⚡ 総裁就任わずか5日後の重要発言
実は、日本ではほとんど報じられない深刻な人権問題が背景にあった。
2025年10月9日、自民党の高市早苗総裁が、中国政府による内モンゴル自治区での人権問題を「憤りを禁じ得ない」と強く批判しました。
総裁に就任したのは10月4日。わずか5日後のこのメッセージは、新しいリーダーとしての姿勢を示す重要な発言として注目を集めています。
でも、正直なところ「内モンゴルって何?」「そこで何が起きてるの?」と思った人も多いのではないでしょうか。
実は、この地域では私たちが知らない間に、深刻な状況が続いています。ウイグルやチベットの問題は聞いたことがあっても、内モンゴルの問題はあまり報道されていません。
この記事では、高市総裁が何を批判したのか、そこで実際に何が起きているのか、そしてなぜこのタイミングで発言したのかを、わかりやすく解説します。

📋 この記事でわかること
🗣️ 高市総裁が「憤りを禁じ得ない」と表明した内容
2025年10月9日、国会内で開かれた集会に、高市総裁はメッセージを寄せました。
東京新聞の報道によると、そのメッセージには「南モンゴル(内モンゴル自治区)において中国共産党による弾圧が続いていることに憤りを禁じ得ない」という強い言葉が含まれていました。
さらに「自由、法の支配、基本的人権などを共に守るために連帯を強めていきたい」と訴えています。
このメッセージは、高市氏が会長を務める「南モンゴルを支援する議員連盟」の立場から発せられたものです。本人は出席せず、集会の関係者が代読したとのこと。
⏰ 実は、就任わずか5日後の異例の発言
注目すべきは、そのタイミングです。
💡 重要ポイント
高市氏が自民党総裁に就任したのは10月4日。この批判メッセージを出したのは、その5日後でした。
通常、総裁就任直後は国内の課題への対応に追われるもの。それなのに、このような外交的に重要な発言を素早く行ったことは、高市氏がこの問題を非常に重視していることの表れと言えます。
日本経済新聞の報道でも、この発言が「普遍的な価値を共守るために」という理念を掲げたものとして紹介されています。
首相指名前の総裁という立場での、このような人権問題への明確な姿勢表明。今後の日本の外交方針を占う上でも、重要な一歩となりそうです。
🗺️ 南モンゴル(内モンゴル自治区)とは?知っておくべき基礎知識
「南モンゴル」や「内モンゴル自治区」と聞いて、すぐにどこか思い浮かびますか?
多くの人にとって、あまり馴染みのない地名かもしれません。まずは、この地域について基本的なことを知っておきましょう。
🌏 中国の北部にある広大な地域
内モンゴル自治区は、中国の北部に位置し、モンゴル国と国境を接する地域です。
面積は約118万平方キロメートル。これは日本の約3倍もの広さです。北海道の約14倍と言えば、その広大さが実感できるでしょうか。
人口は約2400万人。そのうち、モンゴル族は約400万人で、全体の約17%を占めています。100人いたら、17人くらいがモンゴル人というイメージです。
残りの80%以上は漢族(中国の多数派民族)が占めています。
😲 実は、モンゴル国よりもモンゴル人が多い
ここで驚きの事実があります。
🔍 意外な事実
モンゴル国(私たちが普通「モンゴル」と呼ぶ国)の人口は約270万人。一方、内モンゴル自治区のモンゴル族は約400万人。
つまり、「モンゴル人」は「モンゴル国」よりも「中国」の方が多く住んでいるのです。
これは、歴史的な経緯によるものです。詳しくは内モンゴル自治区のWikipediaで確認できます。
📜 なぜ「内」モンゴルなのか
もともと、モンゴル高原全体にモンゴル人が住んでいました。
しかし、17世紀に帝政ロシアと清王朝が条約を結び、モンゴルは「外モンゴル」と「内モンゴル」に分割されました。「内」は中国に近い方、「外」はロシアに近い方という意味です。
その後、外モンゴルは独立してモンゴル人民共和国(現在のモンゴル国)となりました。一方、内モンゴルは1947年に「内モンゴル自治区」として中国の一部になったのです。
