2025年10月16日、岩手県警が発表したベトナム人13人の逮捕。
⚠️ 実はその裏に、中国人が経営する農場で50人を超える外国人が働いていたという衝撃の事実がありました。
なぜこんなことが起きたのか、そして私たちにどう関係するのか、詳しく見ていきます。
📋 この記事でわかること
📰 岩手県警がベトナム人13人を逮捕！何が起きた？
2025年10月15日早朝、岩手県二戸市。
県警の捜査員が通報を受けて、ある住宅を訪れました。
そこにいたのは、ベトナム国籍の21歳から46歳までの男女13人。
職務質問をしようとしたところ、20代の女性が突然逃走。
4時間後に近くで発見され、全員が逮捕されることになりました。
👥 逮捕された13人の内訳
岩手日日新聞の報道によると、逮捕された13人のうち、12人が「不法残留」の疑い、1人が「旅券不携帯」の疑いでした。
さらに驚くべきことに、このうち11人は技能実習生として日本に入国していました。
つまり、正式な手続きを経て日本に来たのに、在留期間が切れた後も日本に残り続けていたんです。
🔍 実は13人だけじゃなかった
でも、これで終わりではありません。
産経新聞の報道によると、東京と仙台の出入国在留管理局も、この事件に関連して中国人やタイ人を含む18人を同日までに摘発していました。
📊 岩手県警が逮捕した13人と合わせると、合計31人。
そして、この人たちが働いていた農場には、少なくとも50人を超える不法滞在の外国人がいたとみられています。
🗺️ 二戸市ってどんな場所？
逮捕が行われた岩手県二戸市は、岩手県の最北端、青森県との県境に位置する人口約2万9千人の小さな町です。
冬には-15℃を下回ることもある豪雪地帯。
こんな地方の農村部で、なぜ大規模な不法就労が行われていたのでしょうか。
💭 次はこの疑問に答えます：
そもそも「不法残留」って何？なぜ逮捕されたの？
⚖️ なぜ逮捕されたの？「不法残留」って何？
「不法残留」という言葉、ニュースで聞いたことはあっても、具体的に何のことか分かりにくいですよね。
簡単に言うと、在留資格（ビザ）が切れても日本に残り続けることです。
📄 在留資格って何？
外国人が日本に滞在するには、必ず「在留資格」が必要です。
観光なら「短期滞在」、働くなら「技能実習」や「特定技能」など、目的に応じた資格があります。
そして、どの資格にも必ず「期限」があります。
この期限が切れたら、日本を出なければなりません。
でも、期限が切れても日本に残り続けると「不法残留」になってしまうんです。
🏃 技能実習生は失踪すると不法残留に
今回逮捕された13人のうち11人は、技能実習生として入国していました。
技能実習生は、特定の企業で技術を学ぶことを条件に日本に滞在できます。
つまり、その企業を辞めて失踪すると、在留資格の条件を満たせなくなります。
そして在留期間が切れると、自動的に不法残留者になってしまうんです。
📊 日本にどれくらい不法残留者がいるの？
出入国在留管理庁の統計によると、2025年1月1日現在、日本には約7万4,863人の不法残留者がいます。
📈 そのうち、技能実習生だった人が約1万1,504人。
全体の約15%を占めています。
⚠️ 雇った側も罰せられる
ここで重要なのが、不法残留者を雇った企業や人も罰せられるということ。
警視庁の説明によると、「不法就労助長罪」として、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科せられます。
「知らなかった」では済まされません。
在留カードを確認していないなどの過失があれば、それだけで処罰の対象になるんです。
💭 次はこの疑問に答えます：
技能実習生ってそもそも何？失踪する人が多いって本当？
🌏 技能実習生ってそもそも何？失踪する人が多いって本当？
技能実習生という言葉、ニュースでよく聞きますよね。
でも、実際にどういう制度なのか、正直よく分からない人も多いはず。
🎯 技能実習制度の本来の目的
技能実習制度は、もともと「発展途上国への技術移転」を目的とした国際貢献の制度です。
外国から若者を受け入れて、日本の技術を学んでもらい、母国に帰って活かしてもらう。
それが本来の目的でした。
でも実態は、日本の人手不足を補う労働力として機能しているのが現実です。
📉 失踪する技能実習生は本当に多いの？
出入国在留管理庁の最新データを見てみましょう。
2023年の失踪者数は9,753人で、過去最多を記録しました。
でも、2024年は6,510人に減少。
✨ 前年比で33.3%も減っています。
これは、政府や関係機関の対策が効果を上げている証拠と言えます。
🇻🇳 なぜベトナム人が多いの？
失踪者の内訳を見ると、ベトナム人が圧倒的に多いです。
2023年のデータでは、失踪者全体の56.2%、つまり5,481人がベトナム人でした。
なぜベトナム人が多いのか。
その理由の一つが、SNSでの情報共有です。
📱 ベトナム人コミュニティとSNS
