


なぜ1人で作業していたのか?

通常、このような重量物の玉掛け作業は複数人で行います:

  • 玉掛け作業者
  • クレーン運転者
  • 合図者
  • 安全確認者

 

しかし今回、野﨑さんは1人で作業していました。

1人作業の場合:

  • 自分で玉掛けをする
  • 自分でクレーンを操作する(ペンダントスイッチなどで)
  • 自分で荷の位置を確認する

 

このとき、荷の状態を確認するために吊り荷に近づいてしまう可能性があります。


実は、ベテラン作業員ほど危険なんです。

長年の経験で「いつも大丈夫だから」という慣れが生まれ、基本ルールを軽視してしまうことがあります。

ネット上でも「ベテランになると引かずに降りたりする事が見られます」というコメントがありました。

今回の事故が、基本ルール違反によるものだったのか、それとも防ぎようのない設備不良だったのか、警察の調査結果を待つ必要があります。

しかし確実に言えるのは、「吊り荷の下に入らない」という鉄則を守っていれば、少なくとも被害を最小限にできた可能性があるということです。


基本動作を守ることの重要性については、浜松市で起きたフォークリフト事故の記事でも詳しく解説しています



では、こうした玉掛け事故は、今回が初めてなのでしょうか?次のセクションで、労災の実態を見ていきましょう。


 

 

 

玉掛け事故は意外と多い?同じような労災を防ぐために

結論から言うと、クレーン・玉掛け関連の労災は年間約1,600件発生しており、死亡災害は年間50人前後です。「吊り荷の下への立ち入り」が原因の死亡事故が毎年複数件起きています。

実は、技術が進歩した現代でも、玉掛けやクレーン作業での労災は後を絶ちません。

日本クレーン協会の統計資料によると、令和3年(2021年)のクレーン等に関係する労働災害の状況は:


死傷災害(ケガ含む):

  • 全体で1,644人
  • 製造業が688人(全体の41.8%)で最多
  • 建設業が436人(26.5%)
  • 運輸交通業が193人(11.7%)

死亡災害:

  • 全体で54人
  • 建設業が21人(38.9%)で最多
  • 製造業が19人(35.2%)
  • 陸上貨物運送事業が7人(13.0%)

 

つまり、クレーンや玉掛けの作業で、毎年約1,600人がケガをし、約50人が命を落としているのです。


では、どんな事故が多いのか?

事故の型で見ると:

  1. はさまれ・巻き込まれ:最多
  2. 激突され:吊り荷が振れて作業者に当たる
  3. 飛来・落下:今回のような吊り荷落下

 

厚生労働省の労災事例には、こんな事例が記録されています:

  • H鋼をつり上げ中、玉掛け用ワイヤロープが切断し、荷の下敷きになる
  • 天井クレーンで鉄板を移動中、鉄板が揺れて配電盤との間にはさまれる
  • 金型(35トン)が振れて、玉掛け指揮者と隣工程の作業者がはさまれる

 

事故の主な原因は:

  1. 吊り荷の下への立ち入り:最も危険なのに守られていない
  2. 損傷した玉掛け用具の使用:点検不足
  3. 不適切な玉掛け方法:技術不足や手抜き
  4. 作業前点検の不足:「いつも大丈夫だから」という慣れ
  5. 連絡・合図の不足:クレーン運転者との意思疎通ミス

 

実は、防げた事故がほとんどなんです。

令和2年の天井クレーンによる死亡事故9人のうち、6人が「落下」が原因でした。

これらの事故の多くは:

  • 吊り荷の下に入らない
  • 作業前に必ず点検する
  • 複数人で確認しながら作業する

 

これらの基本ルールを守っていれば、防げた可能性が高いのです。


では、どうすれば事故を防げるのか?

1. 作業前の危険予知活動(KY活動)
今日の作業でどんな危険があるか、全員で確認

2. 吊り荷の下の立入禁止措置
ロープで立入禁止エリアを設定
作業関係者以外を近づけない

3. 玉掛け用具の日常点検
ワイヤロープの損傷チェック
フックの変形チェック
定期的な交換

4. 複数人での作業体制
1人作業は極力避ける
相互に安全確認

5. 定期的な安全教育
資格を取って終わりではない
定期的に基本ルールを確認

 

建設業における労災の実態については、那覇市で起きた転落事故の記事で詳しく解説しています

今回の事故を「不運な事故だった」で終わらせてはいけません。

同じ悲劇を繰り返さないために、すべての職場で安全意識を高める必要があるのです。



では、今回の事故について、企業にはどのような責任があるのでしょうか?最後のセクションで見ていきましょう。


 

 

 

労災認定と企業の責任 - 安全配慮義務違反の可能性も

結論から言うと、業務中の事故なので労災認定は確実です。企業には従業員の安全を守る「安全配慮義務」があり、今回の事故では安全管理体制が問われる可能性があります。

今回のような業務中の事故は、確実に「労働災害(労災)」として認定されます。

しかし、労災認定されたからといって、それで終わりではありません。

企業には、もっと重い責任が問われる可能性があるのです。


企業の「安全配慮義務」とは?

