妊娠・出産・育児雑誌で知られる『たまごクラブ』『ひよこクラブ』を発行するベネッセコーポレーションが、本日2025年10月30日、「たまひよ 赤ちゃんの名前ランキング2025」を発表しました。
今年1月1日から9月15日までに生まれた約16.6万人の赤ちゃんを調査した、日本で最も大規模な名前ランキングです。
✨ 注目は女の子の1位。「翠（すい）」が、たまひよ赤ちゃんの名前ランキング史上初めての1位に輝きました。
男の子は「碧（あお）」が昨年に続き2年連続で1位を獲得しています。
2025年の名前には、どんな傾向があるのでしょうか。人気の理由や親たちの願いを、詳しく見ていきましょう。
📋 この記事でわかること
📊 2025年の1位は？「碧」が男の子2年連続、「翠」が女の子史上初！
たまひよ公式サイトの2025年ランキング発表によると、2025年1月1日から9月15日までに生まれた約16.6万人の赤ちゃんの名前を調査した結果、男の子は「碧（主な読み：あお）」、女の子は「翠（主な読み：すい）」が1位になりました。
👦 男の子TOP5
- 碧（あお）
- 湊（みなと）
- 陽翔（はると）
- 朝陽（あさひ）
- 蓮（れん）
👧 女の子TOP5
- 翠（すい）
- 陽葵（ひまり）
- 凛（りん）
- 芽依（めい）
- 陽菜（ひな）
男の子の「碧」は昨年に続き2年連続の1位。一方、女の子の「翠」は、たまひよが2005年から名前ランキングを発表して以来、20年の歴史で初めての1位獲得です。
この調査は、たまひよの商品やサービスを利用した人から任意で集めたデータで、ベネッセの公式プレスリリースによると、名前ランキングとしての集計数は国内最多となっています。
💎 「碧（あお）」ってどんな名前？2年連続1位の意味と人気の理由
では、2年連続で1位になった「碧」は、どんな意味を持つ名前なのでしょうか。
「碧」という漢字は、「王」「白」「石」の3つから成り立っています。「王」は美しい玉を表し、「白」は白く輝くこと、「石」は宝石を意味します。
💡 つまり、「碧」は「光沢があり美しく輝く宝石」を表す漢字なんです。
色としては、青と緑の中間色、つまり青緑色を指します。透き通った海や、晴れ渡った空のような、爽やかな色です。
具体的には、サファイアのような青みがかった緑色をイメージすると分かりやすいでしょう。
名前の意味を解説するサイトによると、「碧」には「いつまでも澄んだ心を持って欲しい」「美しい自然のように強くたくましく育って欲しい」といった願いが込められています。
また、別の名付け解説サイトでは、宝石のサファイアを連想させることから、「落ち着いていて思いやりのある子に育って欲しい」という願いも考えられるとしています。
読み方は主に「あお」ですが、「みどり」と読むこともできます。名前に使う場合は、一文字で「碧（あお）」や、他の漢字と組み合わせて「碧人（あおと）」「碧斗（あおと）」などの使い方が人気です。
2年連続で1位になった理由について、たまひよでは「青や空を連想させるような名前が上位に入っている」と分析しています。自然の美しさや広がりを感じさせる名前が、多くの親に選ばれているようです。
🐦 「翠（すい）」が史上初1位！カワセミと翡翠に込められた願い
一方、女の子で史上初の1位となった「翠」は、どんな意味を持つ名前なのでしょうか。
「翠」という漢字には、実は3つの意味があります。
まず1つ目は、「カワセミ」という鳥の名前です。カワセミは、背中が鮮やかな青緑色の羽を持つ美しい鳥で、「飛ぶ宝石」とも呼ばれています。
2つ目は、「翡翠（ひすい）」という宝石の名前。翡翠は、カワセミの羽の色に似た青緑色の宝石で、日本では縄文時代から大切にされてきました。
そして3つ目が、青みがかった緑色という色の名前です。
