今日、東京・品川区で緊急安全確保が発令されました。
実は氾濫したのは、普段はほとんど見えない「立会川」という川なんです。
この記事では、なぜ見えない川が氾濫したのか、緊急安全確保って何なのか、そして気になる今後の見通しまで、分かりやすく説明していきます。
📋 この記事でわかること
🚨 立会川氾濫で緊急安全確保発令!品川区の「見えない川」で何が起きた?
2025年9月11日15時46分、品川区で緊急安全確保が発令されました。
対象地域は南大井一丁目と東大井二丁目です。
でも「立会川って聞いたことないな」と思いませんか?⭐
実は立会川、普段はほとんど見ることができない川なんです。
💡 立会川の特殊な構造
全長7.4kmのうち約90%が暗渠(地下に埋められた状態)になっています。
つまり、普段は道路や遊歩道として使われている場所の下を川が流れているんです。
目黒区の碑文谷池から始まって、品川区の立会川駅付近を通り、最終的に東京湾に注いでいます。
でも今日は、この見えない川が氾濫してしまったということなんです。
記録的な大雨で、地下の川があふれ出してしまった状態ですね。
次に、この「緊急安全確保」がどれほど重要な情報なのか見ていきましょう。
⚠️ 「緊急安全確保」とは?警戒レベル5の本当の意味を知っていますか
「緊急安全確保」って聞いたことありますか?
これ、実はすごく重要な情報なんです。
🚨 緊急安全確保の意味
警戒レベル5に相当する、最も危険度の高い避難情報です。
避難指示(警戒レベル4)の上の段階で、「もう災害が起きているか、すぐ起きる状況」を意味しています。
つまり「避難場所に移動するより、今いる場所で安全を確保してください」という状況です。
ここで重要なのは、緊急安全確保は必ずしも発令されるわけではないということ。👉
市町村が災害の状況を確実に把握できない場合もあるからです。
だから、避難指示の段階で避難することが大切なんですね。✅
今回の品川区の緊急安全確保は、立会川の氾濫が実際に確認されたために発令されました。
それでは、この氾濫を引き起こした雨がどれほど異常だったか確認してみましょう。
☔ 記録的短時間大雨134mm!今回の雨量はどれだけ異常だったのか
今回の雨、どれくらいすごかったか知っていますか?⏰
気象庁の発表によると、14時30分までの1時間で世田谷区付近で約100mmの雨が降りました。
さらに驚くのが目黒区緑が丘で、15時20分までの1時間で134mmも降ったんです。
📊 134mmの雨量って?
簡単に言うと、1時間でバケツをひっくり返したような雨が降り続けた状態です。
これは「記録的短時間大雨情報」が発表されるレベルの雨なんです。
記録的短時間大雨情報は、数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を観測した時に発表されます。💡
つまり、めったに起こらない異常な雨だったということですね。
東京都内でこれほど激しい雨が降ることは珍しく、都市部の排水能力を完全に超えてしまったんです。
実は今回、危険だったのは立会川だけではありませんでした。
🌊 立会川だけじゃない!東京5河川で同時多発した氾濫危険の全貌
実は今日、立会川だけが危険だったわけではありません。
東京都内の5つの河川で、同時に氾濫危険情報が発表されました。
⚠️ 氾濫危険情報が発表された河川
- 目黒川
- 妙正寺川
- 石神井川
- 野川・仙川
- 立会川
これってすごく珍しいことなんです。✨
なぜこんなことが起きたかというと、今回の雨雲が東京都心部をピンポイントで襲ったから。
目黒川では青葉台水位観測所で氾濫危険水位を超えました。
石神井川でも複数の観測所で危険な状況に。👉
つまり、東京の中小河川が一斉に限界を超えてしまったということです。
🏙️ 都市部特有の問題
コンクリートで覆われた都市部では、雨水が地面に染み込まず、一気に川に流れ込んでしまうんです。
では、立会川の過去の氾濫はどれほどの被害をもたらしたのでしょうか。
📚 過去最悪は2,009棟被害!立会川氾濫の歴史を振り返る
立会川の氾濫、実は今回が初めてではありません。
過去にも何度か氾濫しており、特にひどかったのが平成11年8月29日の集中豪雨です。
この時の被害はなんと2,009棟にも及びました。🏠
💡 2,009棟ってどれくらい?
