2025年11月8日、ソフトバンク・中村晃選手(35)がインスタグラムを更新し、1歳の息子が国指定難病「乳児てんかん性スパズム症候群」で闘病中であることを明かしました。
リーグ制覇に貢献した今シーズンの裏側で、家族は大きな困難と向き合っていたのです。

📋 この記事でわかること
⚾ 中村晃選手が公表した息子の難病とは?
中村選手の息子さんが闘っている病気は「乳児てんかん性スパズム症候群」という国指定難病です。
この病気は、難病情報センターの公式情報によると、赤ちゃんの時期に発症する特殊なてんかんで、国の指定難病145番に登録されています。
別名は「ウエスト症候群」や「点頭(てんとう)てんかん」とも呼ばれています。
💡 実は、この病気が最初に報告されたのは1841年。
イギリスのWest医師が、自分の息子の症状を医学論文として発表したことから「ウエスト症候群」という名前がつきました。医師自身が我が子の病気と向き合った歴史があるんです。
発症する頻度は10万人の赤ちゃんのうち約30人。
これは大きな高校1校に1人いるかいないかくらいの割合です。数は少ないですが、薬が効きにくい(薬剤抵抗性)てんかんの中では、実は最も患者数が多い病気とされています。
📅 いつ発症した?現在の状態は?
中村選手の息子さんは2024年9月に生まれ、現在1歳です。
発症したのは生後5ヶ月の時。2025年2月頃のことでした。
中村選手の投稿によると、この1年弱、息子さんは本当に頑張ってきたそうです。
治療のために県外の病院にも入院し、奥さんが付き添いました。病気の原因を特定するため、染色体検査、遺伝子検査、MRI検査など、「今できる検査」をすべて行ったといいます。
しかし、原因の特定は難しく、治療も難航しています。
現在も試行錯誤を続けながらの治療中。運動や知能の発達に遅れが見られ、将来的にどこまで発達するかは、まだ分からない状態だと中村選手は明かしています。
⚠️ 今の治療で薬による調整ができない場合は、手術などの次のステップに進む可能性もあるそうです。
ソフトバンクの春季キャンプが行われていた2月頃、小久保監督から「グラブを置け」と言われた時期と、息子さんの発症時期が重なります。どれだけ苦しかったことでしょう。
そして夫が不在の中、発作を起こす息子さんの対応をしていた奥さんも、どれだけの心労があったか。想像を絶する日々だったはずです。
🏥 乳児てんかん性スパズム症候群の症状・原因
では、この病気は具体的にどんな症状なのでしょうか。
医療法人社団かけはしの専門医による解説によると、最も特徴的なのは「てんかん性スパズム」という発作です。
「点頭発作」とも呼ばれるこの発作は、体を使って「うなずく」ような動作が特徴。
赤ちゃんが突然、両手両足をギュッと曲げたり伸ばしたりして、頭を「カクン」と前に倒すような動きをします。この動作が、5秒から30秒おきに何度も繰り返されます(これを「シリーズ形成」と呼びます)。
🔍 発作の特徴
動きは一瞬のピクッとしたものではなく、1-2秒間、りきむように「ギューッ」とする感じです。
発作は起きた直後や眠る前に起こりやすく、最初は1日に1-2回程度。そのため、しゃっくりや赤ちゃんのクセと間違われることがよくあります。
さらに、この病気には脳波の異常も見られます。
「ヒプスアリスミア」と呼ばれる特殊な脳波パターンが現れます。これは脳の電気信号が混沌とした状態になっているサインです。
そして最も心配なのが、発達への影響。
発作が出る少し前から発達が止まり始め、発作が出た後はさらに停滞や退行(できていたことができなくなる)が見られます。
以前より笑わなくなった、視線が合いにくくなった、反応が鈍くなったなどの変化が現れることがあります。
🔬 原因はさまざま
70-80%のケースでは、結節性硬化症、脳の形成異常、染色体異常、周産期の脳障害などの基礎疾患が見つかります。
しかし、20-30%は原因が特定できません。
中村選手の息子さんも、様々な検査を行っても原因の特定が難しい状況とのことです。
💊 治療法と予後は?治るのか?
