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部活中に1時間暴行で重傷、中学教諭逮捕 脳脊髄液漏出症とは?生徒は今も治療中

2025年10月28日、茨城県で衝撃的な事件が明るみに出ました。

中学校の部活動中、37歳の男性教諭が生徒に対して約1時間15分にわたって突き飛ばすなどの暴行を加え、脳脊髄液漏出症という重篤な後遺症を負わせたとして逮捕されたのです。

この教諭は「指導の一環だった」と主張していますが、生徒は事件から2年経った今も治療を続けており、全快の見込みは立っていません。

一体何が起きたのでしょうか?そして、なぜ逮捕まで2年もかかったのでしょうか?

この記事では、事件の全容と、部活動での暴力問題について詳しく解説します。


体育館で生徒を指導する教師の後ろ姿と、うつむいて座る生徒のシルエットを生成AIで作成したリアルなイメージ

体育館で生徒を指導する教師の後ろ姿と、うつむいて座る生徒のシルエットを生成AIで作成したリアルなイメージ



 

 

 

 

⚠️ 事件の概要 - 何が起きたのか

茨城県警桜川署は2025年10月28日、傷害の疑いで茨城県桜川市の市立岩瀬東中学校の男性教諭(37歳)を逮捕しました。

事件が起きたのは、2023年10月19日。つまり、事件から逮捕まで約2年という長い時間が経過しています。

教諭は運動部の顧問を務めており、部活動中に男子生徒に対して突き飛ばしたり転倒させたりする暴行を加えたとされています。

⏰ 暴行が行われた時間
午後4時15分ごろから午後5時30分ごろまでの間

 

生徒は脳脊髄液漏出症などの重傷を負い、現在も治療を続けています。さらに深刻なのは、全快の見込みが不明だということです。

事件の約1年後にあたる2024年11月28日、生徒の関係者が桜川署を訪れて被害届を提出しました。教諭は取り調べに対し、「指導の一環だった」という趣旨の供述をしており、暴力行為の一部を否認しているとのことです。

では、具体的にどのような暴行が行われたのでしょうか?


 

 

 

🚨 暴行の詳細と被害状況

逮捕容疑によると、教諭は約1時間15分という長時間にわたって、生徒に暴行を加え続けました。

1時間以上です。

部活動の練習時間の大半を、この暴行に費やしていたことになります。具体的な暴行内容は、「突き飛ばす」「転倒させる」という行為。

一度だけではなく、これを繰り返していたと見られています。その結果、生徒は脳脊髄液漏出症という病気を発症し、現在も治療を続けています。

📌 教諭の主張と実態の矛盾

教諭は「故意に相手を突き飛ばすようなことはしていない」と供述していますが、約1時間15分という時間の長さを考えると、「指導」の範囲を大きく超えていたことは明らかです。

 

学校教育法は、教師による体罰を明確に禁止しています。それにもかかわらず、なぜこのような事態が起きてしまったのでしょうか?

そして、生徒が負った「脳脊髄液漏出症」とは、どれほど深刻な病気なのでしょうか?


 

 

 

🏥 脳脊髄液漏出症とは - 症状と深刻さ

脳脊髄液漏出症。聞き慣れない病名かもしれませんが、これは非常に深刻な病気です。

私たちの脳と脊髄は、「脳脊髄液」という液体に浮いた状態で守られています。この液体が、硬膜という膜の小さな穴から漏れ出してしまうのが、脳脊髄液漏出症です。

神奈川県による脳脊髄液減少症の解説によると、スポーツ外傷等の後遺症により発症し、頭痛、頚部痛、めまい、倦怠感、不眠、記憶障害などさまざまな症状を引き起こします。

💡 特徴的な症状「起立性頭痛」

特徴的なのは「起立性頭痛」です。寝ていれば楽なのに、起き上がると激しい頭痛に襲われる。

学校に行きたくても、立っているだけで辛い状態になってしまうのです。

⚠️ 外見から分かりにくい深刻な問題

この病気には大きな問題があります。外見から分かりにくいため、周りから「怠けている」「サボっている」と誤解されやすいのです。

松山市民病院の解説によると、通常の学校生活を送ることに支障が生じているにもかかわらず、こうした誤解を受ける事例が多いとされています。

 

⏱️ 発症のタイミング

発症のタイミングも特殊です。瀬口脳神経外科病院の説明によれば、交通事故やスポーツなどの外傷後、30分から数週間経ってから発症します。

つまり、暴行を受けた直後は大丈夫そうに見えても、後から症状が現れることがあるのです。

💊 治療方法

治療方法は?まずは安静と水分摂取。それで改善しない場合は、「ブラッドパッチ療法」という治療を行います。

これは、患者自身の血液を使って、硬膜の穴をふさぐ方法です。この治療は2016年4月から保険適用になりましたが、それでも完治までには長い時間がかかることが多く、今回の被害生徒のように「全快の見込みが不明」というケースもあります。

つまり、一生続くかもしれない後遺症なのです。

では、なぜこのような深刻な事件が起きてしまったのでしょうか?