技能実習に詳しい専門機関の調査によると、日本国内でベトナム人は独自のコミュニティを築いており、SNSで活発に情報を交換しています。
📲 特にFacebookの利用率が高く、約90%のベトナム人が利用しているとされています。
そのSNS上で「もっと高い給料がもらえる」「別の仕事がある」といった情報が流れると、それを信じて失踪してしまうケースがあるんです。
ただし、こうした情報は誇張されていることも多く、失踪後に厳しい現実に直面する人も少なくありません。
😔 失踪する理由は他にもある
もちろん、SNSの情報だけが原因ではありません。
労働環境の問題も大きいです。
- 聞いていた仕事内容と実際の仕事が違う
- 過度な長時間労働
- パワハラやセクハラ
- 給料の未払い
こうした問題が原因で失踪するケースも多く報告されています。
また、ベトナムから日本に来るために、高額な手数料を送出機関に払って借金を抱えている人も多いです。
その借金を返すために、より高い給料を求めて失踪してしまう。
そういう悲しいケースもあるんです。
💭 次はこの疑問に答えます：
中国人ブローカーは何をしていた？50人超が働いていた農場の実態は？
🚜 中国人ブローカーの役割とは？50人超が働いていた農場の実態
今回の事件で特に注目されているのが、中国人ブローカーの存在です。
🤔 ブローカーって何をしていたの？
産経新聞の報道によると、このブローカーは岩手県内で農業を営んでいました。
そして、不法滞在の外国人を雇って働かせていた疑いがあります。
具体的には：
- 一軒家2棟を用意して、失踪した技能実習生たちを住まわせる
- その人たちを自分の農場で働かせる
- 偽造パスポートを用意する（逮捕された13人のうち数人が所持）
つまり、失踪した技能実習生の「受け皿」になっていたんです。
😱 50人超という規模
警察の調べでは、このブローカーが経営する農場には、少なくとも50人を超える不法滞在の外国人が働いていたとみられています。
今回逮捕された13人の約4倍です。
これは氷山の一角かもしれません。
🌾 なぜ農業分野で？
実は、農業分野は技能実習生の失踪が多い分野の一つです。
農林水産省の資料によると、2023年の失踪者のうち、農業関係は8.6%（834人）を占めています。
建設関係の47.1%に次ぐ多さです。
農業は季節労働が多く、人手不足が深刻。
そして、地方の農村部では、外国人労働者の管理が行き届きにくいという事情もあります。
⚖️ ブローカーは今後どうなる？
岩手県警は、このブローカーに対して「不法就労助長罪」での立件も視野に捜査を進めています。
不法滞在者と知りながら雇っていた場合、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される可能性があります。
💭 次はこの疑問に答えます：
逮捕された13人はこれからどうなる？強制送還されるの？
✈️ 逮捕された13人はこれからどうなる？強制送還されるの？
逮捕された13人、そして他の不法滞在者たちは、今後どうなるのでしょうか。
📋 退去強制手続の流れ
出入国在留管理庁の説明によると、不法残留者には「退去強制手続」が取られます。
流れはこうです：
- 入国警備官による調査：不法残留の事実を調査
- 収容：最長60日間、入国管理局の収容施設に収容される
- 入国審査官による審査：不法残留が認められるか審査
- 異議申立の機会：本人が希望すれば、特別審理官に対して口頭審理を請求できる
- 法務大臣への異議申出：特別審理官の判定に不服があれば、法務大臣に異議を申し出られる
- 退去強制令書の発付：異議が認められなければ、強制送還が決定
- 強制送還の執行：母国に送還される
💰 費用は誰が負担する？
強制送還にかかる費用は、基本的に本人負担です。
ただし、本人にお金がない場合は、国が負担することもあります。
🚫 再入国はできるの？
強制送還された人は、一定期間日本への入国が禁止されます。
これを「上陸拒否期間」と言います。
- 初めての退去強制：5年間
- 過去に退去強制歴がある：10年間
つまり、今回逮捕された人たちは、最低でも5年間は日本に来られなくなります。
🙋 自主的に出頭すれば軽くなる？
実は、自分から出入国在留管理局に出頭すれば、「出国命令制度」という軽い処分になることがあります。
条件は：
- 自分から出頭すること
- 初めての不法残留であること
- 窃盗などの犯罪で刑を受けていないこと
- 速やかに出国すること
この場合、上陸拒否期間は1年間に短縮されます。
🔍 実際にどれくらいの人が見つかるの？
出入国在留管理庁のデータによると、2019年から2023年の5年間で失踪した技能実習生40,607人のうち、約75%の30,631人は所在が確認されています。
💡 つまり、失踪しても最終的には約4人に3人が見つかっているんです。
逃げ切れると思っても、結局は見つかってしまう可能性が高いということです。
💭 次はこの疑問に答えます：
この問題、私たちにどう関係する？治安への影響は？
🏘️ この問題、私たちにどう関係する？治安への影響は？
