
2025年11月2日、競馬ファンが待ち望んだ瞬間が訪れました。
アメリカ・カリフォルニア州デルマー競馬場で行われた「ブリーダーズカップクラシック(BCクラシック)」で、日本の競走馬フォーエバーヤングが見事優勝。坂井瑠星騎手を背に、2番手を追走する冷静なレース運びから、直線で先頭に立つと、昨年このレースで先着を許していたライバル・シエラレオーネの猛追を振り切りました。
🏆 歴史的快挙達成!
日本調教馬として初のBCクラシック制覇
ダート競馬の本場アメリカで、世界最強馬の称号を手にしました。
騎乗した坂井騎手は28歳。管理する矢作芳人調教師は「ついに取った、アメリカの頂点!」と絶叫。
フォーエバーヤングの獲得賞金は約29億9000万円を超え、日本馬の歴代獲得賞金ランキング1位に浮上しました。
レースを観戦していたルメール騎手も「日本競馬界にとってもすごいこと。忘れられないレースになった」と祝福しています。
📋 この記事でわかること
🏇 フォーエバーヤングがBCクラシック制覇!何が歴史的なの?
2025年11月2日(日本時間)、アメリカ・デルマー競馬場で行われたブリーダーズカップクラシックで、日本の競走馬フォーエバーヤングが優勝しました。
これは、日本調教馬として史上初のBCクラシック制覇という歴史的快挙です。
レースは砂のコース2000mで行われ、フォーエバーヤングは2番手を追走する冷静なレース運び。3コーナーから4コーナーにかけて先頭に立つと、直線では外から迫ってきた2番人気のシエラレオーネ(アメリカの強豪馬)を振り切りました。
勝ちタイムは2分0秒19。
騎乗した坂井瑠星騎手(28歳)は栗東・矢作芳人厩舎所属で、管理する矢作調教師は「やったよ!ついに獲った!アメリカの頂点を!」と大喜び。
実は、フォーエバーヤングは昨年の同じレースで3着だったんです。つまり、1年かけてリベンジを果たしたことになります。
💡 レース詳細
netkeibaの速報によると、フォーエバーヤングは道中2番手を確保し、3-4コーナーで先頭に立つと、直線では外から迫る2番人気シエラレオーネを振り切ったとのこと。
では、このBCクラシックとは一体どんなレースで、なぜこの勝利がこれほど歴史的なのでしょうか?
🌎 BCクラシックって何?どれくらいすごいレースなの?
BCクラシック、正式名称は「ブリーダーズカップ・クラシック」。
アメリカ競馬の祭典「ブリーダーズカップ」のメインレースで、ダート(砂のコース)2000mで行われます。
⭐ このレースの格
事実上の世界ダート最強馬決定戦
競馬の本場はヨーロッパですが、ダート競馬に関してはアメリカが圧倒的な本場。そのアメリカの最高峰レースがBCクラシックです。
💰 BCクラシックの凄さを数字で見る
賞金総額は700万ドル(約10億5000万円)。1着賞金は364万ドル(約5億4600万円)。
この金額は、日本の有馬記念やジャパンカップよりも高額です。
JRA-VAN Worldのレース概要によると、BCクラシックは1984年に創設され、歴代優勝馬の多くがエクリプス賞年度代表馬(アメリカの年間最優秀馬)を受賞しているとのこと。
つまり、このレースで勝つことは「今年のアメリカ最強馬」の称号を手にすることを意味します。
🔄 実は、競馬場が毎年変わる珍しいレース
BCクラシックは持ち回り方式で、毎年開催競馬場が変わります。これは世界的に見ても珍しく、各地域の競馬振興を図る目的があるんです。
2025年は昨年に引き続きカリフォルニア州のデルマー競馬場での開催でした。
レース条件は3歳以上のサラブレッドが対象で、負担重量は4歳以上が57kg、3歳の北半球産は牡・セン馬が55.5kg、牝馬が54kg。
ケンタッキーダービーと同じダート10ハロン(約2000m)という距離設定も、このレースの格の高さを物語っています。
では、日本馬がこのアメリカ最高峰のレースで勝ったのは今回が初めてなのでしょうか?
