💊 病院でもらう薬の一部が、これから値上がりします。
2025年12月19日、自民党と日本維新の会が「OTC類似薬」の患者負担を見直すことで合意しました。
対象となる薬の薬剤費について、今までの保険適用を維持しつつ、4分の1を追加で患者が負担することになります。
「OTC類似薬って何のこと?」「結局いくら増えるの?」
そんな疑問に、わかりやすくお答えします。

📋 この記事でわかること
OTC類似薬とは?湿布やアレルギー薬など77成分が対象に
🔹 結論:OTC類似薬とは、ドラッグストアで売っている市販薬と同じ成分の処方薬のこと
「OTC」は「Over The Counter(カウンター越し)」の略。
処方箋なしで買える薬を指す言葉です。
つまりOTC類似薬とは、市販でも買えるのに病院で処方してもらっている薬、ということになります。
今回の対象は77成分、約1100品目。
具体的にはこんな薬が含まれます。
- 湿布薬(ロキソニンテープなど)
- 胃腸薬(ガスターなど)
- アレルギー薬(アレグラ、クラリチンなど)
- 解熱鎮痛剤(ロキソニン錠など)
- 保湿剤(ヒルドイドなど)
⚠️ 「え、ロキソニンもアレグラも?」と思った方、多いのではないでしょうか。
これらの薬は市販でも買えますが、病院で処方してもらえば保険が効きます。
自己負担は1〜3割で済むんです。
一方、ドラッグストアで買うと全額自己負担。
同じ成分なのに、負担額が全然違う。
この「不公平」を解消しよう、というのが今回の見直しの出発点です。
では、なぜこのタイミングで負担増が決まったのでしょうか。
なぜ患者負担が増えるのか?自民・維新合意の背景
🔹 結論:社会保険料の負担を減らすため
日本維新の会は以前から「OTC類似薬を保険から外せば年間1兆円削減できる」と主張していました。
働く世代の保険料を軽くするため、市販でも買える薬は自分で買ってもらおう、という考え方です。
ただ、保険から完全に外すと患者の負担が跳ね上がります。
自民党は「それは厳しすぎる」と反対していました。
日本経済新聞の報道によると、最終的な合意内容はこうなりました。
📌 合意内容のポイント
- 保険適用は維持する(全額自己負担にはしない)
- ただし薬剤費の4分の1を追加負担として求める
- 年間約900億円の医療費削減を見込む
維新が目指していた1兆円削減からは、かなり縮小された形です。
その他の改革と合わせ、全体では年間1880億円の圧縮を見込んでいます。
💡 実は、当初は保険から完全に外す案も検討されていました。
もしそうなっていたら、患者の負担はどこまで増えていたのでしょうか。
実際にいくら負担が増える?4分の1追加負担の仕組み
🔹 結論:薬剤費の4分の1が追加負担になる
具体例で計算してみましょう。
薬剤費1000円の薬を、3割負担で処方してもらう場合です。
📗 今まで
薬剤費1000円 × 3割 = 300円
📕 これから
薬剤費1000円 × 3割 = 300円
薬剤費1000円 × 4分の1 = 250円
合計 = 550円
300円だった負担が550円に。約1.8倍です。
「けっこう増えるな…」と思いましたか?
でも実は、もっとひどくなる可能性もあったんです。
全国保険医団体連合会の報道によると、厚生労働省は保険から除外した場合の影響を試算しています。
⚠️ もし保険除外されていたら…
- 花粉症治療薬:最大20倍の負担増
- 解熱鎮痛剤:最大20倍の負担増
- 湿布薬:最大36倍の負担増
- 総合感冒薬:最大50倍の負担増
市販薬は処方薬より価格が高いことが多いため、保険から外すと負担が一気に増えるんです。
今回の「4分の1追加」は、保険の枠内に残しつつ追加料金を取る形式。
「完全な保険除外」よりは、負担増が抑えられた形といえます。
⚠️ ただし注意点も。
合意文書には「将来的な対象品目の拡大や負担割合の引き上げも視野に検討する」と書かれています。今回はあくまでスタート地点です。
では、この制度はいつから始まり、誰が対象になるのでしょうか。
いつから始まる?対象外になる人の条件も解説
🔹 結論:来年度(2026年度)からの実施を目指している
政府は2026年の通常国会に関連法案を提出し、成立後にスタートさせる方針です。
ただし、すべての人が対象になるわけではありません。
合意内容には、以下の人への配慮が明記されています。
✅ 対象外を検討中の人
- 子ども
- 低所得者
- 入院患者
- 慢性疾患を抱える患者
自民党の小林鷹之政調会長は「こうした点は丁寧に議論していきたい」と述べています。
具体的な線引きは、これから決まる見込みです。
また今回の合意では、「リフィル処方箋」の活用促進も盛り込まれました。
リフィル処方箋とは、1枚の処方箋で最大3回まで薬を受け取れる仕組みです。
厚生労働省の解説によると、病状が安定している人なら、毎回医師の診察を受けなくても薬局で薬をもらえます。
2022年4月から始まっていますが、知らない人がまだ多いのが現状です。
💡 通院回数が減れば、再診料や処方箋料を節約できます。
OTC類似薬の追加負担が始まっても、リフィル処方箋をうまく使えばトータルの負担を抑えられるかもしれません。
まとめ
今回のポイントを整理します。
- OTC類似薬とは:市販薬と同じ成分の処方薬のこと
- 対象:77成分・約1100品目(湿布、アレルギー薬、胃腸薬など)
- 負担増:薬剤費の4分の1を追加で負担
- 対象外を検討中:子ども、低所得者、入院患者など
- 開始時期:2026年度からの実施を目指す
当初は保険から完全に外す案もあり、最大50倍の負担増が懸念されていました。
今回の合意は、それと比べれば抑えられた形です。
ただし、合意文書には将来的な拡大も視野に入れると書かれています。
具体的な対象薬のリストや配慮対象の基準など、詳細はこれからの議論で決まります。
リフィル処方箋など、使える制度をチェックしておくことをおすすめします。
❓ よくある質問
Q. OTC類似薬とは何ですか?
ドラッグストアで買える市販薬と同じ成分を持つ処方薬のことです。湿布やアレルギー薬、胃腸薬など77成分・約1100品目が今回の対象になります。
Q. 実際にいくら負担が増えますか?
薬剤費の4分の1が追加負担になります。例えば薬剤費1000円・3割負担の場合、今までの300円が550円に増える計算です。
Q. いつから始まりますか?
2026年度からの実施を目指しています。2026年の通常国会に法案を提出し、成立後にスタートする方針です。
Q. 子どもや低所得者も対象ですか?
子ども、低所得者、入院患者、慢性疾患を抱える患者などは対象外とすることを検討中です。具体的な基準は今後決まります。