2025年12月3日、インドネシア・バリ島の土産店で撮影された防犯カメラの映像がSNSで拡散され、大きな波紋を呼んでいます。
映像には、日本人とみられる少年たちが商品を次々とバッグに詰め込む様子がはっきりと映っていました。
修学旅行中の高校生による集団窃盗という、前代未聞の事態です。
名指しされた京都の大谷中学・高等学校は12月8日、公式サイトで窃盗行為を認め、謝罪文を発表しました。
この記事では、事件の全容から「海外で万引きしたらどうなるのか」という法的な問題まで、わかりやすく解説していきます。

📋 この記事でわかること
バリ島で何が起きた?修学旅行中の集団万引き事件の全容
京都の大谷中学・高等学校の生徒複数名が、修学旅行先のバリ島で土産店から衣類を集団で万引きしました。
防犯カメラ映像がSNSで拡散され、学校側も窃盗行為を公式に認めて謝罪しています。
事件が起きたのは2025年12月3日の午前11時30分頃。
場所はバリ島ウブドにある観光地「カジェン通り」の土産物店でした。
店主が在庫を確認していたところ、Tシャツなどの衣類が約10点も足りないことに気づきます。
不審に思って防犯カメラの映像をチェックしたところ、日本人とみられる若者たちが商品を盗む様子が映っていたのです。
この映像は7分近くにも及ぶ長さで、複数の少年が入れ替わり立ち替わり万引きを繰り返していました。
店主はこの映像をインスタグラムに投稿。
現地のSNSで話題になった後、12月5日には日本のX(旧Twitter)でも拡散が始まり、大きな騒ぎとなりました。
では、防犯カメラには具体的にどんな様子が映っていたのでしょうか。
防犯カメラが捉えた生徒たちの具体的な行動
映像には、店員の目を盗んで商品をバッグに詰め込み、バレそうになると値引き交渉で注意をそらす「役割分担」の様子がはっきりと映っていました。
J-CASTニュースの報道によると、映像に映っていたのはカラフルな半袖シャツを着た少年3人組。
胸には黄色いリボンが付けられており、これは団体行動の目印とみられています。
彼らは店員が離れるのを待ち、その様子をうかがっていました。
店員がいなくなると、1人の少年がTシャツを手に取り、いったん戻すフリをしてから、素早く肩掛けバッグの中へ。
その間、少年たちは「11番」「背番号覚えてないん?」などと、まるでTシャツのデザインを選んでいるかのような会話をしていたといいます。
別の少年も同様に、店員の方をチラッと確認してから商品をバッグに詰め込んでいました。
店員が戻ってきて不審な様子がないかチェックしようとすると、1人の少年が「ハウマッチ?」と繰り返し質問。
さらに「プリーズ」と拝みながら何度も値引きを迫り、店員の注意を引きつけていました。
その間に他の少年たちが万引きを続けていたのです。
この映像が拡散されると、ネット上では「どこの学校か」という特定作業が始まりました。
大谷中学・高等学校が公式に認めた謝罪の内容
大谷中学・高等学校は12月8日、公式サイトで「複数の生徒が窃盗行為に及んだ」と認め、「極めて重大に受け止めている」と謝罪しました。
学校が発表した文書のタイトルは「研修旅行中の本校生徒による窃盗行為について」。
「12月4日、本校の研修旅行に参加していた複数の生徒が、訪問先において窃盗行為に及んだことが確認されました」
「現在、事実関係につきまして、慎重に確認を行っており、関係機関との連携も含め、対応を進めております」
さらに学校側は、この事件が「被害者の皆さまへの配慮はもとより、海外における邦人の皆さまにも影響を及ぼしかねない重大な行為」だと認識していると述べています。
「被害に遭われた店舗の皆さま、現地コミュニティーの皆さま、現地の関係者の皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます」
また、SNS上で生徒の実名や顔写真が拡散されていることについても言及。
「憶測や不確実な情報の拡散、実名・顔写真等の掲載、誹謗中傷は、更なる関係者への被害を招く恐れがあります」として、慎重な対応を呼びかけています。
では、そもそもなぜ大谷高校だと特定されたのでしょうか。
なぜ大谷高校と特定されたのか?SNS削除が決め手に
映像拡散直後、大谷高校の公式SNSや修学旅行記事が次々と削除されたことが「火消し」と受け取られ、特定の決め手となりました。
SNS削除という「火消し」行為が、逆に特定を加速させてしまったのです。
最初に注目されたのは、映像に映った少年たちが付けていた「黄色いタグ」でした。
これが修学旅行でよく使われる識別札に似ていたことから、「団体旅行の高校生では?」という憶測が広がります。
そんな中、ある高校の名前が浮上しました。
12月初旬にバリ島への修学旅行を実施していた学校として、京都の大谷高校が注目されたのです。