モンゴル族の人々は、この地域を「南モンゴル」と呼ぶことが多いです。これは、地理的にモンゴル国の南に位置することと、「モンゴルの一部」という意識の表れでもあります。
中国政府は「内モンゴル自治区」と呼び、「自治」が認められていることを強調しています。しかし、実際にどれだけの自治が保障されているのか。それが、次のセクションで説明する人権問題につながっています。
⚠️ 実際に何が起きている?内モンゴルの人権問題
「弾圧」という言葉は強い表現ですが、実際には何が起きているのでしょうか。
内モンゴルでは、過去から現在まで、モンゴル族の人々に対する深刻な問題が続いています。
😢 文化大革命期の大規模な犠牲
最も衝撃的なのは、文化大革命の時代(1966年〜1976年)に起きた出来事です。
静岡大学の楊海英教授の研究によると、この時期に30万人以上のモンゴル人が犠牲になりました。
当時、内モンゴルのモンゴル人人口は約150万人。つまり、5人に1人が犠牲になったことになります。
💔 理解するための例え
これは単なる数字ではありません。クラスに30人いたら、そのうち6人が犠牲になったと考えると、その規模の大きさが実感できるのではないでしょうか。
なぜこれほどの犠牲が出たのか。中国政府は、モンゴル人に「日本帝国主義に協力した」という「罪」があると批判しました。満洲国時代の歴史を理由に、過酷な弾圧が行われたのです。
👥 漢族の大量移住で少数派に
もう一つの大きな変化が、人口構成の逆転です。
1949年の中華人民共和国建国後、中国政府は漢族の大量移住政策を進めました。
その結果、かつてはモンゴル人が多数を占めていた地域が、今では漢族が80%以上を占める状態になっています。
地元の人が少数派になってしまった。これは、その地域の文化や言葉を守ることを非常に難しくします。
📚 2020年のモンゴル語教育問題
そして、最近起きた大きな問題が、2020年のモンゴル語教育の大幅削減です。
文春オンラインの報道によると、2020年9月から、小中学校でモンゴル語で教える授業が大幅に減らされ、中国語での教育が強制されました。
これまで、モンゴル族の子どもたちは、1年生・2年生はモンゴル語で全ての授業を受け、3年生から中国語を学び始めるというカリキュラムでした。
しかし新しいカリキュラムでは、1年生から毎日中国語を勉強しなければならなくなりました。「国語」「道徳」「歴史」の教科書が、モンゴル語から中国語に変更されたのです。
日本モンゴル学会の分析では、この変更により、モンゴル語の運用能力が低下することが懸念されています。
母語で勉強できない。これは、日本で育った私たちには想像しにくいかもしれませんが、自分のアイデンティティに関わる深刻な問題です。
🚨 抗議運動への厳しい弾圧
この教育問題に対し、保護者や教師たちは抗議活動を起こしました。
子どもたちは授業をボイコットし、地元放送局の従業員約300人もストライキで抗議しました。
しかし、JBpressの報道によると、警察は抗議に参加した保護者ら100人以上の顔写真をインターネット上に公開。1人1000元(約1万5800円)の懸賞金付きで密告を奨励し、少なくとも170人以上が逮捕されました。
抗議活動は、わずか2週間でほぼ鎮圧されたといいます。
ヒューマン・ライツ・ウォッチなどの国際人権団体も、この問題に懸念を表明しています。しかし、抗議の声は押さえ込まれてしまいました。
📰 実は、日本ではほとんど報じられなかった
📢 知られざる事実
驚くべきことに、2020年のこの大きな出来事は、日本のメディアではほとんど報じられませんでした。
ウイグルやチベットの問題は時々ニュースになります。しかし、内モンゴルの問題は「第2のウイグル」と専門家の間では呼ばれながら、日本での注目度は非常に低いのが現状です。
多くの日本人が知らないうちに、このような深刻な状況が続いているのです。
🤔 高市氏が批判に踏み切った3つの理由
では、なぜ高市総裁はこのタイミングで、このような強い批判を行ったのでしょうか。
