2025年10月1日、日本の運転免許に関する制度が大きく変わりました。外国で取った免許を日本の免許に交換する手続き（外免切替）が、今までとは比べものにならないくらい厳しくなったんです。
免許センターを訪れた外国人からは「問題が難しくなったので、ちゃんと交通ルールを勉強しないと」という声が聞かれています。でも実は、今まであまりにも簡単すぎたという事実があります。
この記事では、何がどう変わったのか、なぜこんなに厳しくなったのかを、データと事実に基づいて分かりやすく解説します。
📋 この記事でわかること
🔄 【2025年10月から】外免切替の何が変わった？3つの大きな変更点
そもそも「外免切替」って何でしょうか？これは、外国で取得した運転免許を日本の運転免許に切り替える手続きのことです。日本に住む外国人や、海外で免許を取った日本人が利用します。
この外免切替が、警察庁の制度見直しにより2025年10月1日から大きく変わりました。変更点は主に3つあります。
📝 変更点①：住民票の提出が必須に
でも10月からは、警視庁の規定により原則として住民票の提出が必須になりました。短期滞在者は住民票を作れないので、事実上、観光客は外免切替ができなくなります。
📊 変更点②：筆記試験が5倍の難しさに
これが最も大きな変更です。
- イラスト付きの○×問題が10問だけ
- 10問中7問正解（正答率70%）で合格
📌 10月からの筆記試験：
文章問題が50問に増加
50問中45問正解（正答率90%）が必要
日本経済新聞の報道によると、問題数が5倍になり、イラストも廃止されました。さらに、合格ラインも70%から90%に上がったので、ミスが許されるのはたった5問だけです。
🚗 変更点③：実技試験も厳格化
運転テストも厳しくなりました。
横断歩道や踏切の通過が新しい課題として追加され、右左折の合図なども日本人の新規免許取得と同じくらい厳しく採点されるようになりました。
ちなみに、今までの実技試験の合格率は約30%。これがさらに下がる可能性もあります。
| 項目 | 今まで | 2025年10月から |
|---|---|---|
| 住所確認 | ホテルでもOK | 住民票が必須 |
| 筆記試験 | イラスト○×10問 | 文章問題50問 |
| 合格基準 | 70%（7問正解） | 90%（45問正解） |
| 実技試験 | 比較的甘い採点 | 日本人と同等の厳格さ |
😲 衝撃の事実：今までの外免切替はどれだけ簡単だったのか
「10問だけで日本の免許が取れた」と聞いて、驚いた人も多いのではないでしょうか。
実は、外免切替の専門機関ジップラスによると、今までの筆記試験はイラスト付きの○×問題がたった10問、そのうち7問正解すれば合格という、信じられないくらい簡単な内容でした。
🖼️ イラストを見るだけで答えられた
マネーポストWEBの調査記事によると、問題はすべてイラスト付き。例えば、こんな感じです：
- 標識のイラストが表示される
- 「この標識は一時停止を意味する」○か×か
- お酒を飲んだ人のイラスト「飲酒運転は禁止」○か×か
直感的に答えられる問題が多く、弁護士JPの取材によると「ノー勉」（勉強なし）で合格した人も多数いたと言われています。
📈 合格率は驚異の90%超え
この簡単な試験の合格率は、なんと90%台。ほとんどの人が一発で合格していました。
日本人が免許を取るときは、95問の試験で90点以上必要なのに、外国人は10問中7問でOKだったんです。この差は大きいですよね。
🏨 観光客でも取れる制度だった
さらに驚くのは、観光ビザで数日間だけ日本に来た人でも、ホテルの住所を使って申請できたという事実。
滞在目的が「観光」なのに、日本の運転免許を取得してレンタカーで観光地を巡る、ということも可能でした。
❗ なぜ今、厳格化？外免切替が厳しくなった3つの背景
こんなに急に厳しくなったのには、ちゃんとした理由があります。
📊 理由①：外免切替の利用者が急増
交通安全に関する分析ブログによると、2024年の外免切替による免許取得者は68,623人。これは2015年と比べて約2.4倍に増えています。
在留外国人の増加に加えて、制度の簡単さが広まったことで、申請者が殺到するようになりました。
🚨 理由②：外国人が関係する交通事故が過去最多に