名付け解説サイトによると、「翠」は「羽」と「卒」という文字から成り立っており、「卒」は「混じりけがない」という意味を持ちます。
つまり「混じりけのない綺麗な羽をもつ鳥」、すなわちカワセミを表しているんです。
💎 翡翠は5月の誕生石でもあり、宝石言葉は「幸運」「幸福」「長寿」「健康」。
別の解説サイトでは、「澄んだきれいな心を持った子になってほしい」「宝石のように美しい子に育ってほしい」という願いが込められると紹介されています。
読み方は主に「すい」ですが、「みどり」「あき」「あきら」と読むこともできます。
たまひよ赤ちゃんの名前ランキングは2005年から発表されており、今年で20年目。その長い歴史の中で、「翠」が1位になったのは今回が初めてです。
📈 2025年の名前、3つのトレンドとは？
では、2025年の名前には、どんな傾向があるのでしょうか。今年のランキングから見えてくる、3つの大きなトレンドをご紹介します。
① 一文字の名前が圧倒的人気
男の子のTOP10を見ると、5位「蓮」、7位「凪」、10位「律」と、一文字の名前が3つもランクインしています。
さらに、ベネッセの公式発表によると、これら3つの名前は3年連続でTOP10以内に入っているそうです。
女の子も1位「翠」、3位「凛」と、一文字の名前が上位に。シンプルで覚えやすく、それでいて漢字一つに深い意味を込められる一文字名前が、安定した人気を保っています。
② 青空や自然を連想させる名前
男の子では、1位「碧」、4位「朝陽（あさひ）」、8位「晴（はる）」と、青空や自然を感じさせる名前が人気です。
📊 昨年18位だった「晴」が8位に、昨年6位だった「朝陽」が4位に、それぞれ大きくランクアップしています。
たまひよは「青や空を連想させるような名前が上位に入っている」と分析しており、自然の美しさや開放感を表す名前が、多くの親に選ばれているようです。
③ 「陽」の漢字が安定人気
女の子の名前では、2位「陽葵（ひまり）」、5位「陽菜（ひな）」と、「陽」の漢字を使った名前が上位に入っています。
「陽」は太陽や日光を表す漢字で、暖かさや明るさを感じさせます。たまひよによると、「暖かさを感じる『陽』という漢字が人気」とのことです。
特に注目すべきは「陽葵」の人気ぶり。この名前は2016年以降、なんと1位か2位のどちらかに9年連続でランクインしているという驚異的な記録を持っています。
❓ なぜ一文字の名前が人気？親たちが選ぶ3つの理由
では、なぜ一文字の名前がこんなに人気なのでしょうか。実は、いくつかの理由が考えられます。
理由① シンプルで覚えやすく、呼びやすい
一文字の名前は、とにかくシンプル。「碧（あお）」「蓮（れん）」「凛（りん）」など、一度聞いたら忘れにくい名前が多いです。
また、名付け情報サイトによると、日常生活で子どもの名前を省略して呼ぶことがありますが、一文字の名前なら最初からそのまま呼べるという利点もあります。
理由② 漢字一つに深い意味を込められる
二文字、三文字の名前だと、それぞれの漢字の意味を考える必要がありますが、一文字なら、その漢字が持つ意味を丸ごと子どもに託すことができます。
💭 たとえば「碧」なら「透き通った心」と「広い空や海」のイメージを一つの漢字に凝縮できます。
「翠」なら「美しい宝石」と「清らかさ」を一文字で表現できるんです。
理由③ キラキラネームへの反動と、読みやすさ重視の流れ
実は、一文字名前の人気には、社会的な背景もあります。
名前トレンド解説サイトによると、一時期話題になった「キラキラネーム」への反動があるようです。奇抜な名前よりも、「読みやすさ」を優先する空気が強まってきたんです。
さらに、2025年5月に戸籍法が改正され、戸籍にふりがなを必ず記載することが義務付けられました。この改正も、漢字の読みが直感的に伝わる一文字の名前への関心を高めた可能性があります。