そこには、3つの大きな理由があります。
1️⃣ 理由1:議員連盟会長としての継続的な取り組み
高市氏は、2021年4月に「南モンゴルを支援する議員連盟」を設立し、その会長に就任しました。
高市氏の公式サイトによると、この議員連盟は、2020年のモンゴル語教育問題を受けて設立されたものです。
中国の少数民族問題に取り組む議員連盟は、他にもチベットやウイグルの問題に取り組む組織がありました。しかし、内モンゴルの問題に対応する議員連盟はなかったため、新たに立ち上げられたのです。
💡 豆知識
実は、こうした議員連盟は日本には3つあります。チベット、ウイグル、そして南モンゴル。それぞれが、中国の少数民族政策に対する日本の政治家の懸念を示しています。
高市氏は設立当初から会長を務めており、この問題に一貫して取り組んできました。今回の発言は、その延長線上にあるものと言えます。
2️⃣ 理由2:2020年の教育問題への継続的な懸念
議員連盟設立のきっかけとなった2020年のモンゴル語教育問題。この問題は、今も解決していません。
むしろ、時間が経つにつれて、モンゴル語を話せる若い世代が減っていく可能性があります。
高市氏は、この問題を「民族の文化を守る最後の防波堤が壊される」問題として認識しています。
言語は、その民族のアイデンティティの核心です。言葉が失われれば、文化も歴史も失われてしまう。そうした危機感が、継続的な発信につながっています。
3️⃣ 理由3:総裁として人権外交を重視する姿勢の表明
そして、最も重要なのが、総裁就任直後というタイミングです。
新しいリーダーが最初に何を言うか、何を重視するかは、その後の政策の方向性を示すものです。
就任5日後に人権問題について強いメッセージを出したことは、「日本の新しいリーダーとして、人権問題を重視する」という明確な姿勢の表れと言えます。
Yahoo!ニュースの分析では、高市氏は保守派として知られ、安全保障や人権問題で明確な立場を持っているとされています。
この発言は、選挙期間中の公約ではなく、総裁就任後の実際の行動として示されたもの。その意味で、今後の外交政策を占う上でも重要なシグナルとなっています。
🌏 今後の日中関係への影響は?
高市総裁のこの発言は、今後の日中関係にどのような影響を与えるのでしょうか。
❄️ 「政冷経冷」への移行の可能性
専門家の間では、日中関係が新たな局面を迎える可能性が指摘されています。
これまでの日中関係は、「政冷経熱」と呼ばれていました。政治的には冷たい関係だけど、経済的には熱い関係という意味です。
しかし、高市氏のような保守派の総裁の下では、「政冷経冷」(政治も経済も冷たい)に移行するのではないかという予測も出ています。
実は、中国外務省も高市氏の総裁就任に対して、すでに警戒感を示していました。高市氏は過去に靖国神社参拝を継続する意向を示しており、台湾問題に対しても強硬な発言をしてきたからです。
⚖️ 経済関係の重要性とのバランス
ただし、話はそう単純ではありません。
日本と中国の経済的なつながりは非常に深いものがあります。中国は日本にとって最大の貿易相手国の一つであり、多くの日本企業が中国で事業を展開しています。
極端な対立は、双方にとってマイナスになります。
高市新政権は、人権問題への毅然とした対応と、経済関係の維持という、難しいバランスを取る必要があります。
🌍 国際社会の人権問題への関心
一方で、人権問題への国際的な関心は高まっています。
ウイグル問題では、すでに欧米諸国が制裁措置を取っています。チベット問題も長年、国際的な懸念の対象となってきました。
内モンゴル問題は、これまでウイグルやチベットほど注目されてきませんでした。しかし、日本の総裁がこのように明確に批判したことで、国際的な注目度が上がる可能性があります。
👨👩👧👦 若い世代にとっての意味
「日中関係なんて、自分には関係ない」と思うかもしれません。
しかし、実は私たちの生活に深く関わっています。
💭 私たちへの影響
