⚠️ 12月4日未明、山口県宇部市で前代未聞の事態が発生しました。
市内の広範囲で都市ガスが漏れ出し、コンロに火をつけた途端に30センチもの炎が噴き上がる──。元栓を閉めても止まらないガス漏れに、市民からは「40〜50年店をやっているが初めて」という驚きの声が上がっています。
この異常事態の原因は「ガバナ」と呼ばれる圧力調整装置の故障でした。
一体何が起きたのか、なぜ元栓を閉めてもガスが止まらなかったのか、そして復旧はいつになるのか。最新情報をまとめました。

宇部市ガス漏れの原因は「ガバナ」の異常|圧力調整装置とは何か
💡 結論:今回のガス漏れの原因は、「ガバナ」と呼ばれる圧力調整装置の異常です。
山口合同ガスの緊急情報によると、12月4日午前4時頃、宇部支店管内でガスの圧力異常が発生しました。
では、そもそも「ガバナ」とは何でしょうか。
実は、ガスは工場から送り出される時点ではかなりの高圧です。そのまま家庭に届くと危険なため、途中で圧力を下げる必要があります。
この「高圧のガスを家庭で安全に使える圧力まで下げる装置」がガバナです。
🚰 わかりやすく例えると…
水道で例えるなら、ダムから送られてくる水の勢いを、蛇口から出る程度の勢いに調整する「減圧弁」のようなものです。
宇部市内にはこのガバナが25か所設置されています。今回、このガバナに異常が発生したことで、通常より高い圧力のガスがそのまま各家庭に届いてしまったのです。
ガスエネルギー新聞の報道によると、山口合同ガスは25か所のガバナのうち5か所については異常がないことを確認済みで、残り20か所の点検を進めているとのことです。
専門家からは「都市ガスには二重三重の安全対策があり、このような事態はなかなか起こらない」との見解も出ており、極めて異例の事故といえます。
では、この異常によってどのような被害が発生したのでしょうか。
火災17件・けが人2人の被害状況|30cmの炎が噴き上がる
🔥 被害状況:正午時点で小規模な火災が17件発生、2人が手にやけどをするなど軽傷。建物への延焼はなく、いずれも消火済み。
警察と消防によると、午前6時頃から「ガスが漏れている」「警報器が鳴り止まない」といった通報が100件以上、最大で200件近く相次ぎました。
火災が発生した地域は、宇部市琴芝町、新天町、松山町、中央町、常盤台など市内各所に及んでいます。
被災者の生々しい証言
宇部市琴芝町の元喫茶店では、午前6時過ぎにガス栓を開けてコンロに火をつけたところ、炎が30センチほどの高さまで上がったといいます。
💬 「コンロの火花がついて、ガスの元栓のあたりから燃え上がった。ガスの元栓を閉めているのに、ずっと燃え続けた」
──被災した住民の証言
通常であれば元栓を閉めれば火は消えるはずです。なぜ燃え続けたのか──この謎については後ほど詳しく解説します。
火災の多くは「ガス栓を開けた瞬間に大きな炎が上がった」というもので、朝の調理時間帯に集中しました。幸い、いずれもボヤ程度で収まっています。
これだけの被害を受け、復旧はいつになるのでしょうか。
復旧はいつ?12月5日以降の見込み|約110人態勢で点検中
📅 復旧見込み:12月5日以降
山口合同ガスは二次被害を防ぐため、午前9時30分に宇部市全域(厚南地区を除く)約12,500世帯へのガス供給を停止しました。
現在、約110人態勢で対象地域のほぼ全域を回り、各世帯のガス栓を閉める「保安閉栓」作業を進めています。
宇部市公式サイトによると、復旧時期は「不明」とされており、当面はガスが使えない状況が続きます。
なぜすぐに復旧できないのか
ガスの供給を再開する前に、係員が各世帯を訪問してガス設備の安全を一軒一軒確認する必要があるからです。約12,500世帯を回るには相当な時間がかかります。
⚠️ 山口合同ガスからの呼びかけ:
「供給再開にあたっては、係員がガス設備の安全を確認する。それまではガスを使用しないように」
ところで、先ほど紹介した「元栓を閉めてもガスが漏れ続けた」という謎。なぜこんなことが起きたのでしょうか。
元栓を閉めても漏れ続けた驚きの理由|配管内の高圧ガス
💡 答え:元栓を閉めてもガスが漏れ続けたのは、配管内にすでに高圧のガスが充満していたためです。
これが今回の事故で最も驚くべきポイントかもしれません。
通常、私たちは「元栓を閉めれば安心」と考えます。しかし今回は違いました。