「外国人労働者の問題なんて、自分には関係ない」
そう思っている人もいるかもしれません。
でも、本当にそうでしょうか。
📊 外国人犯罪の実態
専門誌の調査によると、在日外国人全体に占めるベトナム人の割合は約14%です。
でも、外国人犯罪の検挙数では、ベトナム人が約35%を占めています（2020年のデータ）。
⚠️ つまり、人口比に対して犯罪率が高いんです。
もちろん、真面目に働いているベトナム人が大多数です。
でも、不法滞在者の中には、生活のために犯罪に手を染めてしまう人もいます。
🏞️ 地方の農村部でも起きている
今回の事件が起きた岩手県二戸市は、人口わずか2万9千人の小さな町です。
こうした地方の農村部でも、不法就労の問題が起きているんです。
つまり、「都会だけの問題」ではありません。
⚙️ 技能実習制度の問題点
この問題の根本には、技能実習制度そのものの問題があります。
転籍の制限：技能実習生は、基本的に受け入れ企業を変えられません。労働環境が悪くても、我慢するしかない状況です。
送出機関の高額手数料：ベトナムの送出機関は、上限を超える手数料を徴収することがあり、実習生が多額の借金を抱えて来日するケースが多いです。
監理体制の不備：監理団体や受け入れ企業の管理が行き届かず、失踪を防げないケースがあります。
✨ 対策は進んでいる
でも、希望もあります。
2024年の失踪者数が33.3%減少したのは、対策が効果を上げている証拠です。
具体的な対策：
- 悪質な送出機関への新規受入停止：失踪者が多い送出機関からの受入を停止
- 建設・農業分野での失踪防止策強化：失踪が多い分野での管理体制を強化
- 技能実習生への情報提供：入国前に日本の実情をしっかり説明
農林水産省の資料によると、こうした対策が実を結び始めているんです。
💚 真面目に働く人たちのために
最後に、忘れてはいけないことがあります。
技能実習生の大多数は、真面目に働き、日本の技術を学ぼうとしている人たちです。
一部の失踪者や犯罪者のせいで、真面目に働く人たちまで偏見の目で見られてしまう。
それは、とても悲しいことです。
私たちにできることは、この問題を正しく理解すること。
そして、真面目に働く外国人労働者を温かく迎え入れる社会を作っていくことではないでしょうか。
📝 まとめ：岩手県警ベトナム人13人逮捕事件から見える課題
今回の岩手県警による逮捕事件は、技能実習制度が抱える深刻な問題を浮き彫りにしました。
🔑 この事件のポイント
- 13人の逮捕の裏に50人超の不法就労：中国人ブローカーが経営する農場で、大規模な不法就労が行われていた
- 技能実習生の失踪は減少傾向：2024年は前年比33.3%減の6,510人。対策が効果を上げている
- ベトナム人失踪者が最多：全体の56.2%を占める。SNSでの情報共有が一因
- 失踪者の75%は見つかる：逃げ切れると思っても、結局は所在が確認される
- 地方の農村部でも起きている：都会だけでなく、人口3万人未満の町でも大規模な不法就労が存在
🔮 今後の課題
この問題を解決するには、いくつかの課題があります。
制度の見直し、監理体制の強化、そして何より、真面目に働く外国人労働者を支える仕組みが必要です。
💬 あなたはどう思いますか？
技能実習制度について、あなたはどう思いますか。
外国人労働者を受け入れる日本の未来について、一緒に考えてみませんか。
❓ よくある質問（FAQ）
Q1: 岩手県警がベトナム人13人を逮捕した理由は何ですか？
2025年10月15日、岩手県二戸市でベトナム人13人が不法残留容疑で逮捕されました。うち11人は技能実習生として入国後、在留期間が切れた後も日本に残り続けていたため、不法残留者となりました。
Q2: 不法残留とは何ですか？
不法残留とは、在留資格（ビザ）が切れても日本に残り続けることです。技能実習生は特定の企業で働くことが条件なので、失踪すると在留資格の条件を満たせなくなり、不法残留者になります。
Q3: 技能実習生の失踪者数はどのくらいですか？
2023年の失踪者数は9,753人で過去最多でしたが、2024年は6,510人に減少し、前年比33.3%減となりました。このうちベトナム人が全体の56.2%（5,481人）を占めています。
Q4: 中国人ブローカーは何をしていたのですか？
中国人ブローカーは岩手県内で農業を営み、一軒家2棟を用意して失踪した技能実習生たちを住まわせ、自分の農場で働かせていました。農場には50人を超える不法滞在の外国人が働いていたとみられています。
Q5: 逮捕された人たちはどうなりますか？
退去強制手続が取られ、最終的に母国に強制送還されます。その後5年間（初回の場合）は日本への入国が禁止されます。失踪者の約75%は最終的に所在が確認されています。
Q6: この問題は私たちにどう関係しますか？
不法滞在者の増加は治安への影響があります。また、真面目に働く技能実習生への偏見にもつながります。2024年の失踪者数が33.3%減少したことは、対策が効果を上げている証拠です。
