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入学金の二重払い、私大2割が対策せず|返還される大学は120校中たった4校

📢 2025年12月25日、文部科学省が私立大学・私立短期大学を対象にした初の実態調査の結果を公表しました。

入学金の「二重払い」問題への対応について、21%の大学が「対応予定なし」と回答したことが明らかになりました。

一方で25%は返還や延納などの負担軽減策を「実施済み」または「検討中」と回答しています。

受験シーズンを目前に控え、受験生や保護者にとって見逃せないニュースです。

入学金の二重払い、私大2割が対策せず|返還される大学は120校中たった4校

入学金の二重払い、私大2割が対策せず|返還される大学は120校中たった4校



 

 

 




入学金の二重払いとは?なぜ起きるのか

入学金の二重払いとは、本命校の合否がわかる前に滑り止めの大学へ入学金を払い、結局入学しないまま返ってこないという状況のことです。



なぜこの問題が起きるのでしょうか。



多くの私立大学は、合格発表から入学手続きまでの期限を短く設定しています。

たとえば2月上旬に私立大学の合格が出ても、国公立大学の前期試験の合格発表は2月下旬〜3月上旬。

この「タイムラグ」のせいで、本命校の結果を待てずに滑り止め校への入学金を納めるしかない受験生が続出するのです。



💰 入学金に関するデータ

  • 私立大学の入学金平均:約24万円(2023年度・文部科学省調査)
  • 二重払い経験者:大学入学者の2割強(文科省推計)
  • 入学しない大学への平均支払額:26万3800円(全国大学生協連2024年調査)

「滑り止め」のつもりが、家計に大きな負担を強いる現実があります。



では、今回の文科省調査ではどのような結果が出たのでしょうか。




文科省調査の結果【2025年12月25日発表】

文部科学省は2025年11月、全国の私立大学・私立短期大学を対象に初めての実態調査を実施しました。

回答した836校の対応状況は以下のとおりです。



 

 

 

📊 調査結果の内訳

対応状況 学校数 割合
2026年度入試から対応 83校 約10%
2027年度入試から対応 39校 約5%
時期未定だが対応予定 88校 約11%
対応を検討中 357校 約43%
対応予定なし 176校 約21%

「対応予定なし」の21%という数字をどう見るかは意見が分かれるところです。

ただ、裏を返せば約8割の大学が何らかの検討を始めているともいえます。



この調査は、2025年6月に文科省が私立大学に対して「入学金の二重払い問題への配慮」を求める通知を出したことを受けて実施されたものです。

行政が二重払い問題に正面から取り組んだのは、これが初めてでした。



具体的に負担軽減策を導入している大学は、どこなのでしょうか。




負担軽減策を導入している大学はどこ?

結論からいえば、現時点で負担軽減制度を明確にしている大学はごく少数です。



⚠️ 衝撃のデータ

若者団体「入学金調査プロジェクト」が2025年11月に実施した調査では、都内の私立大学120校のうち、入学金の負担軽減制度をホームページで明記していたのはわずか4校でした。

 

 

 

🏫 負担軽減制度を明記している大学(2025年11月時点)

  • 産業能率大学
  • 大東文化大学
  • 嘉悦大学
  • 文化学園大学



また、文科省の通知後に新たに対応を発表した大学もあります。

🆕 2025年に対応を発表した大学

  • 美作大学(岡山県):入学辞退者への入学金全額返還を発表
  • 桃山学院大学(大阪府):入学金の8割返還制度を導入



ただし、これらはあくまで一部の先行事例。

今回の調査で「2026年度から対応」と回答した83校の詳細は、まだ公表されていません。

志望校が負担軽減策を導入しているかどうかは、各大学の募集要項や公式サイトで確認する必要があります。



そもそも、なぜ入学金は返還されないのでしょうか。




入学金が返還されない法的根拠

入学金が返還されない背景には、2006年の最高裁判決があります。



⚖️ 最高裁の判断

最高裁は入学金の性質を「入学できる地位を得るための対価」と定義。授業料のように「教育サービスの対価」ではなく、「合格後に入学する権利を確保するための費用」と位置づけました。

