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なぜ18歳前に?安青錦ウクライナ初優勝の裏に徴兵リミット

実は、18歳の誕生日が目前に迫っていなければ、この快挙は実現しなかった。



2025年11月23日、大相撲九州場所千秋楽。
ウクライナ出身の関脇・安青錦(21歳)が初優勝を果たし、史上最速での大関昇進を確実にしました。



本割で大関琴桜を破り、優勝決定戦では横綱豊昇龍を送り投げで下す完璧な勝利。
12勝3敗での賜杯獲得です。



しかし、この栄光の背景には、戦禍を逃れての来日、そして18歳の誕生日という「タイムリミット」がありました。



もしあと数週間遅れていたら、彼は日本の土俵に立つことはなかった可能性が高いのです。

なぜ18歳前に?安青錦ウクライナ初優勝の裏に徴兵リミット

なぜ18歳前に?安青錦ウクライナ初優勝の裏に徴兵リミット





 

 

 

安青錦が初優勝で大関昇進確実に!ウクライナ出身初の快挙

結論:安青錦は2025年11月23日に初優勝を果たし、ウクライナ出身初、そして史上最速での大関昇進が確実となりました。



優勝決定戦を制した完璧な一日

千秋楽当日、優勝争いは安青錦、横綱豊昇龍、横綱大の里の3人が3敗で並ぶ展開でした。



ところが、大の里が千秋楽当日の朝に左肩脱臼で休場するという異例の事態に。



本割:安青錦が大関琴桜を内無双で転がし12勝目
優勝決定戦:豊昇龍を送り投げで破り初優勝



日本経済新聞の報道によると、21歳8ヶ月での優勝は歴代4位の若さです。



土俵上で実感を込めるように目を閉じた安青錦。
花道を下がると付け人と抱き合い、青い目を潤ませました。




大関昇進が確実に

優勝を受け、日本相撲協会審判部は臨時理事会の招集を決定。
11月27日に正式な大関昇進が承認される見通しです。



実は:安青錦は直近3場所で東前頭筆頭11勝、西小結11勝、東関脇12勝の計34勝。7月場所は平幕でしたが、優勝という結果が評価されました。



大関昇進の目安は「三役で3場所33勝」とされていますが、過去にも照ノ富士や栃ノ心など、3場所前が平幕で大関昇進となったケースがあります。
正攻法の取り口と優勝という結果が評価されました。



つまり、ウクライナ出身初の大関誕生が確実となったのです。



しかし、この栄光の陰には、戦禍を逃れての来日という壮絶な背景がありました。
次は、なぜ彼が日本に来ることになったのか見ていきましょう。

 

 

 

なぜ18歳の誕生日直前に日本へ?徴兵目前の決断

実は、18歳の誕生日まであと1ヶ月を切っていたのです。



安青錦が日本に来た理由、それは2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻でした。




18歳以上は出国できない

2022年2月24日、ロシアがウクライナに軍事侵攻を開始。
ウクライナのゼレンスキー大統領は全土に総動員令を発令しました。



ウクルインフォルムの報道によると、この戒厳令下で18歳から60歳までの男性の出国が原則禁止されました。



つまり、18歳になったら国外に出られなくなるということです。



重要なタイミング:
  • 安青錦の誕生日:2004年3月23日
  • 侵攻開始:2022年2月24日
  • 実際の来日:2022年4月
誕生日を過ぎての来日ですが、これは出国手続きに時間がかかったためと考えられます。




大学進学かそれとも...

安青錦はウクライナで大学進学を考えていました。
普通の18歳の青年として、将来を考えていた時期だったのです。



しかし、侵攻が始まり状況は一変。
18歳になれば徴兵対象となり、出国が認められなくなります。



そこで彼が選んだのが「日本」でした。



でも、なぜ日本だったのでしょうか?
そこには運命的な出会いがあったのです。

 

 

 

山中新大との運命的な出会いが変えた人生

結論:2019年の世界大会で関西大学相撲部主将だった山中新大さんが「ハロー」と声をかけたことが、全ての始まりでした。



2019年、大阪での出会い

2019年、大阪・堺市で世界ジュニア相撲選手権大会が開催されました。



関西大学1年生だった山中新大さんは、会場で15歳のウクライナ人少年を見かけます。



山中さんが惹かれた理由:

  • 足腰が強く、相撲もきれい(結果は3位)
  • 負けて泣いている対戦相手に歩み寄り、そっと手を差し伸べた振る舞い



関西大学の公式記事によると、山中さんは会場の通路でその少年を見かけ、とっさに英語で声をかけました。



「ハロー。何歳?」
「15歳です」



実は:この一言から全てが始まったのです。




SNSで続いた交流

山中さんは大会パンフレットで少年の名前を確認し、SNSで連絡先を見つけました。



やり取りを始めると、相撲について「どとうの質問攻め」。



  • 大相撲のまわしは地位でなぜ色が違うのか
  • 日本ではどんな練習をしているのか
  • 質問は何往復も続きました

 



お互いに英語が得意ではなく、「なんとなーく」理解し合っていた二人。
でも、相撲への情熱は言葉を超えて通じ合っていました。




侵攻、そして決断

2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻が始まります。



ドイツに逃れていた安青錦から、山中さんに連絡が届きました。



「日本に避難できないでしょうか」

大相撲の力士になりたいという夢も打ち明けられました。



山中さんの家族の協力も得て、2022年4月、安青錦は来日を果たします。




神戸での8ヶ月間

住まいは神戸市内の山中さん宅。
練習は関西大学などの稽古場を借りました。



二人は「ダーニャ(安青錦の愛称)」「あらた(山中さん)」と呼び合い、一緒に生活しました。



山中さんは言います。
「いろんな人のお陰で今がある。どんなに強くなっても、今のままのダーニャでいてほしい」



共同生活から8ヶ月後の2022年12月、安治川部屋の研修生として受け入れが決まりました。



この恩人への感謝は、力士としての名前にも刻まれています。
次は、そのしこ名の秘密です。

 

 

 

「安青錦新大」しこ名に込められた絆と感謝

結論:しこ名の一文字一文字全てに、師匠、ウクライナ、そして恩人山中さんへの感謝が込められています。



「安錦」は師匠から

「安青錦新大」の「安」と「錦」は、師匠である安治川親方の現役時代のしこ名「安美錦」からいただいたものです。



安治川部屋は元関脇・安美錦が創設した部屋。
安青錦は創設以来初の関取となりました。




「青」はウクライナの色

「青」には二つの意味があります。



「青」の二重の意味:

  1. ウクライナ国旗の青色(青と黄色の国旗)
  2. 安青錦自身の青い目の色



Wikipediaの記事によると、彼の目の色まで名前に込められているのです。



実は:彼の青い目の色まで名前に込められているのです。




「新大」は恩人の名前

そして下の名前「新大」。



これは、日本で一緒に生活した関西大学相撲部主将・山中新大さんの名前をそのままもらったものです。



しこ名に支援者の名前を入れることは、日本相撲界では極めて異例。
それだけ深い感謝の気持ちが込められています。



つまり、「安青錦新大」という名前は、彼を支えた全ての人への感謝の結晶なのです。



この感謝の気持ちが、史上最速という結果を生みました。
次は、その記録の凄さを見ていきましょう。

 

 

 

史上最速14場所での大関昇進が確実に

結論:初土俵から14場所での大関昇進は、琴欧州の19場所を5場所も更新する史上最速記録です。



琴欧州の記録を大幅更新

これまでの最速記録は、ブルガリア出身の琴欧州(現・鳴戸親方)が持っていた19場所でした。



産経新聞の報道によると、安青錦の14場所は、これを5場所も上回る驚異的なスピードです。



年6場所制となった1958年以降、付け出しを除く初土俵からの記録としては歴代1位



実は:安青錦は複数の「最速記録」を同時に達成しています。




次々と塗り替えた記録

安青錦のスピード出世記録

  • 十両昇進:初土俵から7場所(年6場所制以降で5位)
  • 新入幕:初土俵から9場所(付け出し除く史上最速タイ)
  • 新三役(小結):初土俵から12場所(付け出し除く最速)
  • 関脇昇進:初土俵から13場所(小錦の14場所を更新)
  • 大関昇進:初土俵から14場所(琴欧州の19場所を更新)