🕰️ 実は、昭和40年代頃までは、男の子の名前は一文字が主流でした。
大正時代の「正」や「清」、昭和になってからは「昭」「勇」「勝」「博」「茂」「誠」など。
同じ一文字でも、当時と今では雰囲気がだいぶ違いますね。時代によって、人気の一文字名前も変わっていくようです。
👦 男の子TOP5を詳しく解説！「朝陽」「晴」が急上昇
ここからは、男の子のTOP5の名前を一つずつ詳しく見ていきましょう。
1位：碧（あお）
先ほど詳しく説明したとおり、青緑色の美しい宝石を表す名前。2年連続の1位です。「透き通った心を持つ子に」という願いが込められています。
2位：湊（みなと）
「湊」は港を意味する漢字。人が集まる場所という意味から、「多くの人に愛される子に」「人と人を繋ぐ存在に」という願いが込められることが多いようです。
3位：陽翔（はると）
「陽」は太陽、「翔」は大空を羽ばたくという意味。「太陽のように明るく、大空を自由に羽ばたく子に」という願いが感じられる名前です。
4位：朝陽（あさひ）
📈 注目は、昨年6位から4位へのランクアップ。
「朝陽」は朝日を意味し、新しい一日の始まりを象徴します。「希望に満ちた未来を歩んでほしい」という願いが込められているようです。
5位：蓮（れん）
「蓮」は蓮の花を表す漢字。蓮の花は泥の中から美しい花を咲かせることから、「どんな環境でも美しく強く生きてほしい」という意味が込められます。3年連続でTOP10入りの人気名です。
男の子の名前では、昨年18位だった「晴（はる）」も8位に急上昇しており、爽やかで明るいイメージの名前が人気を集めているのが分かります。
👧 女の子TOP5を詳しく解説！「陽」の漢字が大人気
続いて、女の子のTOP5を詳しく見ていきましょう。
1位：翠（すい）
先ほど説明したとおり、カワセミや翡翠を表す名前。史上初の1位獲得です。「清らかな心を持つ子に」「宝石のように美しく輝く子に」という願いが込められています。
2位：陽葵（ひまり）
「陽」は太陽、「葵」はあおい（植物）を表します。
たまひよによると、「太陽のように元気で、ひまわりのようにまっすぐ育ってほしい」という願いや、「葵」の持つ和のイメージから「あたたかく気品のある人に成長してほしい」という願いがあるそうです。
✨ 驚くべきは、この名前の継続人気。2016年以降、9年連続で1位か2位のどちらかにランクインしているんです。これは圧倒的な記録と言えるでしょう。
3位：凛（りん）
「凛」は、凛としている、つまり堂々としていて気高い様子を表す漢字。強さと美しさを兼ね備えた印象を与える名前です。
4位：芽依（めい）
「芽」は植物の芽を表し、成長や希望を感じさせます。「依」は頼る、寄り添うという意味。「すくすく成長し、人に寄り添える優しい子に」という願いが込められているようです。
5位：陽菜（ひな）
「陽」は太陽、「菜」は菜の花を表します。昨年12位から5位へと大きくランクアップしました。明るく温かいイメージの名前です。
女の子の名前では、TOP5のうち2つ（2位と5位）に「陽」の漢字が使われており、暖かさや明るさを表す漢字の人気ぶりがうかがえます。
🎯 名付けで親が重視することTOP3は？「漢字の意味」が50%超え
最後に、親たちが名付けで何を重視しているのかを見てみましょう。
たまひよが実施した「お子さまの名づけに関するアンケート」によると、名付けで重視することのTOP3は以下のとおりです。
🥇 1位：読み・音の響き
🥈 2位：漢字の持つ意味
🥉 3位：画数
この結果は昨年と同じ順位ですが、注目すべきは2位の「漢字の持つ意味」。
今年初めて、重視する人の割合が50%を超えたそうです。