この解釈に基づき、最高裁は入学金の返還義務を認めませんでした

一度納めた入学金は、たとえ入学しなくても返ってこない——これが現在の法的な原則となっています。



ちなみに授業料については、3月31日までに入学辞退を申し出れば返還されるケースがほとんどです。

入学金と授業料では、法的な扱いがまったく異なる点に注意が必要です。



法律上は返還義務がないとはいえ、受験生側でできる対策はあるのでしょうか。

 

 

 




二重払いを避ける・軽減する方法

完全に回避するのは難しいものの、入試日程の組み方次第で出費を抑えることは可能です。



✅ 二重払いを減らすための対策

1. 入学手続き締切日を確認する

私立大学によっては、入学手続きの締切を国公立大学の合格発表後に設定しているところもあります。志望校を選ぶ際に「いつまでに入学金を納める必要があるか」を必ずチェックしましょう。

2. 延納制度のある大学を選ぶ

一部の大学では、入学金の納付期限を延長できる「延納制度」を設けています。本命校の合否が出るまで支払いを待てる可能性があります。

3. 併願校を絞り込む

滑り止めを増やすほど、二重払いのリスクも増えます。安全校は「確実に受かる1〜2校」に絞り、入学金の支払いを最小限にする戦略も有効です。

4. 共通テスト利用入試を活用する

共通テスト利用入試は、一般入試より合格発表が早い傾向があります。うまく活用すれば、入学金の支払い判断を早めにできるケースもあります。



入試日程のシミュレーションを事前に行い、「いつ・どの大学に・いくら払う可能性があるか」を整理しておくことが大切です。




今後の見通しと受験生への影響

2026年度入試から対応する大学が83校あることから、来年以降は選択肢が広がる可能性があります。



文科省は今後も大学への働きかけを続ける方針を示しており、負担軽減に動く大学は増えていくと見られます。



ただし、大学側にも事情はあります。

入学金は大学経営を支える重要な収入源であり、全国の大学が入学しない受験生から得ている入学金収入は推計で約355億円にのぼります。

経営基盤が弱い大学ほど、返還や延納に踏み切りにくい実態もあります。

 

 

 

📝 今後に向けてのポイント

  • 志望校の最新情報を確認する:2026年度入試から制度を変更する大学があるため、募集要項の更新をチェック
  • 入学手続き締切日を比較する:併願校を決める際の判断材料にする
  • 家計への影響を試算する:最悪の場合、複数校に入学金を払う可能性も想定しておく




まとめ

📌 今回の記事のポイント

  • 文科省の初調査で、私大の21%が二重払い対策「予定なし」と回答
  • 一方で約8割は何らかの対応を検討中または実施予定
  • 負担軽減制度を明記している大学はまだ少数
  • 入学金が返還されないのは2006年最高裁判決が根拠
  • 入試日程の工夫で二重払いを減らすことは可能



入学金の二重払い問題は、長年にわたり受験生と家庭を悩ませてきました。

今回の調査を機に制度が変わっていく可能性はありますが、現時点では受験生自身が情報を集め、戦略的に対策を立てることが重要です。

志望校の募集要項をよく読み、入学手続きのスケジュールを把握したうえで、出願計画を立ててみてください。




よくある質問

Q. 入学金の二重払いとは何ですか?

A. 本命校の合否がわかる前に滑り止め校へ入学金を払い、入学しないまま返金されない状況のことです。私大入学金の平均は約24万円で、大学入学者の2割強が経験しています。

Q. 入学金を返還してくれる大学はありますか?

A. 2025年11月時点で都内私大120校中4校が負担軽減制度を明記しています。産業能率大学、大東文化大学、嘉悦大学、文化学園大学が該当し、美作大学や桃山学院大学も新たに返還制度を発表しました。

Q. なぜ入学金は返還されないのですか?

A. 2006年の最高裁判決が根拠です。入学金は「入学できる地位を得るための対価」と定義され、授業料と異なり返還義務がないと判断されています。

Q. 二重払いを避ける方法はありますか?

A. 入学手続き締切日の確認、延納制度のある大学の選択、併願校の絞り込み、共通テスト利用入試の活用が有効です。入試日程を事前にシミュレーションすることで出費を抑えられます。



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