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X投稿が著作物に認定された理由は?リツイートやスクショは違法なの?2025年判決から分かる注意点

⚖️ 2025年10月9日、東京地裁が下した判決がSNSユーザーに衝撃

普通のX投稿(旧Twitter)が「著作物」として認定され、無断転載に約40万円の損害賠償が命じられました。スマホ3-4台分の金額です。

 

「え、じゃあリツイートも違法なの?」「スクショ投稿したらアウト?」



そんな不安を感じている人も多いはず。でも安心してください。この判決、実は「リツイートしただけで訴えられる!」という話ではありません



今回の記事では、杉浦正樹裁判長が示した判断基準を徹底解説し、今後のX利用で本当に気をつけるべきポイントを分かりやすくお伝えします。

スマートフォンでX(旧Twitter)を見ている日本人の手元、画面には判決のニュース記事、背景に40万円の請求書イメージ、日本語で「著作物認定」「損害賠償」の文字を生成AIで作成したリアルなイメージ

スマートフォンでX(旧Twitter)を見ている日本人の手元、画面には判決のニュース記事、背景に40万円の請求書イメージ、日本語で「著作物認定」「損害賠償」の文字を生成AIで作成したリアルなイメージ



 

📝 X投稿が「著作物」と認定された理由

今回の判決で最も驚かれたのが、「普通のツイートが著作物として認められた」という点です。

 

🤔 著作物って何?

著作物とは、著作権法で保護される「創作的に表現されたもの」のこと。小説や音楽、絵画だけでなく、実は日常的な文章も含まれます。



法律では「思想又は感情を創作的に表現したもの」と定義されていますが、難しく考える必要はありません。



ポイントは「少しでも個性が表れているか」だけ

 

💡 実は、幼稚園児が描いた絵も著作物になり得るんです。



「上手い・下手」は関係なく、「その人らしさ」が少しでも出ていればOK。

 

 

 

⚖️ なぜ今回のツイートが著作物になったのか

杉浦正樹裁判長は、今回のケースで以下のように判断しました:



「アカウント画像や投稿は個性が表れたものといえ、思想や感情を創作的に表現したもの

 

具体的には:

  • 特定の俳優を応援する内容だった
  • 文章の組み立てに投稿者の工夫が見られた
  • 表現に投稿者の個性が現れていた

 

つまり、140字程度の短い投稿でも、書き手の個性や考えが表れていれば「言語の著作物」として法律で保護されるということです。

 

📊 創作性のハードルは意外と低い

「創作的」と聞くと、芸術作品のようなものを想像するかもしれません。



でも実際は全然違います。近年の裁判例では、短い文章でも安易に著作物性を否定しない傾向があります。

 

例えば:

  • 日記の一文
  • 感想を書いたツイート
  • 自分の考えをまとめた投稿

 

これらも、その人らしい表現があれば著作物になる可能性があります。



✨ つまり、あなたが今日投稿したツイートも、実は法律で守られている「著作物」かもしれないのです。

 

 

 

🔍 リツイートやスクショは違法?合法と違法の境界線

ここが一番気になるポイントですよね。



✅ 結論から言うと:X公式のリツイート機能を使う限り、基本的に問題ありません

 

⚠️ 今回の判決で違法とされたのは

今回違法と判断されたのは:

 

  1. 投稿とアカウント画像をスクリーンショットで保存
  2. それをインターネット掲示板に転載

 

この「スクショ→外部サイトへ転載」が問題だったのです。

 

✅ 公式リツイートは基本的に安全

実は、Xの利用規約には重要な仕組みがあります。



X(旧Twitter)に投稿した時点で、あなたは:

  • X社に対してコンテンツの利用を許諾している
  • X社は他のユーザーへの「サブライセンス」権限を持つ

 

難しい言葉が並びましたが、簡単に言えば:



「Xの公式機能(リツイート・引用リツイート)を使う限り、投稿者はそれを許可していると見なされる」



だから、リツイートボタンを押すだけなら心配無用です。

 

 

 

📖 「引用」と「転載」の決定的な違い

ここで重要なのが「引用」と「転載」の違いです。

 

✅ 引用(合法になり得る):