つまり、安青錦は出世の階段を一つ一つ、すべて最速ペースで駆け上がってきたのです。




新入幕から5場所連続2桁勝利

さらに、2025年春場所の新入幕から11勝、11勝、11勝、11勝、12勝と5場所連続で2桁勝利。



これは大の里と並ぶ史上最速記録です。



21歳という若さで、これだけの安定した成績を残し続けることの難しさ。
それを考えると、この記録の凄さがわかります。



大相撲の大関昇進については、こちらの記事でも詳しく解説しています。



実は、このスピード出世にはウクライナと相撲の深い関係があります。
次は、その歴史的つながりを見ていきましょう。

 

 

 

大鵬の父もウクライナ人!相撲が人気の理由

結論:昭和の大横綱・大鵬の父がウクライナ人で、その縁でウクライナに相撲が根付きました。



大鵬とウクライナの縁

第48代横綱・大鵬幸喜(1940-2013)。
「巨人・大鵬・卵焼き」と言われた昭和の大スター力士です。



実は:大鵬の父はウクライナ人のマルキャン・ボリシコでした。



在日ウクライナ大使館の記事によると、大鵬は1940年に樺太でウクライナ人の父と日本人の母の間に生まれ、イヴァーン幸喜と名付けられました。



大鵬の複雑な生い立ち:

1945年のソ連侵攻後、父親が逮捕され、母親は子供と一緒に北海道へ逃亡。
5歳の大鵬は父と二度と会うことはありませんでした。




ウクライナで相撲が人気に

大鵬は晩年、ウクライナの祖先に興味を持ち、2002年にウクライナを訪問。
ハルキフ州の父の実家を訪れ、井戸から水を引き、祖先地の土を持ち帰りました。



テレビ東京の取材によると、大鵬の父がウクライナ出身だった縁で相撲人気に火がつき、今やウクライナの相撲競技人口は約3,000人にも達しています。



大鵬の遺産:

  • ハルキフ市で「大鵬幸喜大会」が毎年開催
  • 大鵬の承諾を得て名付けられた大会
  • ウクライナに相撲文化が定着




安青錦も7歳から相撲

安青錦は7歳から相撲を始めました。



ウクライナにいた頃から大相撲に憧れ、YouTubeの動画をどれだけ見たかわからないほど。
2002年秋場所の朝青龍と貴乃花の一番に感銘を受けたと語っています。



つまり、大鵬という大横綱が作った歴史的つながりが、安青錦を育てたのです。



大鵬の血を引くわけではありませんが、同じウクライナの地で育った安青錦には複雑な家族事情があります。

 

 

 

両親はドイツに避難、兄はウクライナに残る複雑な家族事情

結論:安青錦の両親はドイツ・デュッセルドルフに避難し、兄はウクライナに残っており、家族は3ヶ所に分かれています。



バラバラの家族

朝日新聞の報道によると、安青錦の家族構成は両親と兄の4人家族です。



家族の現在地:

  • 本人(安青錦):日本
  • 両親:ドイツ・デュッセルドルフに避難
  • 兄:ウクライナに残る



実は:家族全員が無事ですが、一緒にいられない複雑な状況なのです。




毎日連絡を取り合う

安青錦は両親と毎日連絡を取っています。



十両昇進が決まった時、両親に報告すると「みんなうれしい、おめでとう」と喜んでくれたそうです。



優勝が決まった今回も、真っ先に報告したことでしょう。




故郷ヴィンニツァの現状

安青錦の出身地はウクライナ中部のヴィンニツァ。



ロシアの侵攻から3年半以上が経過した今も、戦禍は続いています。



安青錦は語ります。
「やってきてよかった。自分の選んだ道に間違いはなかった。良かったです」



つまり、家族が離れ離れになっても、彼は日本での成功で恩返しをしようとしているのです。



この複雑な状況の中でも、安青錦の目は次の目標に向いています。

 

 

 

