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秋田クマ襲撃で死者10人、過去最悪に。なぜ増えた?対策は?

📢 2025年のクマ死者10人統計開始以降で過去最悪の記録です。

 

2025年10月24日、秋田県東成瀬村で起きたクマ襲撃事件。クマに襲われていた70代夫婦を助けようと駆けつけた佐々木喜行さん(38)が、クマに襲われて亡くなりました。

この事件により、今年のクマによる死者は10人に。これは統計が始まった2006年以降、過去最悪の記録です。

富山県や山形県、北海道でも被害が相次ぎ、もはや「山の事故」ではなく「身近な危険」となりつつあります。

なぜ今年はここまでクマ被害が増えているのか?もし遭遇してしまったらどうすればいいのか?

詳しく見ていきましょう。

 

秋田県の山間部の村で、クマ出没注意の看板と住宅が見える風景を生成AIで作成したリアルなイメージ(日本人の住民が心配そうに空を見上げている様子、看板には日本語で「クマ出没注意」)

秋田県の山間部の村で、クマ出没注意の看板と住宅が見える風景を生成AIで作成したリアルなイメージ(日本人の住民が心配そうに空を見上げている様子、看板には日本語で「クマ出没注意」)



 

 

🐻 秋田クマ襲撃で佐々木喜行さん(38)死亡 - 夫婦を助けようとして

2025年10月24日の午前11時10分頃、秋田県東成瀬村で痛ましい事件が起きました。

外で作業をしていた70代の夫婦(76歳男性と72歳女性)が、突然現れたクマに襲われたのです。

現場は村役場からわずか500メートルほどの場所。住宅や畑が集まる、普通の生活圏でした。

 

👂 人の悲鳴を聞いて助けに向かった

夫婦の悲鳴を聞いた佐々木喜行さん(38)は、すぐに助けに向かいました。

その後、佐々木さんの父親(65歳・大工)も駆けつけましたが、クマは助けに来た2人にも襲い掛かったのです。

4人全員が顔や頭から血を流し、夫婦が所有する車の周りで倒れているところを発見されました。

 

💔 顔の傷が原因で亡くなった佐々木さん

佐々木さんは顔や頭に、クマに引っかかれたと見られる深い傷を負っていました。

秋田県警と消防の発表によると、死因は「顔面損傷による低酸素脳症」。顔の傷が原因で呼吸ができなくなり、午後4時20分頃に亡くなりました。

他の3人は意識があるものの、頭部の外傷などで重傷です。

 

 

 

🔫 駆除されたクマは体長1.2メートルのメス

襲撃の約2時間後、午後1時20分頃に現場周辺でクマが駆除されました。

体長約1.2メートルのメスの成獣で、爪には血痕のようなものが付いていたそうです。

このクマが4人を襲ったクマと同じ個体か、警察が調べています。

 

💭 人の悲鳴を聞いて助けに向かった佐々木さん。その勇気ある行動が、悲劇的な結果となってしまいました。

 

📊 クマ死者10人は過去最悪 - なぜ今年は襲撃が増えているのか

今回の事件で、2025年のクマによる死者は10人になりました。

これは環境省の統計が始まった2006年以降、過去最悪の記録です。

従来の最多記録は2023年度の6人でしたが、それをはるかに超えています。

 

⏱️ わずか9日で3人増えた

実は10月15日時点では死者は7人でした。そこから10月24日までのわずか9日間で、さらに3人が亡くなったのです。

被害の内訳を見ると、北海道と岩手県で各2人、宮城県、秋田県、長野県で各1人となっています。

4月から9月だけでも、被害件数は99件、被害者は108人に上っています。

 

🤔 「ドングリ不足だけが原因じゃない」

よく「今年はドングリが不作だからクマが人里に降りてきている」と言われますよね。

でも実は、それだけが原因ではないんです。

兵庫県立大学の横山真弓教授の分析によると、襲撃が増えている原因は3つあります。

 