  • 自分のコメントがメイン
  • 引用部分はサブ(従)
  • 引用する必然性がある
  • 引用部分が明確に区別されている

❌ 転載(違法):

  • 他人の投稿をそのままコピー
  • 自分のコメントがほとんどない
  • ただ「晒す」だけの行為

 

著作権法32条では、引用の要件として「公正な慣行に合致」「正当な範囲内」が求められています。

 

📜 過去のスクショ裁判との違い

実は2021年から2023年にかけて、「ツイートのスクショ投稿」をめぐる裁判がありました。



一審では「著作権侵害」とされましたが、控訴審では「引用として認められる可能性がある」と逆転

 

その判決では:

  • 批評目的でスクショを使うことの合理性を認めた
  • 元のツイートが削除される可能性への対処として有用
  • X上で広く行われている実態を考慮

 

つまり、スクショ自体が即アウトではなく、「どう使うか」が重要なのです。



今回の判決が違法と判断したのは、批評や引用の範囲を超えた「外部サイトへの単なる転載」だったと考えられます。

 

 

 

💰 損害賠償40万円はどう決まった?

原告は約200万円を請求しましたが、裁判所が認めたのは約40万円。



軽自動車1台分の請求が、スマホ3-4台分に減額されたわけです。

 

📋 著作権法の損害額算定ルール

著作権法114条には、損害額を決める3つの方法があります:

 

📌 1項:逸失利益による計算

侵害者が売った数量 × 著作権者の利益額


📌 2項:侵害者の利益額

侵害者が得た利益 = 著作権者の損害と推定


📌 3項:ライセンス料相当額

「通常もらえるはずだった使用料」を損害とする

 

今回のケースでは、おそらく3項のライセンス料相当額が使われたと考えられます。

 

❓ なぜ200万円が40万円になったのか

著作権侵害の裁判では、請求額の20-30%程度しか認められないケースも珍しくありません。

 

理由は:

  • 実際の損害を立証するのが難しい
  • 過大な請求を裁判所が現実的な額に調整
  • SNS投稿の「通常の使用料」相場は高くない

 

裁判所は、実態に即した現実的な判断をしたわけです。

 

📈 令和5年法改正の影響

2023年の著作権法改正で、損害賠償額の算定方法が見直されました。

 

ポイントは:

  • 「侵害があったこと前提の対価」を考慮できる
  • 通常のライセンス料より高い金額を算定できる
  • 海賊版被害への実効的な救済を図る

 

💡 とはいえ、SNS投稿の無断転載で数百万円が認められるケースは稀です。

 

 

 

🛡️ 今後のX利用で気をつけるべきこと

じゃあ、具体的にどうすればいいの?



✨ 答えは驚くほどシンプルです。

 

✅ やっても大丈夫なこと(○)

公式リツイート機能を使う

  • リツイートボタンを押す
  • 引用リツイートでコメントを追加
  • これらは基本的に安全です

 

埋め込み機能を使う

 

適切な引用として利用

  • 自分のコメントがメイン
  • 引用部分を明確に区別
  • 批評や紹介の目的がある

 

❌ やってはいけないこと(×)

⚠️ スクショして外部サイトに転載

  • X以外の掲示板やSNSに投稿
  • 批評や引用の範囲を超えた転載
  • 今回の判決で違法と認定

⚠️ 他人の投稿を自分のものとして投稿

  • 文章をコピペして自分の投稿に
  • 画像を無断で使用
  • 明らかな著作権侵害

⚠️ 悪意ある晒し行為

  • 攻撃目的でのスクショ拡散
  • プライバシー侵害の可能性も

 

 

 

📝 この3つだけ覚えておけばOK

1️⃣ X公式機能を使う

リツイート、引用リツイート、埋め込みは基本的に安全

2️⃣ 引用なら主従関係を守る

自分のコメントをメインに、引用部分はサブに

3️⃣ 外部サイトへの無断転載をしない

スクショして掲示板に貼るのはリスク大

 

これだけです。

 

🚨 万が一トラブルになったら

もし誰かから「著作権侵害だ」と指摘されたら:

 

  1. すぐに削除する - 争わずに削除が賢明
  2. 謝罪する - 誠実に対応することが重要
  3. 専門家に相談 - 必要に応じて弁護士へ

 