するとほぼ同時に、大谷高校の公式Instagramアカウントが突然削除されました。
さらに、公式サイトに掲載されていたバリ島修学旅行の記事や写真も全て消えていたことが、ネットユーザーによって確認されます。
「インスタ消したってことは、黒確定?」「修学旅行の記録もごっそり削除。早すぎて逆に怪しい」
こうした声がSNSで相次ぎ、騒ぎは一気に拡大。
サッカー部のInstagramアカウントまで非公開になったことから、「関係生徒がサッカー部員なのでは」という憶測も飛び交いました。
※ただし、サッカー部との関連については確認されておらず、あくまで推測の域を出ていません。
ここで気になるのは、海外で窃盗した場合の法的な処分です。
海外で窃盗したら日本でも罰せられる?法的処分の可能性
刑法の「国外犯」規定により、日本国民が海外で窃盗しても日本で処罰される可能性があります。
「帰国すれば無罪」は大きな間違いです。
Wikipediaの国外犯の解説によると、日本の刑法3条には「国民の国外犯」という規定があります。
これは、日本人が外国で犯した特定の犯罪について、日本の法律で処罰できるというもの。
窃盗罪はこの対象に含まれており、バリ島で万引きをしても日本で罪に問われる可能性があるのです。
Yahoo!ニュースのコメント欄では、元特捜部主任検事の前田恒彦氏がこう解説しています。
「日本国民が日本国外で盗みを働いた場合、日本の刑法の窃盗罪で処罰できる仕組みとなっています。帰国すれば罪に問われることがなくなるだろうと甘く考えていたら大間違いです」
今回のケースでは、関与した生徒が未成年のため、刑事事件化した場合は少年法に基づいて処理されることになります。
一方、インドネシア現地の法律ではどうなのでしょうか。
インドネシアの刑法では、単純窃盗罪は最高で禁錮5年と定められています。
これは日本の窃盗罪(10年以下の懲役または50万円以下の罰金)より軽い刑罰です。
2016年、ギリ・トラワンガン島で盗みを働いた外国人観光客のカップルが、「私は窃盗犯です」と書かれた段ボールを首から下げさせられ、公道を歩かされました。
今回の事件でも、現地での対応がどうなったのかは注目されるところですが、現時点では詳細は明らかになっていません。
では、この事件に対する世間の反応はどうなのでしょうか。
世間の反応は?厳罰を求める声が殺到
ネット上では「退学処分にすべき」「日本の恥」など厳しい意見が殺到しています。
修学旅行という教育の場での犯罪に、教育機関への不信感が広がっています。
Yahoo!ニュースのコメント欄には2800件を超えるコメントが寄せられました。
(共感 1万9000件以上)
また、修学旅行の意義を問う声も多く見られました。
さらに、大谷高校が東本願寺系の浄土真宗大谷派に属する宗教系の学校であり、道徳教育に力を入れている点も皮肉を込めて指摘されています。
「道徳の授業を再開しましょう」「低年齢化で犯罪に対してのハードルがどんどん低くなってる事を懸念してる」という教育制度への批判も見られました。
最後に、今後の学校の対応について見ていきましょう。
今後の対応は?退学処分の可能性と学校の責任
窃盗は退学相当の重大な校則違反にあたります。
学校は「慎重に確認を行っている」としており、近日中に処分内容が発表される見込みです。
みんなの高校情報によると、大谷高校は京都市東山区にある私立の中高一貫校。
偏差値は51〜66と幅があり、複数のコースが設置されています。
私立高校の場合、一般的に窃盗行為は退学または無期停学の対象となります。
特に今回は「海外での犯行」「集団での犯行」「SNSで世界中に拡散」という悪質な要素が重なっており、厳しい処分が予想されます。
また、推薦入試を控えた時期であることから、関与した生徒の進路への影響も懸念されています。
学校側の責任を問う声も上がっています。
「生徒の行動だけでなく、引率教員や学校自体の指導責任はどうなっているのか」「ただの海外旅行ではなく、教育の一環として引率されていた修学旅行中の事件」
被害を受けた店舗への賠償や、今後の修学旅行制度の見直しなど、学校が対応すべき課題は山積みです。
学校は「確認が出来次第、改めて経過と対応方針をご報告いたします」としています。
まとめ
📌 今回の事件のポイント
- 2025年12月3日、バリ島ウブドの土産店で京都・大谷高校の生徒複数名が集団万引き
- 防犯カメラ映像がSNSで拡散され、学校のSNS削除から特定が進んだ
- 学校は12月8日に公式サイトで窃盗行為を認め謝罪
- 刑法の「国外犯」規定により、海外で万引きしても日本で処罰される可能性がある
- 退学を含む厳しい処分が予想される
修学旅行は「学ぶ旅行」です。
海外に行けば日本の代表として見られることを、改めて認識する必要があるでしょう。
よくある質問
参考文献