🇯🇵 日本馬がアメリカの大レースで勝ったのは初めて?
結論から言うと、BCクラシックでの日本馬優勝は今回が初めてです。
ただし、ブリーダーズカップ全体で見ると、実は2021年に日本馬が2勝しています。
📅 過去のブリーダーズカップでの日本馬優勝
2021年、ラヴズオンリーユーがBCフィリー&メアターフ(芝のレース)で、マルシュロレーヌがBCディスタフ(ダートのレース)で優勝しました。
いずれも牝馬(メスの馬)のレースで、管理していたのは今回のフォーエバーヤングと同じ矢作芳人調教師。
つまり、矢作調教師は今回で3回目のブリーダーズカップ制覇ということになります。
⚡ でも、BCクラシックは別格
ブリーダーズカップの中でも、BCクラシックは特別です。なぜなら、牡馬・牝馬・セン馬すべてが参加できる「本当のチャンピオン決定戦」だから。
しかもダート競馬の本場アメリカで、世界中から集まった最強馬たちと戦って勝つ。これが今回の快挙の意味なんです。
📖 日本馬のBCクラシック挑戦の歴史
JRA-VAN Worldの海外遠征史によると、日本馬が初めてBCクラシックに挑戦したのは1996年のタイキブリザード。
その後、何頭もの日本馬が挑戦してきましたが、最高成績は2023年のデルマソトガケの2着でした。
実は、そのデルマソトガケに騎乗していたのが、日本を代表するジョッキー・ルメール騎手だったんです。
🌍 ルメールが語った「ドバイやサウジ以外」の意味
ルメール騎手は今回の勝利について「ドバイやサウジ以外の、アメリカのスーパーハイレベルレースで優勝した」とコメントしています。
これは、日本馬がドバイワールドカップ(UAE)やサウジカップ(サウジアラビア)では優勝経験があるものの、アメリカの最高峰レースでは勝てていなかったことを意味します。
✨ ダート競馬の「本場の頂点」を、ついに日本馬が獲った
では、この歴史的快挙を成し遂げた坂井瑠星騎手とは、どんな人物なのでしょうか?
🎖️ 騎乗した坂井瑠星騎手ってどんな人?
坂井瑠星騎手は1997年5月31日生まれの28歳。
栗東トレーニングセンター・矢作芳人厩舎に所属する若手ジョッキーです。
Wikipediaの坂井瑠星のページによると、2016年にデビューして以降、ずっと矢作厩舎に所属しているとのこと。
実は、父親は元騎手で現在は調教師の坂井英光さん。競馬一家に生まれ育ったんですね。
🏆 今年2月、同じ馬でサウジカップも制覇
坂井騎手にとって、今回のBCクラシック優勝は海外G1・2勝目。1勝目は2025年2月のサウジカップで、騎乗していたのはなんと今回と同じフォーエバーヤング。
netkeibaのサウジカップ結果によると、サウジカップでは香港の最強馬ロマンチックウォリアーとの激しい叩き合いを制して優勝しました。
🌟 驚異のコンビ
坂井騎手とフォーエバーヤングのコンビは、今年だけで世界最高峰のレースを2つも制覇したことになります。
🚀 逃げ・先行が得意なスタイル
坂井騎手の特徴は、逃げや先行(レースの前の方で走る戦法)が得意なこと。
今回のBCクラシックでも2番手を追走し、絶妙なタイミングで先頭に立つレース運びを見せました。
28歳という若さで、世界最強馬を制御する技術と判断力。日本競馬の未来を担うジョッキーと言えるでしょう。
レース直後、坂井騎手は馬上で「He's an amazing horse. It's a dream(本当に素晴らしい馬です。夢のようです)」とコメント。
そして、この歴史的快挙を祝福した日本のトップジョッキー、ルメール騎手のコメントとは?