時間もお金もかかる裁判に発展させないことが大切です。

 

 

 

📚 SNS投稿の著作権、過去の判例と今回の判決の意味

最後に、SNS著作権の流れを整理しましょう。

 

⚖️ 2020年リツイート事件(最高裁判決)

2020年7月、最高裁が注目の判決を下しました。

 

事案:

  • プロ写真家の画像を含むツイートをリツイート
  • Xの仕様で画像がトリミングされ、著作者名が非表示に

 

判決:

  • リツイート者の「氏名表示権侵害」を認定
  • ただし「著作権侵害」ではない

 

💡 ここ重要です。この判決は「著作権侵害」を認めたわけではありません



認定されたのは「氏名表示権侵害」という著作者人格権の一種。つまり、「リツイート=著作権侵害」ではないのです。

 

📱 2021-2023年スクショ裁判

2021年の一審では「スクショ投稿は著作権侵害」と判断されました。

 

理由は:

  • X規約に「引用ツイート」という公式機能がある
  • それ以外の方法(スクショ)は規約違反
  • 「公正な慣行」に合致しない

 

しかし、2023年の控訴審で判決は逆転



「スクショ投稿も引用に当たり得る」として、以下を認めました:

  • 批評目的でのスクショの合理性
  • 元ツイート削除への対処として有用
  • X上での一般的な利用実態

 

🆕 今回の2025年判決の位置づけ

今回の判決の特徴:

 

  1. 投稿自体の著作物性を明確に認定 - 短い投稿でも個性があれば著作物
  2. 外部サイトへの転載を違法と判断 - X内の引用ではなく、掲示板への転載が問題
  3. 損害賠償額の現実的な算定 - 過大な請求を約20%に減額

 

🔮 今後の展望

SNS著作権をめぐる法的な流れは:

 

  • 投稿者の権利保護が強化される方向
  • 一方で、適切な引用や批評の自由も尊重
  • プラットフォームの公式機能利用が推奨
  • 悪質な無断転載には厳しい判断

 

📌 つまり、公式機能を正しく使えば問題なし。でも、悪質な転載には賠償リスクありという状況です。

 

 

 

🎯 まとめ:安心してXを使うための3つのポイント

2025年10月9日の東京地裁判決から学ぶべきことをまとめます。

 

1️⃣ あなたのツイートは法律で守られている

普通の投稿でも、個性が表れていれば「著作物」として法的保護を受けます。他人に無断転載されたら、訴えることもできるのです。


2️⃣ 公式機能を使えば基本的に安全

リツイートボタン:OK
引用リツイート:OK
埋め込み機能:OK

X(旧Twitter)が用意している機能を使う限り、著作権侵害の心配は基本的にありません。


3️⃣ 気をつけるべきは「外部転載」

スクショ→掲示板やLINEに転載:リスク大
批評や引用の範囲を超えた転載:違法の可能性
悪意ある晒し行為:絶対にNG

 

「X公式機能を使う」「引用なら主従関係を守る」「外部への無断転載をしない」



この3つを守れば、安心してXを楽しめます。



あなたの何気ないツイートも、実は「著作物」として法律で守られている――そう考えると、SNSへの投稿にも少し責任感が生まれるかもしれませんね。

 

❓ よくある質問(FAQ)

Q1: 普通のツイートがなぜ著作物になるの?

短い投稿でも、書き手の個性や考えが表れていれば「言語の著作物」として法律で保護されます。創作性のハードルは「少しでも個性が表れているか」という緩やかな基準です。


Q2: リツイートやスクショは違法なの?

X公式のリツイート機能を使う限り基本的に問題ありません。ただし、スクショして外部サイトに無断転載する行為は違法と判断される可能性があります。


Q3: 損害賠償40万円はどう決まったの?

著作権法114条のライセンス料相当額で算定されたと考えられます。約200万円の請求から約40万円に減額されたのは、裁判所が実態に即した現実的な判断をしたためです。


Q4: 今後のX利用で何に気をつければいい?

「X公式機能を使う」「引用なら主従関係を守る」「外部サイトへの無断転載をしない」この3つを守れば安心です。

 

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