💬 「朝にガスの元栓閉めた。元栓を閉めたらシューっと出たから、なんで?と思った」
──宇部市民の証言
この「シュー」という音は、配管内の高圧ガスが噴き出す音でした。
仕組みを解説
ガバナの異常により、通常より高い圧力のガスが家庭の配管に送り込まれました。配管内は高圧ガスで「パンパン」の状態になっていたのです。
この状態で室内の元栓を閉めても、配管内にたまったガスは行き場を失い、どこかから漏れ出してしまいます。元栓を閉める動作自体が、配管に負荷をかけてガスを押し出すこともあります。
⚠️ つまり…
「元栓を閉めれば大丈夫」という常識が通用しない、極めて特殊な状況だったのです。
正しい対処法
- 室内の元栓だけでなく、家の外にあるメーター栓を閉める
- 窓を開けて十分に換気する
- 絶対に火気を使わない
専門家は「都市ガスには二重三重の安全対策があり、このような圧力異常はなかなか起こらない」と指摘しています。それだけ今回の事態が異例だったということです。
最後に、この事態が市民生活にどのような影響を与えているか見てみましょう。
市民生活への影響|給食は「救給カレー」、無料入浴施設も開放
📍 生活への影響:学校給食は災害用の「救給カレー」で対応、飲食店は休業を余儀なくされています。
宇部市の発表によると、都市ガスを使用する小学校8校と中学校4校で給食の調理ができなくなりました。
約1,600食分の給食は、災害時用に備蓄していた非常食「救給カレー」で代替されました。子どもたちにとっては驚きの昼食となったことでしょう。
飲食店への影響
💬 「午前7時ごろ、こんろの栓を開けたら『シュー』と聞いたことがない勢いでガスが出てきた」「いつ営業再開できるのか」
──40〜50年ほど店を営んできた食堂店主
12月に入り寒い日が続く中、暖房や給湯が使えない世帯も多くあります。
📞 相談窓口
宇部市役所 地域福祉課
電話:0836-34-8325
「今後、寒い日が続く見込みであるため生活やご自身の健康に不安がある方はご相談ください」──宇部市
また、Xでは無料入浴施設の開放情報も拡散されています。
現時点で宇部市民が注意すべき点
- ガス機器の使用は一切禁止(コンロ・給湯器・暖房機すべて)
- ガスの元栓・メーター栓を閉める
- 窓を開けて十分に換気する
- 電気の使用は可能(ただし換気を十分に行う)
- 復旧は山口合同ガスの係員が訪問確認後
最新情報は山口合同ガス公式サイトで確認できます。
まとめ
今回の宇部市ガス漏れ事故について、重要なポイントを整理します。
- 原因:ガバナ(圧力調整装置)の異常により、通常より高い圧力のガスが各家庭に供給された
- 被害:火災17件、けが人2人(軽傷)、建物への延焼なし
- 影響世帯:約12,500世帯でガス供給停止
- 復旧見込み:12月5日以降(各世帯への訪問確認が必要)
- 注意点:元栓を閉めても配管内の高圧ガスが漏れる可能性があるため、絶対に火気を使用しない
専門家が「なかなか起こらない」と評するほど異例の事態です。
⚠️ 宇部市内でガスをご利用の方へ
山口合同ガスの係員が訪問して安全を確認するまで、ガス機器は絶対に使用しないでください。
生活に不安がある方は宇部市役所地域福祉課(0836-34-8325)に相談しましょう。
よくある質問
Q. 宇部市ガス漏れの原因は何ですか?
A. 原因は「ガバナ」と呼ばれる圧力調整装置の異常です。ガバナとは高圧のガスを家庭で使える圧力に下げる装置で、これが故障したため通常より高い圧力のガスが各家庭に届いてしまいました。
Q. ガスの復旧はいつですか?
A. 復旧は12月5日以降の見込みです。山口合同ガスが約110人態勢で各世帯を回り、安全確認を行ってから供給を再開するため、すぐには復旧できません。
Q. なぜ元栓を閉めてもガスが漏れ続けたのですか?
A. 配管内にすでに高圧のガスが充満していたためです。ガバナ異常で通常より高い圧力のガスが送り込まれ、室内の元栓を閉めても配管内のガスが漏れ出してしまう状況でした。
Q. 宇部市のガス漏れで被害はどのくらいですか?
A. 正午時点で小規模な火災が17件発生し、2人が手にやけどをするなど軽傷を負いました。建物への延焼はなく、いずれも消火済みです。約12,500世帯でガス供給が停止しています。