 

 

 

🤔 容疑者の主張と逮捕までの経緯

教諭は取り調べに対し、「指導の一環だった」と供述しています。部活動での厳しい指導。

それは時に「熱心な指導」として評価されることもあります。しかし、今回のケースでは約1時間15分にわたって生徒を突き飛ばし続け、重篤な後遺症を負わせました。

これが「指導」と言えるのでしょうか?

教諭は「故意に相手を突き飛ばすようなことはしていない」とも述べており、暴力行為の一部を否認しています。

⏳ なぜ逮捕まで2年もかかったのか

不思議なのは、事件から逮捕までの時間です。

  • 事件発生:2023年10月19日
  • 被害届提出:2024年11月28日(約1年後)
  • 逮捕:2025年10月28日(さらに約11ヶ月後)

 

🔍 被害届まで1年かかった理由(推測)

報道では明らかにされていませんが、いくつかの理由が考えられます。

まず、脳脊髄液漏出症は外傷後すぐには発症しないことがあります。最初は軽い症状だと思っていたものが、徐々に深刻化していった可能性があります。

また、外見から分かりにくい病気のため、本人も家族も最初は「すぐに治るだろう」と考えていたのかもしれません。

 

しかし、治療を続けても改善せず、「これは深刻な問題だ」と認識するまでに時間がかかった。そして、「学校の先生が部活で…」という状況で、被害届を出すという重大な決断をするまでに、保護者も悩んだはずです。

被害届から逮捕までの約11ヶ月は、警察による慎重な捜査期間だったと考えられます。医療記録の精査、関係者への聞き取り、証拠の収集。

これだけ時間をかけたということは、事件の深刻さと確実な立件の必要性を示しています。

このような部活動での暴力は、他にも起きているのでしょうか?


 

 

 

📊 学校や部活動での体罰・暴力の現状

実は、学校での暴力行為は増加傾向にあります。

約10万9千件

文部科学省の令和5年度調査結果によると、小・中・高等学校における暴力行為の発生件数は約10万9千件で過去最多となりました。

 

⚖️ 法律では明確に禁止されている

そもそも、学校教育法第11条は体罰を明確に禁止しています。文部科学省の通知では、「部活動は学校教育の一環であり、体罰が禁止されていることは当然である」と明記されています。

🔍 「指導」と「体罰」の境界線

では、「指導」と「体罰」の境界線はどこにあるのでしょうか?答えは明確です。

肉体的苦痛を与えるかどうか。

文部科学省の参考事例によると、以下のような行為は体罰にあたります:

  • 生徒の頬を殴打する
  • 突き飛ばして転倒させる ← 今回の事件
  • 頭を平手で叩く
  • 長時間正座させて苦痛を訴えても続ける

 

今回の事件は、まさに「突き飛ばして転倒させる」という典型的な体罰行為です。

✅ 認められる懲戒とは

一方、認められる懲戒としては:

  • 放課後に教室に残留させる
  • 授業中に起立させる
  • 練習に遅刻した生徒を試合に出さずに見学させる

 

これらは肉体的苦痛を伴わないため、教育上の懲戒として認められています。

⚠️ 重要なポイント

「部活で勝つため」「生徒のため」という理由があっても、体罰は決して許されません。文部科学省の通知でも、「体罰を厳しい指導として正当化することは誤りである」と明確に述べられています。

 

もしあなたや友達が部活動で理不尽な暴力を受けたら、どうすればいいのでしょうか?


 

 

 

🌟 今後の展望と私たちにできること

今回の事件は、今後どうなるのでしょうか?教諭は逮捕されましたが、これはあくまでスタート地点です。

今後は検察が起訴・不起訴を判断し、起訴されれば裁判が行われます。傷害罪の法定刑は、15年以下の懲役または50万円以下の罰金です。

しかし、被害者が現在も治療中で全快の見込みが不明という深刻な状況を考えると、刑事責任は重く問われる可能性があります。

🏫 学校・教育委員会の対応

学校や教育委員会も、再発防止策を講じる必要があります。文部科学省は、暴力行為への対応として「教職員が一体となって、未然防止と早期発見・早期対応の取組」を求めています。

具体的には:

  • 教師への体罰防止研修の徹底
  • 部活動顧問の指導内容のチェック体制
  • 生徒が相談しやすい環境づくり

 

💪 私たちにできること

では、私たちには何ができるのでしょうか?

