📺 まさかの展開
2025年10月6日、テレビ朝日の朝の情報番組「モーニングショー」で、政治の専門家として知られる田崎史郎氏が頭を下げて謝罪する場面がありました。
理由は、自民党総裁選の予想を大きく外してしまったこと。
「小泉進次郎さんが勝つだろうと思って話をしてきた」と語った田崎氏でしたが、実際には高市早苗氏が勝利。なぜこんなことになったのでしょうか。
📋 この記事でわかること
📢 田崎史郎氏がモーニングショーで謝罪「自分の取材が甘かった」
10月6日の「羽鳥慎一モーニングショー」で、政治を解説する専門家の田崎史郎氏が異例の謝罪をしました。
番組の司会者である羽鳥慎一アナウンサーから、4日に投開票された自民党総裁選で高市早苗氏が当選したことについて見解を求められた田崎氏。
開口一番、こう切り出しました。
「まず、おわびします」
頭を下げながら謝罪した田崎氏は、続けてこう説明しました。
「自分は、（小泉）進次郎さんが勝つだろうと思って話をしてきて…取材ではそうだったんですけど、自分の取材が甘かったですね」
つまり、田崎氏は事前に「小泉進次郎氏が総裁になる」と予想していたものの、実際には高市早苗氏が勝利。
その予想が外れたことを謝罪したのです。
羽鳥アナは「取材をしていれば、いる人ほど、みんな小泉さんだって言っている」とフォローしました。
多くの政治記者や専門家も同じように小泉氏が勝つと予想していた、という意味です。
しかし田崎氏は「それは、なぐさめにならないんで。間違ったことは間違ったんで本当に申し訳なかったです」と繰り返し謝罪しました。
政治番組に頻繁に出演している田崎氏が、ここまではっきりと謝罪するのは珍しいこと。
それだけ今回の予想外れが大きな出来事だったことがわかります。
💭 では、なぜ田崎氏は小泉氏が勝つと思っていたのでしょうか？
🔍 「小泉進次郎氏が勝つ」と予想していた田崎氏
実は田崎氏だけでなく、多くのメディアや専門家が「小泉氏が有利」と見ていました。
時事通信が9月に実施した世論調査では、次の総裁にふさわしい人として小泉氏が23.8%でトップ。
高市氏は21.0%で2位でした。
また、日経新聞が9月26～28日に実施した調査でも、国会議員の支持動向を分析した結果「小泉進次郎農相がやや先行」という情勢でした。
つまり、世論調査でも、国会議員への取材でも、小泉氏が優勢という情報が多かったのです。
田崎氏は長年、政治の現場を取材してきた専門家。
国会議員など政治家に直接話を聞いて情報を集めています。その取材結果からも「小泉氏が勝つ」という感触を得ていたと考えられます。
📊 事前の予想
44歳という若さで、父親が元総理大臣という知名度もある小泉進次郎氏。「世代交代」の象徴として期待する声も多く、本命視されていました。
📊 実際の総裁選結果は高市早苗氏が勝利
しかし、10月4日の投票結果は予想を覆すものでした。
自民党の公式発表によると、総裁選には小林鷹之氏、茂木敏充氏、林芳正氏、高市早苗氏、小泉進次郎氏の5人が立候補。
まず1回目の投票が行われましたが、過半数を獲得した候補者はいませんでした。
📋 1回目の投票結果
- 高市早苗氏：183票（国会議員票64、党員票119）
- 小泉進次郎氏：164票（国会議員票80、党員票84）
- 林芳正氏：134票
- 小林鷹之氏：59票
- 茂木敏充氏：49票
この時点で、高市氏が19票差でトップに立っていました。
過半数を取った候補者がいなかったため、上位2人による決選投票が実施されることに。
つまり、高市氏と小泉氏の一騎打ちです。
🏆 決選投票の結果
✓ 高市早苗氏：185票（国会議員票149、党員票36）
✗ 小泉進次郎氏：156票（国会議員票145、党員票11）
高市氏が約30票差で小泉氏を破り、第29代自民党総裁に選出されました。
これにより、高市氏は自民党で初の女性総裁となり、10月15日に召集される臨時国会で日本初の女性総理大臣に指名される見通しとなりました。
🤔 多くの専門家の予想を覆した理由は何だったのでしょうか？
💡 なぜ予想が外れた？高市氏勝利の理由
日経新聞の分析によると、大きく3つのポイントがあります。
🎯 1. 党員票で圧倒的な強さ
1回目の投票で、高市氏は党員票の約40%にあたる119票を獲得しました。