ここが最も気になるポイントですよね。治療法と予後についてです。
難病情報センターの公式情報と小児神経専門医による解説によると、主な治療法はいくつかあります。
💉 最も効果が高いとされるのが「ACTH療法」
ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)を筋肉注射する治療法で、有効率は70-80%。
2週間毎日注射し、その後2週間で徐々に減量していきます。約1ヶ月の入院が必要です。
その他にも、ビガバトリンという抗てんかん薬や、通常の抗てんかん薬による治療があります。
これらの薬で発作をコントロールできない場合は、手術という選択肢もあります。
⏰ 最も重要なのは早期治療
発症から治療開始までの期間が短いほど、予後が良好になることが分かっています。理想的には発症から1ヶ月以内の治療開始が望まれます。
📊 予後について
正直に言うと、この病気の予後は厳しいのが現実です。
多くのケースでは、発達予後が不良とされています。約80-90%のお子さんで知的障害が残り、約50%でてんかんが続くというデータがあります。
✨ しかし、希望もあります
適切な治療により、約20-25%のお子さんで正常な発達が期待できます。
特に原因不明の場合や、発症前の発達が正常だった場合は、さらに良好な予後が期待できるとされています。
ヤフーコメントには、実際にこの病気を経験した方々の声が多く寄せられています。
「生後10ヶ月で診断されたが、薬で発作は止まっている」という方や、「発作は止まったが発達が寝返り止まり」という方、さらには「インフル脳症をきっかけに脳波が改善した」という非常に珍しいケースも報告されています。
子供の可能性は本当に無限大。予後の幅は非常に大きいのです。
🗣️ 中村晃選手はなぜ公表したのか
では、なぜ中村選手はこのタイミングで公表したのでしょうか。
中村選手の投稿の最後には、こんな言葉がありました。
「街で見かけたりすると、発達の遅れを感じて、あれ?となるかもしれませんが温かく見守って下さい」
ヤフーコメントでは、この公表の背景について多くの方が分析しています。
「福岡市内なんかだと、ホークスの選手、それも中村晃選手クラスなら、かなりの人が認知していますからね。今後家族連れで街を動く事もあるでしょうし、それを見た人から良くない形で話が広がっていく事もあると思います。そうなる前に情報を公表し、温かく見守る事をお願いしたんだと感じました」
プロ野球選手という公人だからこそ、街で家族と歩いていれば注目されます。
息子さんの発達の遅れを見て、周囲が憶測で話を広める前に、自ら正確な情報を伝えることで、家族を守ろうとしたのでしょう。
また、中村選手は投稿でこうも呼びかけています。
「息子と同じような病気を抱える子供達の治療や、リハビリ、サポートの情報がありましたら是非共有できると嬉しいです」
同じ病気と闘う家族との情報共有を求めているのです。
💬 同じ病気を経験した方々の声
ヤフーコメントには、同じ病気を経験した方々から多くの応援メッセージが寄せられています。
「私も年齢は40を超えますが子供の頃てんかんでいろいろ大変でした。学校で倒れたり、てんかんがあるせいで職業や運転にも制限が出たりと今も通院していますが、とりあえず普通の暮らしは出来るようにはなりました」
「私の息子も難治性のてんかんでした。恐らく同じ病気です。この病気は予後の幅が非常に大きいです。子供の可能性は無限大です」
「私の子も痙攣発作を伴う難病です。様々な支援や友人達の支えで上の子が通った幼稚園に行く事ができて少しずつ前を向けるようになりました。今は成人を過ぎて大人の年齢になっていますが全介助が必要です。それでも今の私は心から笑える幸せな日々を送っています」
✅ 中村選手の公表は、多くの人から「勇気ある決断」「賢明な判断」と評価されています。
⚾ 中村晃選手の今シーズンと家族への想い
息子さんの闘病という大きな困難の中、中村選手は今シーズンどんな活躍をしたのでしょうか。
35歳の今季、中村選手は116試合に出場し、リーグ制覇に貢献しました。
当初は「代打専門」の予定でした。