まず、もしあなた自身や友達が部活動で暴力を受けたら、一人で抱え込まないでください。

📞 相談できる場所


学校内での相談先

  • 担任の先生(顧問以外の先生)
  • 養護教諭(保健室の先生)
  • スクールカウンセラー
  • 校長・教頭

学校外での相談先

  • 教育委員会
  • 警察(犯罪行為の場合は直ちに通報)
  • 法務局・人権擁護委員
  • 保護者

 

「部活を続けられなくなるから」「先生に逆らえないから」と我慢する必要はありません。あなたの心と体を守ることが最優先です。

👨‍👩‍👧 保護者の方々へ

お子さんが部活動から帰ってきたとき、こんな様子はありませんか?

  • 体に不自然なあざや傷がある
  • 「頭が痛い」「起きられない」と言うことが増えた
  • 部活の話をしなくなった
  • 急に部活をやめたいと言い出した

 

もしこのような変化があったら、じっくり話を聞いてあげてください。そして、今回の事件のように、外見から分かりにくい後遺症もあることを知っておいてください。

🌸 最後に

部活動は本来、生徒の心身の成長を支える場であるべきです。勝利や成果も大切ですが、それ以上に大切なのは、生徒一人一人の人権と健康です。

「指導の一環」という言葉で暴力を正当化することは、絶対に許されません。

 

 

 

 

📝 まとめ:事件の重要ポイント

この記事の要点を整理します:

    • 事件の概要:2023年10月、茨城県桜川市立岩瀬東中学校で、37歳の男性教諭が部活動中に生徒に約1時間15分にわたって暴行を加え、2025年10月28日に逮捕された

 

    • 被害の深刻さ:生徒は脳脊髄液漏出症という重篤な後遺症を負い、事件から2年経った現在も治療中で全快の見込みは不明

 

    • 教諭の主張と問題点:教諭は「指導の一環だった」と主張しているが、学校教育法は体罰を明確に禁止しており、肉体的苦痛を与える行為は決して認められない

 

    • 学校での暴力の現状:令和5年度の学校での暴力行為は約10万9千件と過去最多を記録しており、部活動での暴力は決して特殊なケースではない

 

  • 私たちにできること:暴力を受けたら一人で抱え込まず、信頼できる大人に相談する。保護者は子どもの変化に気を配り、学校・教育委員会・地域が一体となって再発防止に取り組む必要がある

 

事件から2年が経過した今も、被害に遭った生徒は治療を続けています。全快の見込みは立っていません。

私たち一人一人が、部活動での暴力を「仕方ない」「当たり前」として見過ごさない社会を作っていく必要があります。

このような事件が二度と起きないよう、学校・教育委員会・保護者が一体となって取り組んでいかなければなりません。


 

❓ よくある質問(FAQ)

Q1: 今回の事件の概要は?

2023年10月19日、茨城県桜川市立岩瀬東中学校で、37歳の男性教諭が部活動中に生徒に約1時間15分にわたって暴行を加え、脳脊髄液漏出症などの重傷を負わせた事件です。2025年10月28日に逮捕されました。

Q2: 脳脊髄液漏出症とはどんな病気ですか?

脳脊髄液が硬膜から漏れ出す病気で、起立性頭痛、めまい、倦怠感などの症状が現れます。外見から分かりにくく、外傷後30分から数週間経ってから発症することがあります。治療には長期間を要し、完治が困難なケースもあります。

Q3: なぜ逮捕まで2年もかかったのですか?

被害届の提出が事件の約1年後で、その後約11ヶ月の捜査期間を経て逮捕されました。脳脊髄液漏出症は外傷後すぐには発症しないこともあり、被害の深刻さが徐々に明らかになったことが理由と考えられます。

Q4: 部活動での体罰は法律で禁止されているのですか?

はい、学校教育法第11条で体罰は明確に禁止されています。部活動は学校教育の一環であり、肉体的苦痛を与える行為は決して認められません。文部科学省も「体罰を厳しい指導として正当化することは誤り」と明記しています。

Q5: 部活動で暴力を受けたらどうすればいいですか?

一人で抱え込まず、担任の先生や養護教諭、スクールカウンセラー、校長・教頭など信頼できる大人に相談してください。学校外では教育委員会や警察にも相談できます。あなたの心と体を守ることが最優先です。

 

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