📌 襲撃が増えている3つの原因

1️⃣ クマの数が増えている

岐阜県や兵庫県のデータでは、クマは毎年15%ずつ増えている可能性があるそうです。例えば4000頭いたら、毎年600頭ずつ増える計算になります。

2️⃣ クマが人間に慣れてしまった

クマは学習能力が高い動物です。一度「人里に行けば食べ物がある」「人間は怖くない」と学んでしまうと、何度も人里に来るようになります。

3️⃣ ドングリ不足の影響

確かにドングリ不足も一因です。ただし、実はブナの凶作は昔からよくあることでした。過去37年間のデータを見ると、7割の年が凶作だったそうです。

 

 

 

🍊 実は「柿の木」が主要な原因

では、なぜ昔と違って今年は特別なのか?

専門家の調査で分かったのは、放置された「柿の木」の影響です。

🍁 兵庫県内の調査では、クマが食べていたものの71%が柿でした。

 

栗が7%、梨が3%、リンゴが1%と比べて、圧倒的に多いのです。

高齢化などで手入れされなくなった果樹園が増えて、クマにとって効率よくエサを得られる場所になってしまったんですね。

今年の襲撃増加は、単純な理由ではなく、複数の要因が重なった結果だったのです。

 

🗾 全国で相次ぐクマ被害 - 富山・山形・北海道でも

クマの被害は秋田だけではありません。同じ10月24日、全国各地で被害が報告されています。

 

🏡 富山県:自宅の庭で女性が襲われた

富山県立山町では、自宅の庭で木を剪定していた70代女性がクマに襲われました。

「顔を手で押さえて、血がボタボタだった」と通報した人が証言しています。

女性は顔面を裂傷し、顔の骨も折る重傷でした。

実はこの直前、近くの民家の裏庭で成獣のクマ2頭が目撃されていたそうです。

「12時だから天気もいいし大丈夫だろうと思って出た。本当にびっくりした」と近隣住民は話しています。

 

🐔 山形県:ブランド地鶏が200羽近く被害に

山形県小国町では、10月21日未明にクマが金網を破って鳥小屋に侵入しました。

防犯カメラには、クマが次々とヒナドリに襲い掛かる様子が記録されています。

被害に遭ったのは「やまがた地鶏」というブランド地鶏。36羽のうち34羽が食べられてしまいました。

さらに23日には別の鳥小屋も襲われ、合計で200羽近いブランド地鶏が被害に遭っています。

 

 

 

🌲 北海道:真昼の公園でヒグマ2頭を駆除

札幌市では10月24日の午後0時30分頃、公園で再びヒグマが目撃されました。

札幌市は「市民に緊急の危険があり、銃猟以外に危険を排除できない」として、「緊急銃猟」を発動。

これは自治体の判断でハンターが発砲できる制度で、北海道では初めてのことです。

ヒグマ2頭が駆除されましたが、真昼の公園にヒグマが現れるほど、事態は深刻になっています。

 

⚠️ 山の中だけでなく、自宅の庭や真昼の公園でも襲われる。

クマはもはや「身近な危険」なのです。

 

🛡️ クマに遭遇したらどうする? - 命を守る対策

もし自分がクマに遭遇してしまったら、どうすればいいのでしょうか?

秋は冬眠に向けてクマが活発に活動する時期。正しい知識を身につけておくことが大切です。

 

🚶 まずは遭遇しないための予防が大事

複数人で行動する

宮城県の公式ガイドによると、4人以上の集団にはクマはほとんど攻撃してこないそうです。

山に入る時は、できるだけ複数人で行動しましょう。

 

音を出して存在を知らせる

熊鈴やラジオ、ホイッスルなどで音を出しながら歩くことが効果的です。

クマは人を避ける習性があるので、遠くから「人間がいるよ」と知らせることが重要なんです。

 

活動時間帯に注意する

クマが活発に動くのは、朝と夕方です。

この時間帯の外出や農作業はできるだけ避けましょう。

 

クマの痕跡を見つけたら引き返す

足跡、糞、木の爪痕などを見つけたら、近くにクマがいる可能性が高いです。

すぐに引き返してください。

 