咲くやこの花法律事務所の解説によると、労働契約法第5条には、こう書かれています:

「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」

つまり、会社は従業員が安全に働けるよう、環境を整える義務があるということです。

 

具体的には、こんな義務があります:

    1. 機械・設備の安全管理
      定期点検の実施
      不具合があれば即座に修理
      必要な安全装置の設置

 

    1. 作業環境の整備
      危険な作業は複数人で行う体制
      立入禁止エリアの設定
      適切な照明や作業スペース

 

    1. 教育・訓練の実施
      新人への安全教育
      定期的な安全講習
      危険予知訓練

 

  1. 適切な作業指示
    無理な作業を命じない
    1人作業の制限
    作業手順書の整備

 

もし安全配慮義務に違反していたら?

会社は、遺族に対して多額の損害賠償を支払う責任が生じます。

ベリーベスト法律事務所の解説によると、過去の判例では:

  • 1100万円の賠償命令(パワハラによる精神疾患)
  • 7000万円の賠償命令(過重労働によるうつ病・自殺)
  • 2200万円の賠償命令(墜落防止措置の不備)

 

労災保険からの給付だけでは補いきれない損害について、会社が責任を負うのです。


今回の事故で問われる可能性があるポイント:

    1. 1人作業を許可していたか?
      1500kgの重量物を1人で扱わせる作業体制は適切だったか?

    1. 安全教育は十分だったか?
      「吊り荷の下に入らない」基本ルールは徹底されていたか?

    1. 設備の点検は行われていたか?
      つり具が外れた原因は設備不良ではないか?

    1. 作業手順書はあったか?
      安全な作業手順が文書化され、従業員に周知されていたか?

  1. 作業前の危険予知活動は?
    その日の作業での危険を事前に確認していたか?

 

警察と労働基準監督署は、これらの点について詳しく調査を進めています。


ただし、注意が必要です。

労災認定されたからといって、必ず企業の安全配慮義務違反が認められるわけではありません。

以下のような場合は安全配慮義務違反が否定された例もあります:

  • 労働者の異常な行動により事故が発生した場合
  • 予見できない事故だった場合
  • 安全教育を徹底していた場合

 

今回の事故が、企業の安全配慮義務違反にあたるかどうかは、警察と労働基準監督署の調査結果を待つ必要があります。



まとめ:基本ルールの徹底と安全意識の向上を

今回の山形・尾花沢市の工場事故について、重要なポイントをまとめます:

事故の事実:

  • 2025年11月21日、尾花沢市のミツワ鐵工で発生
  • 40歳の作業員が1500kg(軽自動車1.5台分)のH型鋼の下敷きに
  • 1人で作業中、つり具から外れて落下
  • 外傷性出血性ショックで翌朝死亡

玉掛け作業の重要ルール:

  • 1トン以上の荷を扱うには国家資格(玉掛け技能講習)が必須
  • 絶対に守るべき鉄則は「吊り荷の下に絶対入らない」
  • 吊り荷から3メートル以上離れることが必要

労災の実態:

  • クレーン・玉掛け関連の労災は年間約1,600件
  • 死亡災害は年間約50人
  • 多くは基本ルールを守れば防げた可能性

企業の責任:

  • 労災認定は確実
  • 安全配慮義務違反があれば多額の損害賠償の可能性
  • 1人作業体制、安全教育、設備点検などが調査ポイント

 

最も大切なこと:

「面倒だから」「いつもやってるから」「これくらい大丈夫」

こうした慣れや油断が、命を奪います。

 

40歳という働き盛りの野﨑さんの命が失われた今回の事故。

ご冥福をお祈りするとともに、すべての職場で「安全第一」が徹底されることを願います。

あなたの職場では、基本的な安全ルールが守られていますか?



よくある質問(FAQ)

Q1. 玉掛け作業とは何ですか?

A. クレーンのフックに荷物を掛けたり外したりする作業です。工場や建設現場で重い荷物を移動させる際に必要な専門技術で、掛け方を間違えると荷物が落下する危険があります。

Q2. 玉掛け作業に資格は必要ですか?

A. はい、法律で義務付けられています。つり上げ荷重1トン以上のクレーンを使う場合は「玉掛け技能講習」の修了が必須です。1トン未満の場合は「玉掛け特別教育」が必要です。無資格での作業は労働安全衛生法違反となります。

Q3. 吊り荷の下に入ってはいけないのはなぜですか?

A. ワイヤーロープが切れたり、玉掛けが外れたりして荷物が落下する危険があるからです。どんなにベテランでも、どんなに完璧な玉掛けをしても100%安全とは言い切れません。吊り荷から3メートル以上離れることが必要とされています。

Q4. クレーン・玉掛け関連の労災は年間どのくらい発生していますか?

A. 年間約1,600件の死傷災害が発生し、約50人が死亡しています。製造業が最も多く全体の約40%を占めます。多くの事故は「吊り荷の下への立ち入り」「損傷した用具の使用」「作業前点検の不足」など、基本ルールを守れば防げた可能性があります。

Q5. 企業の安全配慮義務違反とは何ですか?

A. 従業員が安全に働けるよう環境を整える企業の義務に違反することです。労働契約法第5条で規定されており、機械・設備の安全管理、作業環境の整備、安全教育の実施などが含まれます。違反があった場合、労災保険とは別に、企業は遺族に対して損害賠償責任を負う可能性があります。

Q6. 1500kgはどれくらいの重さですか?

A. 軽自動車約1.5台分、大人約20人分の重さです。この重さの物体が1メートルの高さから落ちるだけで、約15,000ニュートン(約1.5トン)の力がかかり、人間の身体を一瞬で押しつぶすのに十分な衝撃となります。

 

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