しかし開幕早々、近藤選手が腰の手術で長期離脱。小久保監督は「前言撤回になりますが、中村晃と話をして代打一本のところを栗原、近藤がいない状況でDH、一塁をやってもらうことを了承してもらった」と話し、中村選手の起用方針を変更しました。
4月1日の日本ハム戦でシーズン初スタメン。第1打席で先制点に繋がる安打を放ち、第2打席では追加点となる適時打も放ち、チームのシーズン初勝利に貢献。
5月15日の西武戦では2年ぶりに4番を務めました。
8月26日の楽天戦では本塁打を放ち、通算1500安打を達成。
9月には何度も勝負強い打撃でチームを救い、小久保監督は「正直、晃の存在がなければ今年の優勝はなかった」とまで述べています。
⚠️ CS第4戦のアクシデント
しかし10月、日本ハムとのCSファイナルS第4戦で、中村選手は一塁塁審と激突し、担架で搬送されるアクシデントに見舞われました。
この時、腰も強打。持病の腰を再発したと見られます。
それでも最終戦には戦列復帰し、CSを突破。
しかし日本シリーズは腰のヘルニア手術のため欠場となりました。
❤️ 家族への深い想い
中村選手は今回の投稿で、こう吐露しています。
「この1年弱、息子はとても頑張っていました。そして妻も息子に常に寄り添い、病院で過ごす時間が多くなり、とても大変だったと思います。その2人の姿を見ていたからこそ、私自身も野球を頑張れたと思います」
家族の闘いが、中村選手の力になっていたのです。
そして投稿の最後には、こんな言葉が添えられています。
「一歩ずつ前進」
「みんな頑張ろう」
前を向いて、一歩ずつ進んでいこうという、家族への、そして同じ病気と闘うすべての家族への応援メッセージです。
📝 まとめ:中村晃選手の息子の難病公表
✅ この記事のポイント
- 中村晃選手の1歳の息子が国指定難病「乳児てんかん性スパズム症候群」で闘病中
- 生後5ヶ月(2025年2月頃)に発症し、現在も試行錯誤で治療中
- 主な症状は「てんかん性スパズム」という特徴的な発作と、発達の遅れ
- 治療法はACTH療法(有効率70-80%)などがあり、早期治療が重要
- 適切な治療で20-25%は正常発達が期待でき、希望もある
- 公表の理由は、街で家族を見かけた際の配慮をお願いするため
- 中村選手は今季116試合出場、リーグ制覇に貢献
- 「息子と妻の姿を見ていたからこそ、野球を頑張れた」と家族への感謝
中村選手の「一歩ずつ前進」「みんな頑張ろう」という言葉には、同じ病気と闘うすべての家族への応援の気持ちが込められています。
あなたも、もし街で中村選手のご家族を見かけたら、温かく見守ってあげてください。
❓ よくある質問(FAQ)
Q1: 乳児てんかん性スパズム症候群とは何ですか?
赤ちゃんの時期に発症する特殊なてんかんで、国指定難病145番に登録されています。別名「ウエスト症候群」「点頭てんかん」とも呼ばれ、10万人に約30人の頻度で発症します。
Q2: どんな症状が出るのですか?
「てんかん性スパズム」という特徴的な発作が見られます。赤ちゃんが突然、両手両足をギュッと曲げたり伸ばしたりして、頭を「カクン」と前に倒すような動きを5-30秒おきに繰り返します。また、発達の停滞や退行が見られることもあります。
Q3: 治療法はありますか?治るのでしょうか?
ACTH療法(有効率70-80%)や抗てんかん薬による治療があります。適切な治療により、約20-25%のお子さんで正常な発達が期待できます。特に原因不明の場合や、発症前の発達が正常だった場合は、さらに良好な予後が期待できます。
Q4: なぜ中村晃選手は公表したのですか?
プロ野球選手という公人のため、街で家族を見かけた際に息子さんの発達の遅れを周囲が誤解する前に、自ら正確な情報を伝えることで家族を守ろうとしたためです。また、同じ病気と闘う家族との情報共有も呼びかけています。
Q5: 中村晃選手の今シーズンの成績は?
35歳で116試合に出場し、リーグ制覇に貢献しました。8月には通算1500安打を達成し、小久保監督からは「正直、晃の存在がなければ今年の優勝はなかった」と評価されています。
Q6: 早期治療はどれくらい重要ですか?
発症から治療開始までの期間が短いほど、予後が良好になることが分かっています。理想的には発症から1ヶ月以内の治療開始が望まれます。早期発見・早期治療が非常に重要です。