💬 ルメール騎手が祝福「忘れられないレース」
クリストフ・ルメール騎手(46歳)は、日本競馬を代表するトップジョッキー。
2025年11月2日、東京競馬場での騎乗後の取材で、フォーエバーヤングのBCクラシック制覇について語りました。
🗣️ ルメールのコメント
「強かったね。フォーエバーヤングはケンタッキーダービーでもすごくいい走りをしていたし、アメリカのトップホース相手にすごくいいパフォーマンスを見せていた」
そして、坂井騎手に向けて「瑠星くん、おめでたいね」と笑顔を見せました。
🔄 実は、ルメール自身も2023年にBCクラシック2着だった
ルメールがこの快挙の価値を誰よりも理解している理由があります。実は、2023年にルメール自身がデルマソトガケに騎乗してBCクラシックに挑戦し、2着という結果を残していたんです。
だからこそ、あと一歩で届かなかった壁を坂井騎手とフォーエバーヤングが破ったことの意味がわかるわけです。
レースは調整ルームでジョッキー仲間と観戦したとのこと。
🌏 「ドバイやサウジ以外」の重み
ルメールは続けて、こう語りました。
「日本競馬界にとっても、すごいこと。ついにドバイやサウジ以外の、アメリカのスーパーハイレベルレースで優勝したから」
この「ドバイやサウジ以外」という言葉には、ダート競馬の本場アメリカでの優勝の特別な価値が込められています。
「忘れられないレースになったね。皆さん、おめでとうございます」
日本競馬のレジェンドからの祝福の言葉でした。
📝 この日のルメール
ちなみに、この日の東京1レースでルメールは、名牝グランアレグリアの初子グランマエスト(牡2歳)に騎乗して3着。
「良くなってきた。スムーズな競馬で、(新馬戦と違って)左にモタれなかった。レースごとに良くなりそう」と今後の成長に期待を寄せていました。
では、主役のフォーエバーヤングとは、一体どんな馬なのでしょうか?
🐴 フォーエバーヤングってどんな馬?これまでの成績は?
フォーエバーヤングは2021年2月24日生まれの牡4歳。
父は日本ダービー馬リアルスティール、母はアメリカG2勝ち馬フォエヴァーダーリング。
Wikipediaのフォーエバーヤングのページによると、北海道安平町のノーザンファームで生まれ、2022年のセレクトセール1歳市場で9800万円(税抜)でサイバーエージェント社長の藤田晋さんに落札されました。
🔥 実は、昨年は同じレースで3着だった
フォーエバーヤングの今回の勝利には、特別なドラマがあります。昨年2024年のBCクラシックで3着だったんです。
しかも、今年優勝したレースで先着を許していたのがシエラレオーネとフィアースネス。
🎯 リベンジ達成!
1年かけて成長し、同じ相手にリベンジを果たしました。
🌍 世界を転戦してきた実績
フォーエバーヤングの主な成績を見てみましょう:
【2025年】
- サウジカップ(G1・ダート1800m)優勝 ← 海外G1初制覇
- ドバイワールドカップ(G1・ダート2000m)3着
- BCクラシック(G1・ダート2000m)優勝 ← 今回!
【2024年】
- 東京大賞典(Jpn1・ダート2000m)優勝
- BCクラシック(G1・ダート2000m)3着
- ジャパンダートクラシック(Jpn1・ダート2000m)優勝
- ケンタッキーダービー(G1・ダート2000m)3着 ← 日本馬歴代最高着順
- UAEダービー(G2・ダート1900m)優勝
- サウジダービー(G3・ダート1600m)優勝
【2023年】
- 全日本2歳優駿(Jpn1・ダート1600m)優勝
- 京都2歳新馬(ダート1800m)優勝
実は、ケンタッキーダービーでも日本馬歴代最高の3着という結果を残していたんです。
🧬 父リアルスティールの血統
父リアルスティールは2012年の日本ダービー馬。実は、リアルスティールの全妹(同じ母から生まれた妹)は、2019年のオークス(日本の牝馬クラシック)を勝ったラヴズオンリーユー。
そう、2021年にブリーダーズカップを制覇した馬です。
つまり、フォーエバーヤングは血統的にも世界で戦える素質を受け継いでいたわけです。
これだけの活躍で、一体どれくらいの賞金を稼いだのでしょうか?
💰 賞金はいくら?今後のレース予定は?