「まだ1つ上の番付がある」横綱への道

結論:初優勝を果たした今も、安青錦の目は横綱という頂点を見据えています。



初優勝にも浮かれない

優勝インタビューで、安青錦はこう語りました。



「うれしいですけど、まだ1つ上の番付があるので、そこを目指していきたいです」



中日スポーツの報道によると、大関昇進が確実になった今も、まだ夢の途中だと考えているのです。



実は:初優勝の喜びよりも次の目標を語る謙虚さこそ、彼の強さの源です。




目標は若隆景

安青錦が目標とする力士は、元関脇・若隆景(現・荒汐親方)です。



体格が似ていることから、若隆景の相撲を参考にしてきました。
2024年6月には若隆景が安治川部屋へ出稽古に訪れ、直接指導を受けています。



若隆景も新関脇で優勝を果たした力士。
同じ道を歩む先輩として、理想の姿なのでしょう。




21歳、横綱への可能性

安青錦の記録:

  • 21歳8ヶ月での初優勝(歴代4位の若さ)
  • 初土俵から14場所での大関昇進(史上最速)



つまり、このペースで成長を続ければ、史上最年少横綱も夢ではありません。



現在の最年少横綱記録は、北の湖の21歳2ヶ月(1974年)。
安青錦はすでにこれを上回っていますが、今後さらに記録を塗り替える可能性を秘めています。







まとめ:戦禍を越えて掴んだ夢

ウクライナ出身の安青錦が初優勝し、史上最速での大関昇進を確実にしました。



この記事のポイント

  • 2025年11月23日、21歳8ヶ月で初優勝(ウクライナ出身初)
  • 初土俵から14場所での大関昇進は史上最速(琴欧州の19場所を5場所更新)
  • 2022年2月の侵攻で18歳以上の出国が制限され、誕生日目前の4月に来日
  • 2019年の世界大会で山中新大さんの「ハロー」から始まった縁
  • しこ名「安青錦新大」は師匠、ウクライナ、恩人への感謝の結晶
  • 大鵬の父もウクライナ人で、その縁でウクライナに相撲が根付いた
  • 家族は日本・ドイツ・ウクライナの3ヶ所に分かれている
  • 「まだ1つ上の番付がある」と横綱を目指す



実は、18歳の誕生日が目前に迫っていなければ、この物語は始まらなかったかもしれません。



戦禍、出国制限、18歳という期限。
偶然の出会いと多くの人の支援。



全てが重なり合って、21歳の青年は日本の土俵で栄光を掴みました。



2025年1月場所、新大関・安青錦の土俵入りが見られます。
化粧まわしには関西大学の校章が入っているそうです。



あなたは、安青錦のこれからの活躍に期待しますか?







よくある質問(FAQ)

Q1. 安青錦はなぜ18歳の誕生日前に日本に来たのですか?

2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻で、18歳以上の男性の出国が制限されました。安青錦の誕生日は3月23日で、徴兵対象になる前の4月に来日を果たしました。



Q2. 安青錦の大関昇進は史上何番目の速さですか?

初土俵から14場所での大関昇進は、年6場所制以降で付け出しを除く最速記録です。これまでの記録は琴欧州の19場所でしたので、5場所も更新しました。



Q3. しこ名「安青錦新大」の由来は何ですか?

「安錦」は師匠・安美錦から、「青」はウクライナ国旗の青色と本人の青い目、「新大」は恩人である山中新大さんの名前からいただきました。感謝の気持ちを込めた名前です。



Q4. 安青錦の家族は今どこにいますか?

安青錦は日本、両親はドイツ・デュッセルドルフに避難、兄はウクライナに残っており、家族は3ヶ所に分かれています。毎日連絡を取り合っているそうです。



Q5. なぜウクライナで相撲が人気なのですか?

昭和の大横綱・大鵬の父がウクライナ人だったことが縁で、ウクライナに相撲が根付きました。現在、ウクライナの相撲競技人口は約3,000人に達しています。



Q6. 安青錦は次に何を目指していますか?

「まだ1つ上の番付がある」と語っており、横綱を目指しています。21歳8ヶ月という若さと史上最速のペースを考えると、横綱昇進も十分に可能性があります。







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