最も深刻なのが、事故の増加です。
2024年に外国人が関与した交通事故は7,286件で、これは過去10年で最も多い数字
日本経済新聞の報道によると、2025年上半期の外国人運転手による死亡・重傷事故は258件で、全体の2.1%を占めた
これは2016年（1.0%）の2倍にあたります
🚸 理由③：重大事故が続発
2025年5月には埼玉県三郷市で、外免切替で免許を取得した中国籍の男性による小学生のひき逃げ事件が発生しました。
下校中の小学6年生4人が車にはねられ、そのまま犯人は逃走。このような事件が制度見直しのきっかけの一つとなりました。
国会でも「簡単すぎる」と問題視され、2025年2月には国家公安委員長が「学科試験は私が見ても簡易、安易なものであると思う」と認めています。
🔍 まだ日本人より簡単？外免切替と通常の免許試験の違い
新しい制度になっても、実は日本人の免許取得と比べると、まだ簡単な部分があります。
📝 試験の問題数を比較
- チューリッヒ保険の解説によると、文章問題90問（1点×90問）
- イラスト問題5問（2点×5問）
- 合計100点満点で90点以上が必要
🌏 新しい外免切替の場合：
文章問題50問
50問中45問正解（90%）が必要
厳しくなったとはいえ、問題数は日本人より少ないんです。
💰 費用の差は歴然
もっと大きいのが費用の差です。
申請料・交付手数料など合わせて約12,000円
💸 日本人が教習所に通う場合：
AT限定の普通車コースで約30万円が相場
さらに試験費用、免許証発行手数料なども必要
外免切替は教習所費用の約25分の1で済むんです。
🚗 実技試験も免除される場合がある
警視庁の規定によると、アメリカやイギリスなど、一部の国の免許を持っている人は、実技試験そのものが免除されます。
一方、日本人は必ず教習所で何十時間も運転練習をするか、一発試験（合格率は約5%）を受ける必要があります。
🌐 中国SNSで話題沸騰「日本の免許ゲット攻略法」が拡散された理由
外免切替がこんなに厳しくなった背景には、もう一つの事実があります。
📱 中国SNSで「攻略法」が大流行
中国テック専門メディア36Kr Japanの報道によると、2024年夏頃から、中国のSNSで「日本の免許をゲット！」「たった5日で取れた！」という投稿が目立つようになりました。
弁護士JPの取材記事によると、中国のSNS「RED（小紅書）」では、外免切替の攻略法が拡散され、どうやったら簡単に日本の免許を取れるかの情報が共有されていたんです。
🌍 なぜ日本の免許がそんなに人気？
理由は、日本の運転免許の「国際的価値の高さ」です。
中国の運転免許で運転できる国は10カ国程度ですが、日本の免許があれば多くの国で国際免許を発行できます。
つまり、日本の免許を取ることで、世界中で車を運転できるようになるんです。
さらに、中国で免許を取るには1ヶ月以上かかるのに、日本では（当時の制度なら）観光ついでに取れてしまう。これが人気の理由でした。
🏃 早朝から長蛇の列
東京や横浜などの運転免許試験場では、早朝から外国人が長蛇の列を作る光景が見られるようになりました。
試験場によっては予約制を導入していますが、先着順のところでは1日に受験できる人数が限られているため、確実に受験するために何時間も前から並ぶ人が続出しました。
📌 【まとめ】厳格化は「当然の流れ」だった
2025年10月からの外免切替厳格化について、重要なポイントをまとめます：
- 変更内容：筆記試験が10問から50問に、合格基準が70%から90%に、住民票提出も必須化
- 今までの実態：イラスト○×10問だけ、合格率90%超、観光客でも取得可能だった
- 厳格化の理由：利用者が2015年比で2.4倍に増加、外国人関与の事故が過去最多、重大事故の続発
- 日本人との差：新制度でも問題数は少なく（50問 vs 95問）、費用は約25分の1（12,000円 vs 30万円）
- 国際的背景：中国SNSで「攻略法」が拡散、日本免許の国際的価値の高さが人気の理由
外国人が関与する交通事故が過去10年で最多の7,286件に達したという現実を見れば、この制度変更は必要な措置だったと言えます。
外国人も日本人も、同じ道路を走る仲間です。お互いの安全のために、適切な知識を持って運転することが何より大切です。
💬 よくある質問（FAQ）