小さな町の全ての家が被害を受けるくらいの規模ですね。
東京都建設局の記録によると、立会川流域では時間雨量50mmを超える集中豪雨が毎年のように発生しているんです。
江戸時代から立会川は氾濫を繰り返していました。📜
特に現在の一本橋付近から第二京浜国道までの間は、川がくねくね曲がっているため、昔から氾濫しやすい地域だったんです。
つまり、立会川は昔から氾濫リスクの高い川だったということですね。
ちょっと息抜きに、立会川の面白いエピソードを紹介しますね。
🐟 実は面白い立会川トリビア!ボラの大群から名前の由来まで
ちょっと息抜きに、立会川の面白いエピソードを紹介しますね。✨
🐟 2003年のボラ大群事件
立会川駅前でボラの大群が現れて話題になったんです。
川の水質が改善されたおかげで、海で生まれたボラの赤ちゃんが大量に立会川を遡ってきたんです。
あまりにもすごい光景で、見物人で駅前が賑わったそうです。
立会川の名前の由来も面白いんです。💡
いくつか説があるんですが、一番有名なのが「鈴ヶ森刑場説」。
- 昔、鈴ヶ森刑場に送られる罪人を、家族や関係者が最後に見送る(立ち会う)場所だったから「立会川」になったという説
- 他にも「太刀会川」説もあります
- 川を挟んで小競り合いがあったことから名付けられたという説
どの説が正しいかは分からないんですが、歴史を感じる名前ですよね。
最後に、今後の見通しについて確認してみましょう。
🔮 今後どうなる?復旧見通しと東京の河川整備計画
気になるのは今後のことですよね。
東京都は立会川の整備を進めています。
🏗️ 東京都の整備計画
- 河口付近に樋門と排水機場を整備
- 高潮対策も兼ねた整備
- 昭和34年の伊勢湾台風と同規模の台風に対処するための整備
- 老朽化した施設の改良
実は立会川の河口部分は、高潮や津波が発生した場合のリスクも指摘されているんです。⚠️
ただし、立会川の特殊な構造(大部分が暗渠)のため、抜本的な改修は難しいのが現状です。
都市部の限られた土地で、どこまで治水対策ができるかが課題ですね。
今回のような記録的な大雨が今後も増える可能性を考えると、ハード面だけでなく、早めの避難などソフト面の対策も重要になってきます。
📝 まとめ
今回の立会川氾濫について、重要なポイントをまとめますね。
- 立会川は普段見えない暗渠の川で、90%以上が地下に埋められている
- 緊急安全確保は警戒レベル5の最も危険な状況を示す避難情報
- 1時間に134mmという記録的な大雨が氾濫の原因
- 東京5つの河川で同時に氾濫危険情報が発表される異常事態
- 過去には2,009棟が被害を受けた大規模氾濫も発生
都市部の見えない川が氾濫するという、現代ならではの災害でした。
これを機に、お住まいの地域にどんな川があるか、ハザードマップを確認してみてはいかがでしょうか。
あなたの地域の災害リスクは大丈夫ですか?
今回の事例を参考に、ぜひお住まいの地域の防災情報を確認してみてください。
❓ よくある質問
Q: なぜ立会川は普段見えないのですか?
A: 昭和後期に下水道幹線として転用され、全長7.4kmのうち約90%が暗渠化されているためです。
Q: 緊急安全確保が発令された後、その後どうすればいいですか?
A: 既に災害が発生している状況なので、避難場所への移動より現在地での安全確保を優先してください。
Q: 記録的短時間大雨情報の134mmという雨量はどれくらい異常ですか?
A: 数年に一度程度しか発生しない稀な雨量で、都市部の排水能力を完全に超える規模です。
Q: 立会川以外にも氾濫の危険性が高い東京の河川はありますか?
A: 今回同時に氾濫危険情報が発表された目黒川、妙正寺川、石神井川、野川・仙川も注意が必要です。
Q: 雨の日の場合、立会川周辺はどんな注意が必要ですか?
A: 暗渠のため普段は川と気づきにくいですが、大雨時は急激な水位上昇の可能性があるため近づかないことが重要です。
Q: 立会川の治水対策は現在どの程度強化されていますか?
A: 高潮対策として河口部への樋門・排水機場設置が計画されていますが、暗渠構造のため抜本的改修は困難な状況です。
📚 参考情報
- 東京都建設局: 立会川の整備について ()
- 気象庁: 防災気象情報と警戒レベルとの対応について ()
- ウェザーニュース: 東京都と神奈川県で1時間に100mm以上の猛烈な雨 ()