スマートフォンやパソコン、服や日用品の多くは中国で作られています。日中関係が悪化すれば、こうした製品の価格や供給に影響が出る可能性があります。
また、将来的に日本で働く場合、中国との取引がある企業は非常に多いです。国際情勢は、就職や仕事にも影響します。
さらに、人権問題は他人事ではありません。もし自分が「母語で勉強できない」「自分の文化を否定される」という状況に置かれたらどう感じるか。そう考えると、この問題の重要性が見えてきます。
📝 まとめ:知られざる人権問題と日本の姿勢
2025年10月9日、高市早苗自民党総裁が中国・内モンゴル自治区の人権問題を「憤りを禁じ得ない」と強く批判しました。
この記事で解説した重要なポイントをまとめます:
- 高市総裁の発言:総裁就任わずか5日後に、「南モンゴルを支援する議員連盟」会長として人権問題を批判。新政権の外交姿勢を示す重要なメッセージ
- 内モンゴルの基礎知識:中国北部の広大な地域(日本の約3倍)で、モンゴル族約400万人が暮らす。実はモンゴル国よりもモンゴル人が多い
- 深刻な人権問題:文化大革命期に当時の人口の約20%が犠牲に。2020年にはモンゴル語教育が大幅削減され、抗議運動は弾圧された
- 批判の背景:2021年設立の議員連盟会長として継続的に取り組み。2020年の教育問題への懸念と、人権外交を重視する姿勢の表明
- 今後の影響:日中関係は新たな局面へ。「政冷経冷」への移行も予測されるが、経済関係とのバランスが課題
内モンゴルの問題は、ウイグルやチベットと比べて日本ではほとんど報じられてきませんでした。しかし、そこには私たちが知らない深刻な状況があります。
高市氏が総裁就任直後にこの問題を取り上げたことは、「知られざる人権問題」に光を当てる重要な一歩と言えます。
国際社会で、人権問題はますます重要なテーマになっています。経済的な利益だけでなく、普遍的な価値をどう守るか。日本の新しいリーダーシップが、どのような方向性を示すのか。
私たち一人ひとりにとっても、この問題は決して遠い話ではありません。
💬 よくある質問(FAQ)
Q1. 高市総裁はなぜ内モンゴルの人権問題を批判したのですか?
高市氏は2021年から「南モンゴルを支援する議員連盟」の会長を務めており、2020年のモンゴル語教育削減問題に継続的に取り組んできました。総裁就任5日後の発言は、人権外交を重視する姿勢の表明です。
Q2. 南モンゴル(内モンゴル自治区)とは何ですか?
中国北部に位置し、面積は日本の約3倍。人口約2400万人のうちモンゴル族は約400万人で、実はモンゴル国(人口約270万人)よりもモンゴル人が多く住んでいます。
Q3. 内モンゴルではどんな人権問題が起きていますか?
文化大革命期に当時の人口の約20%(30万人以上)が犠牲になりました。2020年にはモンゴル語教育が大幅削減され、抗議運動に対し170人以上が逮捕されるなど、深刻な状況が続いています。
Q4. この発言は日中関係にどう影響しますか?
専門家は「政冷経熱」から「政冷経冷」への移行を予測しています。ただし、日中の経済的つながりは深く、高市新政権は人権問題への姿勢と経済関係のバランスを取る必要があります。
📚 参考文献
- 東京新聞「高市総裁、中国の人権問題を批判」
- 日本経済新聞「自民党の高市総裁、内モンゴル自治区の人権状況『憤り禁じ得ない』」
- Wikipedia「内モンゴル自治区」
- プレジデントオンライン「34万人が逮捕、3万人が殺害」中国政府に蹂躙される内モンゴル自治区の悲惨な現実
- 文春オンライン「中学生が校舎から抗議の飛び降り自殺も……」内モンゴル自治区で中国政府が強行する"同化政策"のリアル
- 日本モンゴル学会「中国のモンゴル語教育の危機」
- JBpress「狙いは民族抹消、中国が『教育改革』称してモンゴル人に同化政策」
- ヒューマン・ライツ・ウォッチ「中国:モンゴル語による授業が減少」
- 高市早苗公式サイト「南モンゴルを支援する議員連盟を設立」
- Yahoo!ニュース「高市新政権が誕生したら日中関係はどうなる?」