2025年12月5日、日本のロック界に悲しいニュースが飛び込んできた。
1991年結成のオルタナティブロックバンド「dip」のベーシスト、ナガタヤスシさんが脳梗塞のため、11月14日に亡くなっていたことが公表された。
なぜ訃報の公表は3週間も遅れたのか。
そして、メンバーが語った「解散も考えた」という言葉の真意とは。
34年間にわたりバンドを支え続けた「ナガタッチ」の足跡と、残されたメンバーの決意を伝える。

ナガタヤスシさん死去 脳梗塞で11月14日に逝去
dip公式サイトによると、葬儀はすでに近親者のみで執り行われたという。
ナガタヤスシさんは今年10月、脳梗塞による入院・治療のため、年内のライブに参加できなくなったことが発表されていた。
当時の発表では「病気療養のため」とされ、具体的な病状は明かされていなかった。
入院から約1ヶ月後の11月14日未明、帰らぬ人となった。
しかし、この訃報がファンに届いたのは、亡くなってから3週間後の12月5日のことだった。
なぜ公表がこれほど遅れたのだろうか。
なぜ公表が3週間遅れたのか ツアー中の混乱を避けた理由
メンバーとスタッフは公式コメントで「ツアー中の混乱を避けたかったので公表が遅れました、すみません」と説明している。
10月にナガタヤスシさんの入院が発表された後、バンドはサポートベーシストの鈴木淳さんを迎え、予定していたツアーを敢行。
11月14日の仙台公演、16日の弘前公演、23日の京都公演、28日の新代田公演と、ツアーは最後まで完走した。
メンバーは「ナガタッチが戻る場所を無くさないようにと」サポートを迎えてツアーを続けたと語っている。
復帰を信じて、その場所を守り続けていたのだ。
では、ナガタヤスシさんとはどのような人物だったのだろうか。
ナガタヤスシさんとは誰?年齢・経歴・プロフィール
年齢は非公表となっている。
愛称は「ナガタッチ」。メンバーやファンから親しみを込めてそう呼ばれていた。
OTOTOYの情報によると、脱退後、ギター・ボーカルという全く違うポジションで復帰。
そして最終的にはベースに戻り、バンドの屋台骨を支え続けた。
ベース→脱退→ギター・ボーカルで復帰→ベース。
このような異色の経歴を持つミュージシャンは珍しい。
dip以外にも「The Ding-A-Lings」というバンドでも長年活動。
また、ドラムのナカニシノリユキさんとは「DIAMONDS」名義で山口冨士夫トリビュートライブに参加するなど、幅広い音楽活動を展開していた。
そんなナガタヤスシさんが支えたdipとは、どのようなバンドなのか。
dip(ディップ)とはどんなバンド?34年の軌跡と代表曲
メンバーはボーカル・ギターのヤマジカズヒデさん(59歳)、ベースのナガタヤスシさん、ドラムのナカニシノリユキさん(57歳)の3人。
前身バンド「DIP THE FLAG」は1987年から活動しており、その歴史は38年に及ぶ。
Wikipediaによると、1993年にミニアルバム「dip」がインディーズチャートで1位を獲得。
同年、シングル「冷たいくらいに乾いたら」で東芝EMIからメジャーデビューを果たした。
1995年リリースのサードアルバム「love to sleep」は、雑誌「ぴあ」の「90年代の名盤100」に選出されている。
映画音楽の分野でも高い評価を得ており、豊田利晃監督の「ポルノスター」(1998年)や「ナイン・ソウルズ」(2003年)のサウンドトラックを担当した。
The Birthday、MO'SOME TONEBENDER、ART-SCHOOL、POLYSICSといった後輩バンドからもリスペクトされ、2012年にはトリビュートアルバムもリリースされた。
「孤高のカリスマ」と呼ばれるdip。
その中心人物であるヤマジカズヒデさんは、ナガタヤスシさんの死をどう受け止めたのだろうか。
メンバー・ヤマジカズヒデのコメント全文と「解散も考えた」真意
dip公式サイトに掲載されたコメントには、こう綴られている。
ナガタヤスシさんなしのdipは考えられない。それほど大きな存在だったということだ。
しかし、続けてこう記されている。
復帰を待ちながら、その居場所を守り続けた。
たとえ楽器が弾けなくなっても、ナガタヤスシさんにはバンドにいてほしかった。そんな思いが込められた言葉だ。
「これからもやりたい事が沢山あった。本当に残念です」
34年間の盟友を失った悲しみが、短い言葉に凝縮されている。
しかし、dipは解散という道を選ばなかった。
dipは今後どうなる?活動継続を表明
公式コメントでは「dipは続けます。続けていかねばならないと思っています」と決意が語られている。
音楽ナタリーによると、今後予定されているdip出演のライブについては、11月のツアーでサポートを担当した鈴木淳さんが引き続きベースを担当するという。
そして、メンバーからファンへのメッセージがある。
新しい年の始まりに、ナガタヤスシさんを偲ぶ。
偶然とはいえ、なにか運命的なものを感じさせる日程だ。
この訃報に対し、ファンや音楽関係者からはどのような声が上がっているのだろうか。
ファン・音楽関係者からの追悼の声
UK.PROJECT公式は「脳梗塞で療養中だったdipナガタヤスシさんのご冥福をお祈りいたします」とコメントを発表。
SNSでは「あああああ...無念...」「ご冥福をお祈りします」「dipの音が大好きでした」など、突然の訃報に驚きと悲しみの声が広がっている。
dipは一般的な知名度こそ高くないものの、音楽ファンからは絶大な支持を集めてきたバンドだ。
その屋台骨を支えたベーシストの死に、多くの人が胸を痛めている。
まとめ
- ナガタヤスシさんは2025年11月14日、脳梗塞のため逝去(12月5日公表)
- 公表が遅れた理由は「ツアー中の混乱を避けるため」
- dipは1991年結成、34年の歴史を持つオルタナティブロックバンド
- メンバーは「解散も考えた」が、活動継続を決意
- 四十九日は2026年1月1日(元日)
ナガタヤスシさんのご冥福を心よりお祈りいたします。
dipの音楽に興味を持った方は、「冷たいくらいに乾いたら」や「love to sleep」など、代表曲を聴いてみてほしい。
34年間、日本のロックシーンを支えたバンドの音が、そこにある。
よくある質問
参考文献
- dip公式サイト - 公式コメント全文
- 音楽ナタリー - 事実報道
- Wikipedia - dip (バンド) - バンド経歴
- UK.PROJECT - 所属レーベル情報
- OTOTOY - 詳細経歴情報