💵 BCクラシックの1着賞金は約5億7000万円
今回のBCクラシックの1着賞金は364万ドル。日本円に換算すると約5億7157万円です。
これは、高級マンション数軒分に相当する金額。1レースでこれだけの賞金を獲得できるのは、世界最高峰のレースならではです。
THE ANSWERの記事によると、この優勝でフォーエバーヤングの総獲得賞金は約29億9000万円を超え、日本馬の歴代獲得賞金ランキング1位に浮上したとのこと。
🏆 実は、これまでの1位はウシュバテソーロだった
これまでの日本馬獲得賞金1位は、ウシュバテソーロの26億131万1100円。フォーエバーヤングは今回の優勝で約5億7000万円を上積みし、約30億円に到達しました。
💎 約30億円
一生遊んで暮らせる金額
もちろん、この賞金は馬主の藤田晋さんに入りますが、調教師や騎手にも配分されます。
🔮 今後のレース予定は?
現時点では、フォーエバーヤングの今後のレース予定は公式発表されていません。
世界中のビッグレースで結果を残してきたフォーエバーヤングですが、今後も海外遠征を続けるのか、日本のレースに出走するのかは注目されています。
矢作調教師は「やったよ!ついに獲った!アメリカの頂点を!」と絶叫し、坂井騎手は「夢のようです」とコメント。
歴史的快挙を成し遂げたチームの喜びが伝わってきます。
📝 まとめ:日本競馬の新しい1ページ
2025年11月2日、フォーエバーヤングがブリーダーズカップクラシックで優勝し、以下の歴史的快挙を達成しました:
- 日本調教馬として初のBCクラシック制覇:ダート競馬の本場アメリカで世界最強の称号を獲得
- 獲得賞金約30億円で日本馬史上1位:約5億7000万円の1着賞金を獲得し、総獲得賞金が約30億円に
- 昨年3着からのリベンジ達成:同じレースで先着を許していたシエラレオーネを振り切って優勝
- 坂井瑠星騎手は海外G1・2勝目:今年2月のサウジカップに続く世界制覇
- 矢作調教師はBC3勝目:2021年のラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌに続く快挙
ルメール騎手が「忘れられないレース」と語ったこの勝利は、日本競馬の新しい1ページを刻みました。
昨年は同じレースで3着だったフォーエバーヤング。今年は見事にリベンジを果たし、ケンタッキーダービー、サウジカップと合わせて世界中のビッグレースで結果を残してきました。
今後の活躍にも大きな期待が寄せられています。
❓ よくある質問(FAQ)
Q1. BCクラシックで日本馬が優勝したのは初めてですか?
はい、BCクラシックでの日本馬優勝は今回が初めてです。日本調教馬として史上初の快挙で、ダート競馬の本場アメリカで世界最強の称号を手にしました。
Q2. フォーエバーヤングの獲得賞金はいくらですか?
今回の優勝で約5億7000万円を獲得し、総獲得賞金は約29億9000万円を超えました。これは日本馬の歴代獲得賞金ランキング1位です。
Q3. 騎乗した坂井瑠星騎手はどんな人ですか?
坂井瑠星騎手は1997年5月31日生まれの28歳。栗東・矢作芳人厩舎所属で、今年2月のサウジカップでも同じ馬で優勝しており、海外G1・2勝目の快挙です。
Q4. BCクラシックとはどんなレースですか?
アメリカ競馬の祭典「ブリーダーズカップ」のメインレースで、ダート2000mで行われます。賞金総額700万ドル(約10億5000万円)で、事実上の世界ダート最強馬決定戦です。
Q5. ルメール騎手はなぜ祝福したのですか?
ルメール騎手は2023年にBCクラシックで2着だった経験があり、この快挙の価値を誰よりも理解していました。「ドバイやサウジ以外のアメリカのスーパーハイレベルレースで優勝した」と、本場での勝利の特別さを語りました。
Q6. フォーエバーヤングはどんな馬ですか?
2021年2月24日生まれの牡4歳。父はダービー馬リアルスティール、2022年のセレクトセールで9800万円で落札されました。昨年は同じレースで3着でしたが、今年見事にリベンジを果たしました。