これは、一文字名前が増えていることと関係があるかもしれません。漢字一つに深い意味を込める一文字名前が人気になる中で、「漢字の持つ意味」を大切に考える親が増えているのでしょう。
💬 たまひよ名づけ関連商品・サービス監修の栗原里央子先生は、「2025年は多様な価値観が問われる時代になりましたが、地に足を付けて生きていけるような、しっかりとした意味を持った漢字のお名前が多いように思えました」とコメントしています。
「読み・音の響き」が最も重視されることに変わりはありませんが、同時に漢字の意味も大切にする。この両方のバランスを考えながら、多くの親が名前を選んでいる様子がうかがえます。
✨ まとめ：2025年の名前は「自然」と「意味」を大切に
2025年の赤ちゃんの名前ランキングから見えてきたポイントをまとめます。
- ✅ 男の子1位は「碧（あお）」、女の子1位は「翠（すい）」：どちらも青緑色の美しい宝石を表す名前
- ✅ 「翠」は史上初の1位獲得：たまひよ20年の歴史で初めての快挙
- ✅ 一文字名前が安定人気：シンプルで意味を込めやすい
- ✅ 自然を連想させる名前が上位に：「朝陽」「晴」など爽やかな名前が急上昇
- ✅ 「陽」の漢字が女の子に人気：特に「陽葵」は9年連続TOP2
- ✅ 「漢字の意味」重視が50%超え：響きだけでなく、意味も大切に
2025年の名前は、「碧」と「翠」が示すように、美しい自然と宝石の輝きを感じさせるものが人気を集めました。
一文字名前のシンプルさ、「陽」の漢字が持つ温かさ、そして何より「漢字の意味」を重視する親たちの想い。
名前には、子どもの未来への願いが込められています。
あなたがもし名付けを考えているなら、このランキングを参考にしながら、お子さんに込めたい願いを大切に、素敵な名前を見つけてください。
❓ よくある質問（FAQ）
Q1. 2025年の赤ちゃんの名前ランキング1位は何ですか？
A. 男の子は「碧（あお）」が2年連続で1位、女の子は「翠（すい）」が史上初めての1位になりました。どちらも青緑色の美しい宝石を表す名前で、自然の美しさや透明感を感じさせる漢字が人気です。
Q2. なぜ一文字の名前が人気なのですか？
A. 一文字の名前が人気の理由は主に3つあります。シンプルで覚えやすく呼びやすい、漢字一つに深い意味を込められる、そしてキラキラネームへの反動で読みやすさを重視する流れがあることです。2025年5月の戸籍法改正も、読みやすい名前への関心を高めた可能性があります。
Q3. 2025年の名前にはどんな傾向がありますか？
A. 2025年の名前には3つの大きなトレンドがあります。①一文字の名前が圧倒的人気（男子TOP10に3つランクイン）、②青空や自然を連想させる名前の増加（「朝陽」「晴」が急上昇）、③「陽」の漢字が安定人気（特に女の子の名前で目立つ）です。
Q4. たまひよの名前ランキングはどのくらいの規模で調査されていますか？
A. 2025年1月1日から9月15日までに生まれた約16.6万人の赤ちゃんを調査した、国内最多規模の名前ランキングです。たまひよの商品やサービスを利用した人から任意で集めたデータを集計しています。
Q5. 「陽葵（ひまり）」はどのくらい人気の名前ですか？
A. 「陽葵」は女の子の名前で今年2位でしたが、驚くべきことに2016年以降9年連続で1位か2位のどちらかにランクインしている、圧倒的に継続人気の高い名前です。太陽のように元気で、気品のある子に育ってほしいという願いが込められています。
Q6. 名付けで親が最も重視することは何ですか？
A. たまひよのアンケートによると、1位は「読み・音の響き」、2位は「漢字の持つ意味」、3位は「画数」です。特に注目すべきは、「漢字の持つ意味」を重視する人が今年初めて50%を超えたことです。響きと意味の両方のバランスを考える親が増えています。