小泉氏の84票を大きく上回る結果です。
党員票とは、全国の自民党員・党友による投票のこと。
つまり、一般の党員の間では高市氏への支持が非常に強かったのです。
これには「保守層の結集」が影響していると見られています。
高市氏は保守的な政策を掲げており、自民党の中でも保守色の強い党員から強い支持を集めました。
👥 2. 麻生派の支援が決定打
決選投票で高市氏を後押ししたのが、麻生太郎氏が率いる麻生派（43人）の支援でした。
時事通信の報道によると、麻生氏は投票直前に「党員票が多い候補に投票する」という方針を示しました。
⚡ 勝負の分かれ目
党員票で大きくリードしていた高市氏に、麻生派の国会議員票が流れたことが、決選投票での勝利につながったと分析されています。
⚠️ 3. 小泉氏の「やらせ投稿」問題
小泉氏の陣営には逆風もありました。
総裁選の期間中、小泉陣営が動画サイトに好意的なコメントを投稿するよう依頼していた「やらせ投稿」問題が発覚。
この問題が報じられると、小泉氏への勢いが「衰え始めた」と関係者は語っています。
クリーンなイメージで支持を集めていた小泉氏にとって、このスキャンダルは大きな打撃となりました。
📰 多くのメディアも予想を外していた
実は、予想を外したのは田崎氏だけではありません。
前述の通り、時事通信の世論調査では小泉氏23.8%、高市氏21.0%でした。
他の世論調査でも、自民党支持層に限定すると小泉氏がトップという結果が多く見られました。
テレビの報道番組でも、多くの政治評論家が「小泉氏が有利」「高市氏と小泉氏の2強対決で、小泉氏がやや先行」といった分析をしていました。
つまり、世論調査や取材に基づく情報では、確かに小泉氏が優勢という状況だったのです。
それでも結果は高市氏の勝利。
なぜこんなにも予想が外れたのでしょうか。
🔎 予想が外れた2つの理由
① 党員票の動向が読み切れなかった
世論調査と実際の党員の投票行動には差がありました。
② 決選投票での票の動きが予測困難
1回目で林氏や茂木氏に投票した人たちが、決選投票でどちらに入れるかが予測できませんでした。
特に麻生派の動きは、投票直前まではっきりしませんでした。
この「隠れた票」が、予想を難しくした大きな要因と言えます。
📝 まとめ：専門家でも予想が難しかった今回の総裁選
今回の自民党総裁選で明らかになったのは、以下の点です。
- 田崎史郎氏ら多くの専門家が小泉進次郎氏の勝利を予想していた
- 実際には高市早苗氏が約30票差で勝利し、初の女性総裁に
- 勝因は党員票の圧倒的な支持と麻生派の支援
- 世論調査と実際の投票行動には大きな差があった
- 政治のプロでも予想が外れるほど、今回は読みにくい選挙だった
田崎氏が率直に謝罪したのは、専門家としての責任感の表れとも言えます。
一方で、それだけ今回の総裁選が予想困難だったことも事実です。
高市早苗氏は10月15日に日本初の女性総理大臣に就任する見通し。
今後の政権運営がどうなるのか、注目が集まっています。
❓ よくある質問
Q1. 田崎史郎氏はなぜ謝罪したのですか？
自民党総裁選で小泉進次郎氏が勝つと予想していましたが、実際には高市早苗氏が当選したため、予想が外れたことを謝罪しました。取材に基づく予想でしたが、結果が異なったことに対する専門家としての責任感から謝罪したと考えられます。
Q2. 小泉進次郎氏が勝つと予想されていた理由は？
時事通信の世論調査で小泉氏が23.8%でトップ、日経新聞の国会議員支持動向調査でも「やや先行」という結果でした。44歳という若さと知名度、世代交代の象徴として期待する声が多く、本命視されていました。
Q3. 高市早苗氏が勝利した理由は何ですか？
主に3つの理由があります。①党員票で約40%の圧倒的な支持を獲得、②麻生派43人の支援を決選投票で得た、③小泉氏陣営の「やらせ投稿」問題が逆風となりました。特に保守層が結集したことが大きな勝因です。
Q4. 他のメディアも予想を外していましたか？
はい。多くのメディアと専門家が小泉氏優勢と予想していました。世論調査や国会議員への取材でも小泉氏が先行という情報が多く、田崎氏だけでなく業界全体で予想が外れた形となりました。