 

 

😰 もし遭遇してしまったら

遠くにいる場合

そっと立ち去りましょう。

騒いだり、石を投げたりするのはNGです。クマを興奮させてしまいます。

 

近距離の場合

落ち着いて、クマの目を見ながら、ゆっくり後退してください。

両腕を振って自分の存在を知らせます。

できれば、クマとの間に木などの障害物を置くようにしましょう。

 

🚫 絶対にやってはいけないこと

❌ 「死んだふり」は迷信で、逆効果です。

クマは死んだ動物も食べるので、むしろ危険なんです。

❌ 背中を向けて走って逃げる

クマは走るものを追いかける習性があり、しかも時速50~60km(自転車より速い)で走れます。追いつかれてしまうんです。

❌ 大声を出す

クマを興奮させてしまいます。

 

接近してきた場合

クマ撃退スプレーを持っていれば、準備してください。

有効射程距離は4~5メートル。クマの目と鼻をめがけて、一気に全量を噴射します。

ただし、スプレーを持っているからと過信せず、まずはクマと出会わないことが一番大事です。

 

🏠 自宅周辺でもできる対策

柿などの果樹は早めに処理

先ほど説明したとおり、放置された柿の木がクマを引き寄せています。

実を早めに取り除くか、使わない木は伐採しましょう。

 

生ゴミを屋外に置かない

クマは嗅覚が優れています。生ゴミのにおいでも寄ってきます。

 

戸締りを徹底する

住宅、車庫、倉庫などの戸締りをしっかりしましょう。

クマが家屋に侵入する事例も起きています。

 

 

 

📝 まとめ:過去最悪のクマ被害、私たちにできること

✅ 今回の記事のポイント

  • 秋田県でクマに襲われた夫婦を助けようとした佐々木喜行さん(38)が亡くなり、2025年のクマ死者は過去最悪の10人に
  • 襲撃増加の原因は「クマの数が増えている」「人慣れの進行」「ドングリ不足」の3つが重なったため。特に放置された柿の木が71%の誘引要因に
  • 富山県では自宅の庭、北海道では真昼の公園でも襲撃が発生。もはや「山の事故」ではなく「身近な危険」
  • 遭遇時は背中を見せて走らない、死んだふりをしない。クマの目を見ながらゆっくり後退することが大切
  • 予防策として複数人で行動、音を出す、活動時間帯を避ける、果樹の処理、戸締りの徹底が効果的

 

秋はクマが冬眠に向けて活発に活動する時期です。

出没情報をこまめにチェックし、十分な注意を払いましょう。

あなたの地域ではクマの目撃情報はありますか?もし山や森の近くに住んでいる場合は、今日から対策を始めてみてください。

 

❓ よくある質問(FAQ)

Q1. 秋田でクマに襲われて亡くなったのは誰ですか?

佐々木喜行さん(38歳)です。クマに襲われていた70代夫婦を助けようと駆けつけたところ、クマに襲われて亡くなりました。顔面損傷による低酸素脳症が死因です。

Q2. なぜ今年はクマによる死者が過去最悪の10人になったのですか?

3つの原因が重なったためです。クマの個体数が年15%増加していること、クマが人間に慣れて人里に来るようになったこと、そしてドングリ不足に加えて放置された柿の木(71%)がクマを引き寄せていることが主な原因です。

Q3. クマに遭遇した時、絶対にやってはいけないことは?

「死んだふり」は迷信で逆効果です。クマは死んだ動物も食べます。また、背中を向けて走って逃げるのもNG。クマは時速50~60kmで走れるため追いつかれます。大声を出すこともクマを興奮させるので避けましょう。

Q4. 自宅周辺でできるクマ対策は何ですか?

柿などの果樹は早めに実を取り除くか伐採すること、生ゴミを屋外に置かないこと、住宅・車庫・倉庫の戸締りを徹底することが重要です。放置された柿の木がクマを引き寄せる主要な原因となっています。

 

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